……眠い時に書いたりするものじゃありませんね、チマチマ書いてたモノを保存せずに閉じてしまっていた時の絶望感は半端じゃないです。
あと皆さんイベント進捗は如何ですか?
こっちは休日に何とかストーリークリアし、グローザ掘りとガチャで777回前にUMP40の確保を完了しました。後は骨格さえ掘れれば今回イベントはほぼ完遂です。
……正直イベントよりも仕事の方がつら(ry
※なんか文章がダブっていたので訂正、失礼しました
顔を顰めながらソウガは額を右手で覆う。余程嫌なのだろう、小さなため息も漏れ出ている。
「ソーガ、そんなに痛いの?」
「腕を切り離す時はまだマシなんだよ、ちょっとした喪失感……というかダルさに襲われはするけど痛いとかいう訳じゃないし。だけどその後の接続がなー、正直言うとマジで洒落にならねぇんだよこれが」
渋面を崩すことなくソウガはSOPⅡの質問に返す。ソウガがいた時代のコンテンツで義手や義肢を取り扱ったアニメや漫画等のサブカルチャー作品はそれなりにあったが、それらを見ているとどれも神経を接続する際に壮絶な痛みを伴う描写が多かったのをソウガは思い出していた。
青年自身、まさか自分がそれと同じように義肢を取り付けその痛みを体験することになろうとは、そしてさらに取っ替え引っ替えして何度も何度も苦痛に苛まれることになろうとは思ってもいなかった訳であるが。
「どっこいせ……っと。準備できたよ、ちゃっちゃと切り離すよー」
「人がメランコリーしとるとこに追い討ちでさっくりと腕を切断します宣言を叩き込むかね、ペルシカさんよ」
「何を言ってんのさ、正直今更でしょ。憂鬱にしてたら痛みが薄れる訳でもあるまいに。ていうかソーガ、あんた既に何度切断と接続したと思ってるのよ」
「そら今までのは実験用の義肢だっただろーが。今から付けるのは俺が今後長いこと付き合うであろう本チャンの義肢だろ?頼むからちゃんと付けてくれよ」
隣の部屋から機械を運んできたペルシカが、その機械から伸びるアームを伸縮させながら告げる。ペルシカの言うとおりと言えばそれまでではあるのだが、これから自分が長く付き合うであろう腕をいよいよ取り付ける段階になってもその調子で進められるのは何か違うだろ、とソウガは内心呟いた。
「そりゃ勿論、妥協はしないよ。そこは信頼してくれて良いさ。……むしろ、試験用義肢と違って強固に繋げるために君には試験用のそれ以上に痛みが続くはずだけど、耐えられるかい?まあ耐えてもらうしかないんだけど」
「うげぇ、マジかよ……。し、しゃーねーか、頼むぞおい」
ふぅー、と息をつくと覚悟を決めた面持ちでソウガは左腕をペルシカの前へと乗せる。それを確認したペルシカは早速作業に取り掛かる。一切の躊躇いも逡巡も見せることなく、開始して一分も経たないうちにごとりと音を立ててソウガの肩口から腕が外れて机上へと転がる。
「わー、はやーい」
「ま、この数日で何十回と繰り返した作業だからねー、むしろここからがソーガにとっては問題じゃないかな。さ、繋げるよ」
感嘆の声を上げるAATに大したことじゃないとでも言うようにペルシカは返すと、持ってきた義肢の接続面を青年の肩口へとあてがう。その様子を見たソウガの表情が固くなり、口元が嫌そうに歪む。
「う……は、早くやってくれ」
「はいはい」
どこか懇願にも見えるようなソウガの様子を気に留める事もなく、ペルシカは義肢の接続を始めた。
途端に、青年の左肩を激痛が襲う。何度も既に経験してはいるが未だに慣れる事のない地獄のごとき責め苦に、ソウガの口から我慢しきれない苦悶の声が途切れ途切れに漏れ出した。
「う、うぐ、ぎぃ……!」
「そ、ソーガ?大丈夫?」
「す、凄い汗だよ!」
「おっ、ぐ、くぅ……へ、平気……じゃ、ないか、も」
心配そうに顔を覗きこむSOPⅡとAATに歯を食い縛りながら青年は何とか言葉を返す。右手は甲が白くなる程に強く握り締められ、瞳は限界まで見開かれて涙が溢れ出る。
「……とりあえず半分は過ぎたよ。後少しで終わるからね、頑張って」
「く、は、はっ、お、う、ぅ……!」
ここで作業を止めても対象者の苦痛が長引くだけと知っているペルシカは、苦しむソウガの悲痛とも言える窮状に臆する事もなく仕上げ作業へと移る。青年の膝が僅かばかりにガクガクと痙攣しだし、呼吸も不規則になっていくがやはりその手を止めることはしなかった。
「はい、これで終わりだよ!」
「がっ、きぁぁぁ!!……っは、っは、っは、っは」
強めに宣言したペルシカが直ぐ様器具をソウガから取り外す。青年は最後に一瞬大きな悲鳴を漏らすと、何度も何度も荒い呼吸を繰り返した。真っ赤になった顔は汗だらけで、唇からは涎が垂れ落ち、涙は滂沱の如く流れ滴る。
「おいおい、顔から出る水分だけで凄い量だよソウガ。ほら、水飲むかい?」
「っは、はひ、はひ、ひぃ……っ。あん、がと……ん、ぐっ、くっ」
鼻水すら垂れ落ちる程の青年のあまりの惨状に苦笑いをしながらペルシカが水の入ったコップとタオルを置くと、ソウガは小さく礼を呟きながら勢いよくコップを掴み一気に飲み干す。空になったコップを机に戻すと、一際大きな息をついてから繋げられた義肢の手でタオルを持ち、何度も何度も顔を拭う。
「ふ、ひぃ……きっつかったぁ。今までのとは比べもんにならんぐらいだったぞ」
「そ、そんなに痛いんだ」
「AAT、痛いなんてもんじゃねーぞ。正直な話、銃で肩や腕をぶち抜かれた時並にやばかった」
おどけたようにソウガが僅かに笑みを浮かべると、対照的にAATは表情を曇らせる。
「そう、なの?」
「はは、まあ俺的な例えだよ、例え。実際のところは何度も接続をやってっから、慣れてたっちゃ慣れてたし」
「そうだね。一番最初の奴なんて気絶してたし、その後も絶叫が煩いこと煩いこと。それに比べればかなり耐えてた方だと思うよ」
「だろ?まあしんどいのは変わらんかったけどさ……これ、ありがとな」
器具を片付け終えたペルシカにソウガはコップとタオルを手渡す。それを受けとると、ペルシカは隣の部屋へとそれを持っていった。
「……慣れる?神経の痛みに慣れなんてない。回数を重ねたからといって、内部からくる苦痛は堪えようのないもののはず、なんだけどね」
その疑念の呟きは、誰に聞かれるでもなく、虚空へと消え去った。