土日にランキング戦挑んでみましたが……終盤難易度ヤバすぎませんかあれ。戦力30000オーバーのマンティコア部隊とかドラグーン部隊の皮を被った機械兵軍団とか一戦一戦が恐怖でした。
ガイア戦なんてラストまさかのM4とタイマン張るなんてとんでも試合が見れましたよ、クッソ心臓に悪いので二度と見たくないけどな!
むしろガイアよりもガチガチに固めたSGMG部隊で挑んだケルベロスの方が楽でした。
50万点とか上位10%とかぶっちゃけ無理ゲーですが、一先ず9A-91の専用装備ラインは確保出来たのでよしとします。というかもう、疲れたよパトラッシュ……燃え尽きたよ……真っ白に。
「マジ何なんだよI.O.P.の奴ら、ほんと人の事を実験台か何かにしか見てないんじゃね?しかも想定以上の出力とか大丈夫なのか」
「ま、まあ気を宥めてよソーガ……ちゃんと話通りの性能が発揮出来ている事は分かったんだしね?それになんかあったときは優先的に対応してくれるって言ってたし大丈夫だよ……多分」
揺れる車の中。苦情を述べる青年を、少女が必死で宥めていた。
「なんかその際にまた色々と要求されそうなんだけど。つーか人形製造してる会社なんだから、自前で試験用の人形を作って事前にそいつで試せよって言いたい」
「人間用と人形用では厳密に言えば違うからな。人形に人間用の義肢をつけても多少なりの確認は出来るだろうが、実際に人間に付けた時の反応とはまた差があるだろう……多分」
「二人して小声で多分とか言うのやめてくれね?」
「「だってあのI.O.P.だし(だからな)」」
「オウフ……クルーガーさん、そんな会社と提携して大丈夫なんか」
返却された盾を車に積み込み、クルーガーの言う目的地に向かう道中。ソウガはいまだに先程の件に対して納得がいっていないのかぶつぶつ文句を呟いていた。
車の中は運転席と助手席を除くと、後ろの席は最後部と中央の座席が向かい合うような形になっており、最後部にソウガとAATが隣り合って座り、クルーガーと対面するような状態となっていた。
「まあ通常業務に関してはちゃんとしている会社である事は保証しよう。ペルシカのいる16labを筆頭とした技術部門や開発部門が中々キワモノであるだけで」
「それ会社としては割りと致命的じゃね?」
全く、と呟きながらソウガは窓の外へと目を向ける。葉の全く付いていない枯れ木がぽつぽつと立っている道路を車はひた走っていた。
「そいや結局聞くの忘れてたけどさ、俺ってどこに勤める事になるの?」
「色々考えてはみたのだがな、一先ずはT地区の基地にて指揮官見習いという事で仮採用の形を取る。そこで一定期間様子を見て、正式採用するか別の業務をあてるかを考慮する。AAT-52は基本的に君の補佐をしてもらうつもりだ……勿論、有事の際には出撃となるが」
「
ソウガの表情が明らかに嫌そうな物へと変わる。彼がそこにいたのは精々数時間程度であっただろうが、少なくともその間彼にとってそこでの経験は良いモノでは無かっただろう。故にクルーガーも、T地区基地にソウガを連れていくか否かが最後まで悩みの種だった。
「うむ。勿論君があの基地に対して良い感情を抱いていない事は分かる。だが、あれはあの基地の前指揮官が独断で行った事で他の要員や人形達には罪はない。それを理解して欲しい」
「うん、それは本当だよ。私が単独出撃させられた時だって、皆心配してくれたしね」
「……俺には、それが本当か分かる術は無いからさ。クルーガーさんやAATの言葉が本当だと思いたいよ」
どこか含みのある笑顔を見せたソウガだったが、気になった事があるのか表情を改める。
「前からちょくちょくT地区T地区って聞くけどさ、どういうところなんだ?国名とか地名、とかねーのか?」
「そう言えば話していなかったな。第三次世界大戦とコーラップス汚染によって世界の枠組みが崩壊している状況で、管理の都合上アルファベットで各地区を区分けしている。
T地区は他の地区に比べて比較的狭く、地区唯一の市街地があるT01地区、基地があるT02地区を含め5つの地区を纏めてT地区と呼称している。T地区自体は鉄血人形の数が多いという訳ではないが、激戦区たるS地区と隣り合っているからな。場合によっては敗走した人形達が流れ込んでくる場合もある」
「うげ……あんまり穏やかな場所じゃなさそうで。つーか基地の目と鼻の先でこないだ戦闘させられたんだけど、現状結構押されてるんじゃねーの?」
「その可能性は高いだろうな。当然すぐ君に指揮を執れとは言わないが、場合によっては実戦が眼前の敵の掃討という事もありうるだろう」
クルーガーの言葉にソウガの中で人形達に指示を出す自分の姿が一瞬思い浮かぶ。だがそれはやがて何故か人形達と共に戦場を駆ける姿に変わり、青年は慌てて想像をかき消すと次の質問を述べる。
「な、なるほどな。あとさ、そのT地区の前指揮官とやらは結局どうなったんだ?俺を戦場に叩き込んだ以外にも色々やらかしてたみたいだけどさ。前って事は辞めさせられたんだろ?」
「勿論彼奴は指揮官権限を剥奪の上、現在グリフィン本部にて拘留、尋問中だ。
何か理由でもあるのか中々全部の情報を吐こうとしないが、彼奴の持っていた通信機器を解析したところかなり怪しいやり取りを複数回行っていた事が分かった。今後その通信履歴や内容を調査する予定だ」
「さいでっか。そんなしぶとく隠してもしょうがないだろーに、何考えてんだか」
ふん、と鼻を鳴らしながらクルーガーは腕を組む。彼がそこまで言う辺り前指揮官はまだまだ何かヤバそうな事を隠しているのをソウガも感じ取った。本当にろくでもない奴だったな、と呆れたソウガはまた外へと視線を向ける。
「あの、クルーガー社長。質問しても良いでしょうか?」
「何かね」
外の景色を眺めるソウガの横で、AATはおずおずと小さく手を上げる。
「先日、病院で私以外にも行方不明になっている人形がいるって言ってましたよね。それは……今しがた話に出た、あいつが何か隠している件に繋がっているんですか?」
「確証はない。が、可能性は高いだろう。彼の基地のデータを洗い出したところ、AAT-52……君が単独出撃させられた後に行動記録が途中で途切れている人形が何体かいた。それは先程の話にあった通信履歴の時期とかなり近しい。絶対とは言い切れんが、何かしら絡んでいる線が濃厚だな」
「……そうですか」
クルーガーの言葉に、AATは小さな手を強く握り締める。自分以外にも前指揮官の手によって危機に晒されている仲間がいることが許せないのだろう、目を伏せながら歯を食いしばっているのがソウガにも見てとれた。そんな少女の頭に、青年はゆっくりと手を乗せた。
「ソーガ?」
「もしAATの仲間の行方が分かったらさ、全力で助けに行こう。俺はまだ指揮官になるって決まった訳じゃねぇけどさ、例え指揮官になれなくたって、力を貸すよ」
「でも……ソーガには、関係ない事なのに」
「何言ってんだ。これからAAT達と一緒に基地で過ごすんだ、関係ないなんて事は無いだろ?俺はAATの仲間であり味方だ、困った事があったら何でも頼ってくれよ」
「それは、ソーガもだよ。むしろソーガの方がこの先大変な筈だよ。学ぶ事もたくさんあるし、色々な判断を下す事になるかもだし」
困ったようにAATは笑う。目の前の青年は前指揮官の謀略によって左腕を失う羽目になり、しかもまるでその前指揮官の尻拭いをさせられるかのように見習いとはいえT地区の指揮官を命じられたというのに、自分の事よりも人形の事を気にかけているのだ。少女にとっても流石にお人好しと言う他無かった。
「君達がどうなるかは今後の状況によりけりだ。場合によっては君らの手も借りる事となるだろうが、基本的にはグリフィン本部で片をつけるつもりだ。ソーガ、君はまず自分の事を考えなさい」
「……ん、了解」
「さ、間もなく基地につく。降りる準備をするぞ」
クルーガーが言葉を掛けた通り、眼前には大きく無骨な建物が……AATには懐かしく、ソウガにはやや忌々しげな様相が見えてきたのだった。
やっとこさ今作の主人公のいる場所の説明とか書けました……ほんとであればもっと早めに書く予定だったんですが。