ロストドライバーの「ロスト」が「設計図ごと
(後で消す↑)
考えあって、主人公の思考カットしました。三人称的です。
―――喪失が始まる………。
21日目
ゾーンで一号ちゃん共々他県に転移し、デート。
服とかアクセサリーとかプレゼント(胸がでかすぎて色々特注することになった)。
帰宅後、第四回戦闘訓練。
「
V.S.
「
ガチバトル。
跳んで殴って蹴って噛みついて、
どったん ばったん 大乱闘!
なんとか勝利! ――悲劇が起きる。
戦闘の余波で倒壊した鉄塔。そのワイヤーが時間差で千切れ、鞭のように加速し、死闘で疲れ切り変身を解除した秋敏を襲った。
一閃。
秋敏がそれを感じたときにはもう遅く。
ゆっくりと上半身がずれていく。悲鳴を上げる暇さえなく、斜めに脱落していく。
「サラマンダー」
咄嗟の、無意識下でのメモリ使用。完全に上半身は落ちて、意識が消えるまで、ドライバーをつけたまま膝をつく自分を見つめていた。
2時間後、再生完了。狂乱。
『わたしがわたしを見つめてました』
したことで、自分が自分であるのか、混乱状態に陥った。ドライバーを外し、叫びながら叩き壊した。
暗転。
22日目
“裏駒王”の空き家の中で毛布にくるまってぶるぶる。
23日目
“裏駒王”の空き家の中で毛布にくるまってぶるぶる。
何もせず飲まず食わずなため、精神がどんどん病んでくる。
立ち上がることができなくなる。
意識がもうろうとして眠気に襲われる。
24日目
“裏駒王”の空き家の中で毛布にくるまってぶるぶる。
空腹感が消える。しかし渇きはそのまま。
幻覚を見始める。
動くことができないまま幻覚と幻聴に苛まれ、正気を失っていく。
25日目
“裏駒王”の空き家の中で毛布にくるまってぶるぶる。
動けなくなる。
飢餓感、ドライバーを壊してしまったため何もできない。
メモリを食べる。
吐き出す。嘔吐。
吐瀉物を啜って、飢えをごまかす。
26日目
“裏駒王”の空き家の中で毛布にくるまってぶるぶる。
意識が途切れ途切れになる。
筋肉が痙攣し、本当に指一本動かせなくなる。
腹痛。 死ぬほど痛いのに声も出ない。
死人のように顔が真っ青になって、失神と覚醒を繰り返す。
体が燃えるように熱いはずなのに、汗は一滴も出ず、除夜の鐘のごとくがんがん叩かれているような頭痛か止むことなく襲い掛かる。
『自分』を保っていられた最期の瞬間、
意味のあることは何も考えられず、「過去の記憶が瞼の裏を」………なんて、
気の利いたものを見ることもできず、
電源が切れたように意識を失った。
走馬灯なんてなかった。
27日目
28日目
29日目
30日目
目を覚ます。
そばにはジーンがいた。「いったい何があった」と聞くと、「衰弱していたので、壊れた組織を修復しつつ、作業員用の栄養食*1を注入し回復させた」とのことだった。
ぼんやりと、助かったのか。助かってしまったのか。と考える秋敏。
とにかく帰ろう、と台の上から降りる。
ざり………。 床に違和感。
見てみると、手術台の周りにはどこからか流れ落ちた血が固まっていた。
たどっていくと、そこには死体があった。
近づく。
近づいて、誰だかわかった瞬間、秋敏は叫んだ。
死んでいるのは、一号だった。
首に大きな傷、止血もされず、そのまま失血死してしまった様子。
「何故、どうして」叫ぶ。そうするとジーン・ドーパントはそれを命令ととらえ、説明をする。
――一号が、秋敏を連れてきた。そしてジーンに助けを求めた。
――衰弱した彼を抱え、自分の血を秋敏に飲ませながら*2。
一号の傷は、何かで切り裂いたような傷だった。衰弱していた秋敏にはできない。悪魔である彼女なら、素のスペックで力任せに首を切ることは容易いことだ。事実彼女の爪には自身の血痕と肉片が付着していた。
「なんで、一号を治療しなかった! 」泣きながら、震える声で怒鳴る。
一拍置いて、ジーンは答える。
「その命令はされておりませんでしたので」
ふらり、倒れ込み、頭を掻きむしり絶叫する。
亡骸に縋りつき、滂沱の涙を流す。
触れてみると、一号は痩せていた。というか、やつれていた。秋敏は、一号に対して、栄養摂取の命令を入力してはいなかった。………「生きろ」とも命令していなかった。
だから、一号は自分の命を守るということをせず、そのまま死んでいってしまった。
全てが自分の過ちだと理解した秋敏は………。
ネオガイアドライバーの残骸を滅多打ちにして完全に破壊する。
すると、火花を噴いた残骸は消え失せ、新たに秋敏の手の中に出現した。
半壊状態であったために、生み出すことができなくなっていただけだったのだ。
死んでから時間が経った一号の死体は、腐敗が始まり、脳の記憶も大きく失われていた。
「メモリー」で記憶を吸い取って、代わりの肉体に入れて疑似的な蘇生を行う………そんなことはできなかった。
一号の遺体を、幹部育成用の培養増を改造して作った保存装置に収め、ぼう…と見上げる。
………。どうして
秋敏は声を出さず、ただ見つめる。
………。近いはずのお前が、遠い
秋敏は声を出さず、ただ見つめる。
………。これは死体だ、ただの物だ。壊れただけだ。また作ればいい。
秋敏は声を出さず、ただ見つめる。
………。違う、それは違う。それは、一号ではない。断じて、彼女ではない。彼女であってなるものか!
秋敏は声を出さず、ただ見つめる。
………。生き返らせる
秋敏は声を出さず、ただ見つめる。
………。生き返らせて、もう一度、必ず
秋敏は声を出さず、ただ見つめる。
………。僕の気持ちを伝えよう
踵を返し、秋敏は出ていく。
あとには悲しいほどの静寂があるだけだった。
はい。
そんなわけで、調子に乗った主人公の身も心もズタボロにして、唯一の心の支えも壊してみました。
わー、大変だー(他人事)
ふ、驕り高ぶるからそうなるのだ(神様ムーブ)
今回のタイトル元ネタはネット版7話「Gは不可能/バッドピクチャーパラダイス」。
次回からシリアスモード主人公の、一号ちゃんを蘇らせる大作戦が始まります。
そんなに長く続く予定はありませんのでご安心ください。
ちなみに、現状 彼の持つメモリをどう使おうが一号ちゃんを蘇らせるのは不可能です。彼の手札ではどうしようもなく。(「デスメモリ」なんて持っていません。「ダミーメモリ」ならありますが)
ではまた次回、ご期待ください。