僕は 『生きたガイアメモリ製造機』   作:しゃしゃしゃ

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上下に分けたのは主人公のテンションが変わるため。約1600字、短いです。



スパイダーバース面白かった。マイルスとピーターの息の合ったスイング、見ていて自然と笑みがこぼれた。






4日目・下「超人S/情け無用の男」

 

 

 

 

 

 ィイッヤッホーッッッ!!

 

 

 たーのしーーー!!

 

 とんでるよー! 僕とんでるよーっ!!

 

 糸!

 

 だすっ!

 

 握りしめてっ、ぶら下がってっ、身体を持ち上げ捻り上げっ!

 

 とぶっ!

 

 

 出すっ!

 

 

 反動ぉ! からの大ジャンプッ!

 

 

 

 楽しい…!

 楽しい…!

 なんだこれ! なんだこれ!

 なんて楽しいんだ…!

 ただ移動しているだけで、風を切って進むだけでこんなに楽しいだなんて…っ!

 

 

 

 もっと高く!

 

 もっと速く!

 

 もっと、もっと、もっと、もっともっと!

 

 

 

 ぐるんっ! と標識に糸を絡ませ一回転スイング。勢いを殺しつつ上に着地する。

 

 少しミシッ、と音がしたもののなんとかドーパントとなった僕の体重を支えてくれた。

 

 ………このバランス感覚よ…。すごいとしか言い表せない。こんな細く安定しない足場に難なく着地しバランスを保つことなんて、変身する前の僕には到底できないことだ。

 なのに今の僕は出来ている。ガイアメモリの力で僕の感覚器までもが強化されているからだろう。感動する。嬉しい。涙が出てくる。

 

 優れた五感は僕に感動を与えてくれる。街の中、こんな標識の上であっても。言葉では語れないほどの色彩が、音楽が、風の感触が、僕の魂を揺さぶる。

 心が震えて、魂が震えて、今ここで大声をあげて恥も外聞も気にせずに大泣きに泣いてみたいと、心の底からそう思う。

 

 我慢する。泣くのは帰ってから。

 

 

 それでは再開、適当な電柱に糸をとばし、くっつかせる。

 ぐっ、と確かめて、ジャンプっ!

 

 

 

 ィィィィイイイイイッヤァッ、フゥゥウッッ!

 

 今の僕は!

 文字通りの蜘蛛男(スパイダー・マン)!!

 たーのーしーいー!!

 

 

 

 街灯発見!

 

 道路を挟んで左右それぞれ、糸をとばす!

 引っ張って、どーーん!!

 

 とんだ先で、案内標識!

 体を反らして、背中を向けて、逆立ち着地!

 からのピョーン!

 

 

 あははははっははは!

 やべぇくそ楽しい!

 

 

 

 

 

 む。

 

 路地裏で強盗…オヤジ狩り? とは…関東は怖いなぁ(偏見)。助けるのがおっさんというのは、モチベーション上がらないけど、今の僕はスパイディー!(スパイダー・ドーパント)

 

 

 助けよう!

 

 スレッド、どん!どん!どん!

 三連射、べったべた吸着糸…ッ! 口・腕・足を絡めとって転がす。

 

 もう一人の悪漢は、ケージ貯め必殺…!

『ウェブキャノン(クモの巣壁縛り)!! 』

 

 そして~? ラスト一人! ふふふ、混乱しているな? 当然だにゃ。混乱が覚める前に落とす!

 糸を早業で巻き付け糸巻き状態! 糸を両手で握り、ハンマー投げの要領で、ぐるんぐるーん!

 

 はいどーん!

 

 まだまだァ! 壁にドーン! 反動、壁ドーン!

 

 ジャンプ! 空中バク転っ、かーらーのー…

 

 地面ガリガリ削らせて一回転ドーン!

 力を振り絞れーッ! 限界を超えたその先に、大車輪ドーンッ!

 

 

 殺ったぜ!

 

 ふーっと一息ついて見てみたらおっさんは逃げてた。

 なんだよー。助けてやったっていうのに逃げるなよー。気分悪いなー…。

 

 まぁ、僕は今「インビジブルメモリ」の力で透明人間で、姿が見えてない。だからおっさんには悪漢どもが突然壁に貼りついたり身動きとれなくなったり、もみじおろしでギャギャギャギャ…グチャッ。ってなったように見えていた訳で…そりゃあ逃げるわな。

 

 

 

 HP1未満の哀れな死に体どもを、本物のクモのように糸でくるくる巻いて、肩に下げビルの上に。

 身じろぎする力も残っていないようだ。アーカワイソ。

 

 

 

 

 

 

 

JEWEL(ジュエル)」、起動。

 

 

【変身】

 

 蜘蛛と透明の記憶に加え、宝石の記憶を我が身にロードする。

 ガイアメモリ3本同時使用、

 

 インビジブル=スパイダー=ジュエル・ドーパント

(ながっ)

 

 

 頭部に赤黒い巨大な蜘蛛が張り付き、身体の各所から薄汚れた包帯が垂れ、包帯と蜘蛛の隙間隙間に輝く大きな宝石が散りばめられている。キメラめいた異形。

 力がとめどなくあふれてくる。

 

 哀れな死に体どもに左手を向ける。

 はい煙どーん。どろどろどろ~。

 

 糸がゆるみほどける。“中身”が亡くなったのだから当然だ。

 皆、宝石になった。

 

 良質(?)なダイヤモンド、3個。

 げとー!

 

 

 

 




 タイトル元ネタは風都探偵38~46話「超人r/以下略」より。主人公のスパイダーはリア充爆発しろ子蜘蛛爆弾は出せませんのであしからず。

 これを打ち込んでいる最中、どっから入ってきたのかオニグモが一匹、ウェットティッシュの袋の上を這っていました。運命…感じちゃいますね。
 飼えないので外に逃がしましたが。

 ではまた次回~。
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