メインストリート
カフェ店内
俺は今日ここでヘファイストス様と会う約束をしていた。
「待たせてしまったかしら?」
「いいや、待ってないてますよ」
挨拶を交かわし席に着く。
「まずはランクアップおめでとう「必中の一矢」さん?」
「どうも」
そう神会でそんな二つ名を付けられた俺だが実際あまり関心が無かったりする。
「お気に召さないかしら?」
「そんな事ないですよ、ただ、、、」
「ただ?」
「神の玩具に成り下がるつもりは毛頭ありませんから」
そう、神達の娯楽としての色が強い命名は最初からどうでもよかったりする。所詮その程度の気持ちの物なら二つ名自体の力も自分にとってその程度の価値にしかなり得ないと思うからだ。
「あら、影響力は有ると思うわよ?」
そう、その一面もあるから否定はしない、だが、、、
「心身を強くする事は無いですから」
例えば「必中の一矢」という二つ名を付けられたがそれで俺の環境は変わるが、俺の心を鍛える事は出来ないつまりそう言う事だ。
「ふふ、そう言う所割と好きよ?」
「ご冗談を」
そんな他愛ない話をし終わり本題に入る。
「それで今日の本題は何ですか?」
今日はヘファイストス様から誘われて来たのだ。
「どうかしら?まだ鍛治をするつもりはあるかしら?」
そう聞かれて少し考える。俺の目的は正義の解を探す事であって至高の武具を作る事ではない。確かに俺は投影を行使して生み出す者としての色が強い事はわかった。だが、
「鍛治はするつもりはありません」
「理由を聞いても良いかしら?」
「俺は確かに生み出す者としての色が強いですが、武技を突き詰めたいですし目的も果たして無いですから」
(まぁ魔法関係の事もあるけどね)
鍛治師は唯一を生み出す事が生業だが俺はそもそも複製をするので鍛治師からしたら許し難い存在だろう。
「そう、残念ね」
「すみません」
かなり長い期間鍛冶場を使わせてもらっていたので心苦しくはあるので何か恩を返したい。
「借り一つって事で何かあれば手を貸しますよ」
「面白い物が見れたから私的にはいいんだけど、、わかったわそういう事にしとくわ」
「ありがとうございます」
そう言って俺の鍛治師としての生活は幕を閉じた。
翌日
ダンジョン内
「やってきたぜ、11階層!」
腰に手を当てたヴェルフが自分の得物を肩に担ぎながら言い放った。
(俺の魔法は鍛治師に見せない方がいいな)
今日のダンジョン探索は昨日加入したヴェルフのランクアップの手伝いという事でパーティーを組んでの立ち回りが重視される。なので俺は前衛へ行かずにリリと同じ所から弓での攻撃が多くなる。
「はぁー、リリは悲しいです。とてもとても悲しいです。お買い物に行かれただけなのに、見事リリの不安を裏切らず厄介事をお持ち帰りになるなんて、、、ベル様のご厚意に、リリは涙が出てしまいます」
ぼーっとパーティー編成について考えているとベル達は何やら賑やかになっていた。
「まぁリリそう言ってやるなリリ、厄介事には変わりない。だがベルが行動して決まった事だ許してやってくれ」
「そうは言いますが!シロウ様はベル様に甘すぎます大体いついついもetc、etc〜」
いつもの説教が始まり横のベルに助けてと視線で訴える。
「あーえっと、そうだ!リリ紹介してなかった。この人はヴェルフ・クロッゾさんヘファイストス・ファミリアの鍛治師なんだ」
そう言われてリリの顔が変わる。
「クロッゾ?それって呪われた魔剣の鍛治師の家名?あの凋落した鍛治貴族の?」
(なるほど、それで聞いたことがあったのか、、、」
昔師匠と旅をしていた時にクロッゾの魔剣の逸話を小耳に挟んだ。
なんでもその魔剣は海を割ったとかなんとか。
「ま、今はそんなこと、どうでもいいだろ?ダンジョンにもぐってるんだから、することは一度だ。なっ?」
「あ、、、は、はい」
と圧をかけて黙らせていた。
(これはまた訳有りを連れてきたなぁベルは、、、)
そう思っているとモンスターが次々産まれた。
少し肩慣らしもしたいし最初は俺も参戦するか。
そう呟き弓を大きくしてオークを狙う。
「硬化、身体強化開始<トレースオン>」
矢筒かり矢を取り出して硬化させる。力を限界まで溜めそして。
ゴォッッ、、スパァ
敵の頭を貫き後ろのモンスターをも貫通して行く。
(これがランクアップか、そりゃ武術なんか廃れる訳だな)
魔力の容量から力まで全てが段違いに上がっていた。
次の矢を三本弓に番えて放つ。
「すげぇ、、、あんなに頭に当たるもんなのか?」
ベルは早かったがシロウは一つ一つが正確無比で絶対的な技術って感じだった。
「ふふっ。ぼっーとしてぺちゃんこにされないでくださいね。ベル様が悲しみますから」
「リリスケ、お前の性格もよーくわかった」
と、やりとりしているのを聞いて何やってんだ。そう思いながら矢を射る。
「しかし、とんでもない弓の精度だなあそこまで外れないもんなのか?」
「まぁ練習すればな」
そう雑談しながら他の冒険者が多い所で昼食を摂っていた。
すると横から リン、リン、と音がして見てみるとベルの手が白く明滅していた。
(噂のスキルってやつか?)
なんて思っていると。
「オオオオオオオオオオオオオッ!!」
耳を聾する程の、凄まじい哮り声が轟いたのは。
声の方角を見ると居たのは。
「インファント・ドラゴン」希少種だった。
周りが動き出した中俺はベルを見ていた。
(あの光は何かある)
ベルが魔法を行使した瞬間、、、インファント・ドラゴンは消し飛んだ。
「こ、これがスキルかぁ」
正直ここまで強力なスキルが羨ましく思ったりもしたのは内緒である。
あの探索から帰り数日が経ち俺たちはダンジョンの中層へアタックしようとしていた。
「では、最後の打ち合わせをします」
「まず、前衛はヴェルフ様」
「俺でいいのか?」
「まぁ俺は遠距離だしベルは中距離から近距離って感じだから妥当だろう」
「シロウ様の言う通り、ここ以外いる所が無いってことです」
配置は前衛からこうだ
ヴェルフ、ベル、俺
リリ
てな感じで落ち着いたまぁこれしかないだろうって感じだろう。
そうして決まったのでベルを見てみると笑っていた。
「ベル、パーティーは楽しいか?」
「うん!楽しいよ、それにワクワクするしね!」
そう言って楽しそうに笑うベル。
「くっ、はははははははっ!そうだよな、こういうの、ワクワクするよな!ワクワクしなきゃ男じゃないもんな!」
「違いない」
そう言って俺たちが盛り上がったところでリリが。
「それでは、準備はよろしいですか?」
「ああ、問題ない。行こうぜ」
「うんっ」
「大丈夫だ」
気合いを入れて初の中層へアタックする。
日常回は全て吹っ飛ばして書きました。
ヴェルフは正直シロウと絡むって言うよりベルとって感じなので書いてもなぁって思ったのでね?大体これ読んでる人原作知ってるだろうからくどいとも思うし。
そのうち日常回を個別に出そうかなとも思ってたりします。