剣に化けるまで   作:にんころ

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凄く書いてて楽しかったので長くなってしまった、、、
文もかなり拙いかもしれない、、、


第三章:其の者は正義の探求者

ダンジョンの某場所

「・・・」

筋骨隆々な肉体を持つ獣人が何かを待つように静かに座っていた。

「速く来い、、ここまで」

ニヤリと獰猛な笑みを浮かべる。

 

_____________

 

今日は久々に本拠に泊まっていた。

パキリ、と。

ヘスティア様の持っていたカップの取っ手が割れていた。

「「・・・」」

俺とヘスティア様が押し黙り、じっとその陶器を見下ろす。

「じゃあ神様、後片付けはもうやっておきましたから!」「あ、、、ベル君!」

俺も嫌な予感がしていたが今日はヘファイストス様に会いに行かないといけないので。追う事も出来なかった。ベルが出た後。

「俺も行ってきます」

「待つんだシロウ君」

ヘスティア様に呼び止められる。

「君もステイタス更新するんだ」

「俺今日はダンジョン潜らないんですけど」

「いいからするんだ、、、」

有無を言わさぬ迫力が滲み出ていた。

 

シロウ・エミヤ

Lv1

力:A823

耐久:B753

器用:S902

俊敏:B734

魔法:A856

 

<魔法>

[強化]

・イメージが強い程効果上昇

・強度強化

・身体強化

[投影]

×められていないので*えない

<スキル>

[剣化の加護]

・魔法を使う度体は剣になる

・経験値は戦闘では得られず武器から得られる

・精霊との絆であり証

 

 

ホームを出た後ギルド前でヘファイストス様を待っていた。だがずっと何かが俺の中で焦っていた、、、

「シロウ、待たせたわね」

「いえ、大丈夫ですよ」

そう挨拶をしていたら何か大きな包帯で包まれた物が見えた。

「今日呼んだのはこれを渡す為なのよ」

とその荷物を手渡された。視線で開けてもいいか聞くと頷いてくれた。

包帯を解くと、黒い洋弓だった。

「これは、、、」

この弓の構造が読めなかった。と言うことは、、

「この弓は私が君の為に作った特別性の弓だよ」

「特別性?」

「そう、この弓は少し特殊でね君の魔力を吸って大きさを変えられるんだ」

面白い物を作るものだと素直に賞賛を述べたいが、この神は絶対ニヤついてくるので辞めた。

 

「なぜこれを俺に?」

これが最大の謎だった。俺は別にファミリアに対して何かしたわけでもないのに、、

「そうね、理由は二つ有るわ」

「二つ?」

「一つ目は面白い物を見せてもらったお礼」

面白い物とは何だ?と聞きたいがその間に、、

「ドクンッ」

何かが自分の中で弾けたような気がした。

「シロウ?」

ヘファイストス様は俺の異変に気がついたのか声をかけてくる。

「行かなきゃ、、、」

俺の中で何かが「ギチギチ」と音を鳴らしている。焦らせるようにそれでいて厳しく叱咤するように。

「ベルがヤバイ」

その一言を残してダンジョンに全力疾走する、、

 

残されたヘファイストスは一人で呟いた。

「死んだら許さないわよ」

そう言ってその場から立ち去った。

 

 

ダンジョンを疾走する。やはり何かがおかしい感覚がした。

しばらく走っていると前から顔面蒼白な男が居た。

「あんた白髪の冒険者見なかったか!?」

「じゅ、10階層でミノタウロスと戦ってた」

聞き終わる前に10階層を目指した。

 

(あと少しだ!あと少しで10階層だ!)

そう心の中で叫んでいた。走る度に焦燥感が増していく、、その焦りを力に変えて前に進んでいた。

 

だが前には圧倒的存在感を放つ獣人が仁王立ちしていた。

「そこを退いてくれないか?仲間を探してるんでね」

「・・・」

冷や汗が頬を伝う。体から力が抜けていく気がする。

「あんた何者だ?」

「もし俺がお前の仲間にミノタウロスをぶつけた本人だとしたらどうする?」

瞬間俺は獣人に干将・莫耶で斬りかかった。が拳で受け止められた。

 

(こいつこれ以上ないくらい強い)

一目見た時からわかっていた。隙の無い構えに圧倒的存在感、それに何よりどんな罠でも奇襲でも真正面から叩き潰すという俺にまで伝わって来る程の自信、、、

 

(だがこいつを超えなければ俺はベルの元まで行けない)

覚悟を決めて俺は獣人に向かって駆け出した。

そして間合いに入った瞬間連打と斬撃の応酬。右手の莫耶で切りかかれば左手で受け止められ、、左手の干将を振るえば右手で弾かれる。

(このままじゃジリ貧だ)

そう思い一旦距離を取り俺は意識を集中させ魔力を練り上げる。

「強化全開<トレースオン>」

俺の魔力を使い極限まで体に負荷を掛けて強化し剣を硬質化させた。

 

(狙うは首、、一撃で決める!)

俺は全ての意識を集中させ決死の覚悟で踏み出す。踏み抜いた地面を陥没させながら斬りかかる。

(これが今俺の持てる全てだっ!)

決死の覚悟の一撃は容易に相手の首を

 

 

 

 

 

切ることはできなかった。

「バリィン」

剣と共に意識が破壊される。後ろに少し仰け反り。薄れ行く意識の中俺はあの獣人の声が聞こえた。

「この程度か、、、」

悔しかったが負けは負けだそう言い聞かせながら意識が途絶えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ねぇシロウ!」

声が聞こえる、、

 

「シロウは何で冒険者になったの?」

白髪の少年が俺に問いかけてくる、、

 

(俺はね正義を探して冒険者になったんだ)

そう俺は正義を探して冒険者になったが何も得られず、、剣も破壊された。

 

「しゃあシロウは正義の味方なんだね」

少年が俺に言う

 

(それは違う俺はどちらかと言えば悪人だ。効率の良い方を取っている)

 

「でもシロウは正義を探しているんだよね?」

「「ならシロウは正義の味方だよ」」

 

声が重なった気がした。少年と師匠の声が。

(ああそうだ、、俺はまだ正義の答えを持っていないっ)

 

_________

 

オッタルは正直がっかりしていた。それはこの青年が余りにも弱かったからに他ならない。

「フレイヤ様の言う通りだったな」

武人と信じた男は地に伏している、これ程までに期待外れな事は一度として無かった。そう思い後ろを向き歩き始めようと思ったら、後ろから圧を感じ振り返る。

「ほぅ」

淡く鈍い青色を体から放っている青年が居た。

口角が釣り上がるのがわかる。

(やはり俺の目に狂いなど無かった)

 

 

意識がぼーっとする浮世離れしている感覚だ。

(武器だまずは武器が必要だ。あいつを倒す為の強い武器が、、)

俺は願ったその瞬間。

「バキッッッ!」

「ガッハ!?」

世界が割れた、、全身に激痛が走る、、穴という穴から血が吹き出しているのがわかる。

だが俺は魔力放出をやめない。

俺の歴史を思い浮かべながら。

俺の歴史を見ながらふと師匠の言葉を思い出した。

「君の体は」「俺の体は」

 

 

「「剣で出来ている!」」

唱えた瞬間世界が変わり夢で見ていた剣の丘に辿り着く。だがいつもと違った。風は通り抜けず頰に当たり、地面を踏めば感触がする。そして前を向けば、、女性が立っていた。

女性は背を向けたまま呟いた。

「ようやく入り口に至ったのね、、、至ったならばシロウに渡そう」

 

理解した。あの世界は彼女の物であると、そして受け取った。

彼女の世界をだから俺は唱える俺自身をさらけ出す為に、、

 

「投影開始<トレースオン>」

激痛が走るが先程のに比べたら楽な方だった。

武器の設計図を頭に浮かべる、、

基本骨子解明

構成材質解明

憑依経験、共感完了

 

投影過程を全て行い虚空を掴む、無い筈の物を俺は掴む

そして目の前の獣人目掛けて走った。

 

青いモヤが形を成していく魔力が剣となる、、いや魔力は最初から剣だった、、、。

 

魔力が形を成した瞬間今までに無い速さで獣人を切り掛かる。

一瞬獣人の顔が見えた。その表情は獰猛に笑っていた。

 

背筋に悪寒が走ったが手を休めない。

「はぁぁぁぁあああッ!」

連撃を食らわす。だがさっきと圧倒的に違う部分がある。それは、一撃に込められた技術が段違いだった。

一回一回の斬撃が正確に急所を突き相手の隙を伺う、、、そして後ろから足音が聞こえた。

 

そして獣人は少し気を取られてしまったのか意識が音の方を向く。その隙を見逃すはずもなく。

(今だ!)

その隙を突き獣人と言う圧倒的な壁を抜け、疾走する。目指すはベルが居る場所。

 

開けた所に出た瞬間俺は見た二匹の赤と青のミノタウロスを前にアイズさんの前に立つベルを。

 

「ベル」

「シロウ、遅いよ」

俺とベルの目には確固たる意志が宿っていた。

ベルはアイズさんに追いつくと言う意志。

俺は正義を探し求める意志。

 

「「勝負だ」」

冒険をしよう。

正義を探す為に。

 

 

俺は青いミノタウロスを標的に定めて干将・莫耶を握る。(あのミノタウロスの斧、さっきの獣人の物か、、)

 

一人と一匹は動かない。ベルの方を[動]と言うなら。こちらは[静]だろう。

 

そしてベルの魔法を合図に

「ブォォォォオオオッ」

「はっ!」

動きだした。

 

 

剣で全ての攻撃を捌く。

(獣人に比べれば遅いし、軽い攻撃だが、、格上には違いない)

斧が上から振り下ろされる。それを強化した蹴りで弾き飛ばし双剣で切りつける、が

(浅いな、、)

全て筋肉に邪魔される。

「ちっやりづらい」

苦虫を噛み潰したような顔で吐き捨てる。

 

_____________

「……さっきから何なんだ、あのナイフと双剣は? 自分よりずっとでけえ大剣と斧を弾いてやがんぞ?」

「いや、武器の性能もそうだが……」

「上手い、、技でミノタウロスの攻撃を捌いてるよ」

未知のきが最き、大剣を打ち払う。

その光景を外から見つめるベートの疑問に、リヴェリアとフィンが答えた。

ベルとシロウは向かってくる大剣に対し、その側面を狙っていた。

退路を絶ってくる攻撃の軌道をずらし、僅かに生じた空隙へ体をねじ込んでいる。少しの手もとの狂いも許されない、紙一重の防御だ。

培われた技と瞬時の駆け引き。

「本当によく凌いでる。でも…」

「攻めきれないっ」

瞳を薄くするティオネと、落ち着きなく体を揺らすティオナの視線の先、真横から狙われた斧撃を莫耶で弾きその勢いで後ろへ飛んだ。

弓に魔力を込めて大きさを変えて目を狙い矢を放つがミノタウロスの左手にガードされてしまった。

 

「上手いっ!」

そう声を上げたのはティオナだった

「あの赤髪の子凄い練度だね」

「ああ、第一級冒険者に遅れを取らないくらいには上手い。だが、、、」

そうフィンとリヴェリアが言った通り上手いのだこれ以上無くだが、、

「剣の方はそこまでじゃないかな」

そう、さっき一瞬だけ憑依経験したがそれは莫大な魔力を使って一瞬だけと言う制限付きだったからであってここぞという時に使わなければ魔力枯渇で倒れる未来が待っているだろう。

 

「ブモォォォオオオッ!」

「はぁぁぁぁっ」

剣と斧が火花を散らす。

 

一旦距離を取ったがミノタウロスが肉薄してくる。

(まずい!?)

咄嗟に莫耶でガードするが弾かれミノタウロスの後方に飛ばされてしまった。

だから、

「ッ!」

干将で肉薄する、手を伸ばせば届く距離で俺は斧を迎え撃つ。暴風のような攻撃が俺を襲う。振るわれる風圧だけで飛ばされるかと思う程の攻撃だ。

だがそれでも捌きながら前に進みそして、、、

 

 

 

その時は来た。

「ブモッ!?」

後ろから莫耶が飛んできてミノタウロス背中に刺さったのだ気を取られたミノタウロスの隙を狙って。

「はぁぁぁぁぁぁあああっ」

新たに投影した莫耶を後ろに腕ごと引き、元々持っていた干将を水平に構え力を溜め。

 

「ブフォオオオオッ」

斧ごと十字に切り裂いた。

だがミノタウロスも負けじと俺を腕で弾き飛ばした。

 

俺もミノタウロスも満身創痍だった。

「はぁ、はぁ、はぁ、」

「フゥーッ、ングヴウウウウウウオオオオオッ!」

 

両手を地に着き頭を低くしたその姿は、まさに猛牛のそれだ。

俺とミノタウロスの距離はかなり離れている。ざっと十五Mくらいだ。だから俺は、、

「投影開始ッ」

魔法を使用して剣を投影した。それは針のように尖ったレイピアだった。

それを弓に番えて魔力を込め強化する。

(ここで残存魔力を全て使い切る!!)

 

一瞬の静寂、、、、互いに力を溜め、、解き放つ時を待つ、、力が最高まで高まった時、、、放たれる、、

「ブモォォォ!!」

俺目掛けて突撃してくる。一歩踏みしめる程に加速している。

そして。

 

 

 

 

 

 

 

「はっ」

「ビィィィィイイン」

弦の音しかしない程細い剣を射る、、

狙うは頭、、そして、、

「ブフォッ」

レイピアは頭から一直線に貫かれて、「ズザザ」っと地面を転がり俺の前で失速し砂と消えた、、、

 

(ベルは無事か)

魔力枯渇で倒れそうなのを気合で繋ぎ止めてベルに寄る。

そしてベルの居場所に辿り着くと安心したかのように意識を手放した。

_________________________

 

「ふははははっ」

ダンジョン内に声が響き渡る。

「俺の手に切り傷を付けるか」

その傷は浅くもう塞がっているが傷は傷だ。認めようあの男は武人であると、剣から伝わってきた。青年とは違う存在があの剣の持ち主だと、、だがそれを引き出し使いこなしたのは他でもないあの青年であるのだ。

 

「何やら楽しそうじゃのう」

老兵が話し掛けてきた。

「お前が来なければまだやれたのだがな」

「それは運が悪かったなぁ」

そう言い残して老兵とその他が横を通り抜けて行く。

 

(次は自分の剣で挑んで来いシロウ・エミヤ)

そう願いつつ地上を目指した。

 

____________________

 

所用期間、役一ヶ月。

モンスター撃破記録二八一○体。

Lv2到達記録を大幅に塗り替えた。




今回の感想
戦闘って難しい!けど楽しい!以上!
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