剣に化けるまで   作:にんころ

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二巻突入です!一巻の最終話はかなり眠かったので多分ものすっごい読みにくかったかも、、すみません。


第二巻:剣に歴史を刻む者
第一章:想像は行動と共に


ダンジョン7階層

 

俺とベルはキラーアントと戦っていた。

「ギギッ」

キチキチキチッ、とキラーアントが動かし歯を鳴らしている。

このモンスターはフェロモンを出して仲間を呼ぶ事が出来るので速攻で殺るのが一番だが、二対二で睨み合っている。

先に動いたのはベル、この中で一番速いベルの攻撃にキラーアントは避ける事も出来ず。

「ーふっ!」

ナイフを閃かせ四本の腕を落とす。このモンスターの甲殻は新米冒険者には硬いので隙間を狙うのがセオリーなのだが、神様のナイフは甲殻を容易く切断する程の切れ味を持っているので関係ない。

「はぁ!」

最後に首を一閃して一匹目は沈黙。続く二匹目には、

「ギギィ!」

「ふん!」

頭にアイアンクローをして握りつぶした。武器が無いので強化してパンチしたりして戦っていたが、アイアンクローは魔力消費が身体強化だけで済むので消耗を抑える事が出来る。

「ベル次行こうぜ」

「うん、そうだね」

俺達は7階層の探索を続けた。

 

 

「はぁ!?7階層にもう到達してるだと!?」

「うるさい、耳元で大声を出すな」

こいつはアドバイザーのミキ・ミシマ、ベルで言うところのエイナみたいな立場だ。

「お前らは自殺志願者か!?」

「俺達は自分に適した場所で戦ってるだけだぞ」

「はぁ魔法があるとはいえ危ないんだからな?」

「ミキ、ダンジョンに安全圏なんて殆どないぞ、、、」

「・・・」

ミキは優しいが心配性なのだがそれが鬱陶しくも嬉しかったりする。

「まぁ死なないようにするさ」

そう言い残してギルドを出た。

 

次の日 朝

ヘスティア・ファミリア本拠

ベルはどこかに行く予定があるらしく、俺は一人寂しくダンジョンへ行く支度をしようと思っていたら。

「シロウ君、今日暇かい?」

「それベルと間違えてませんか?」

「違うよ、君に聞いているんだ!」

ベルは今日女の子と外出する事を聞いて、ヘスティア様は朝からご機嫌斜めなのだ。

(それにしても俺に用事なんて珍しい)

 

「強いて言うならダンジョンに行こうかと思ってた所ですけど」

「少し僕の友神に会って欲しいんだ。君に凄く会いたがってるんだ」

「まぁ別に構いませんよ」

なんだかよくわからないが今日の予定が決まったのだった。

 

 

メインストリートにて

「ヘスティア様、、俺を置いて行くなんて酷いですよ、、」

あの神は俺を置いてバイトに行ってしまった。

(顔も知らないのにどうすれば良いんだ、、)

あと少ししても来なかったらダンジョン行こう。と心の中で呟いていると。

「君がシロウ・エミヤ君かな?」

「ん?」

後ろを振り返ると謎の麗人が立っていた。

「そうですけど、、貴方が神ヘファイストスですか?」

「そうよ」

そう一言呟いて、俺を片目で足の先から頭まで観察している。

「まぁ立ち話もなんだからうちに来ない?」

「え?」

半ば強引に連行されて行った。

 

[ヘファイストス・ファミリア]支店

「少し座って待ってて」

「・・・」

大人しく座るが一体大手のファミリアが俺に何の用だろうかと思考にふけっていると。

「待たせたわね」

とヘファイストス様がやって来た。

「単刀直入に伺いますが。俺に何の用事でしょうか?」

「これを見て欲しいの」

そう言ってテーブルの上に置いたのは、一振りの剣だった。

「・・ガァッ!」

頭に激痛が走る

(俺にはあれが何なのかわからない)

武器を見れば基本骨子、歴史などの情報が頭に流れ込んで来る筈なのだ。だがこの剣?からはその情報が一切入ってこない。

「やっぱり貴方見えているのね?」

「ッ!」

だがこの事実は誰にも言っていなかった。言っても意味が無いとわかっていたからだ。だがそれをこの神はいとも容易く暴いて信じた。

 

「その目は上位者、中でも鉄や剣の神や精霊しか持っていない目なのよ」

その言葉から確かな圧と好奇心が伝わって来た。だがこの女神様はやっぱりと呟いていた。と言うことは事前にこの能力を知っていたか予想していたのだろう。

 

「ねぇ、シロウ貴方私のファミリアに来ない?」

「ッ!?」

さっきから困惑ばかりしている気がする。多分何ヶ月か前の俺なら飛んで喜んだだろうが、今は状況が違う。

「なぜ俺を勧誘するんですか?」

素朴な疑問だった。俺の目は貴重なのかもしれないが、それだけじゃリスクの方が大きいだろう。見たところ友神を大切にされている神なのだろう、ヘスティア様と親友なのだから。だからそんなリスクを犯してまで俺を勧誘する意味がわからない。

 

「まぁ好奇心が半分、確認半分ってところかしらね。それでどうかしら?条件的には凄く良いと思うんだけど、、」

確かに条件は物凄く良いだろう破格の条件だと言って差し支えない、、、だが返答は決まっている。

 

「お断りさせていただきます」

即答に決まっている。

「理由を聞いても良いかしら?」

「そうですね、、俺は拾ってくれたヘスティア様に恩があります。この恩は一生忘れない、返して生きていこうと誓いましたから。それに何より俺の家族はヘスティア・ファミリアに居ますから」

そう俺にはベルも居るのだ。あの人達を裏切る事は俺には出来ない。

「ふられちゃったか、、」

「すみません」

少し申し訳ない気持ちもあったのだ。認めて貰う事など殆ど無かった俺の人生に、久々に現れたタイプの人だったからだ。

「まぁヘスティアには勧誘の話してたんだけどね」

「は?」

「そしたらあの子、「あの子に勧誘は意味ないよ。何てったって僕の家族なんだから」ってデカイ胸張っていってたわ」

恥ずかしいからそう言う身内贔屓はやめて欲しい、、恥ずかしいから!

 

「まぁふられちゃったけど。まだ用件は終わってないのよ」

そう言って真剣味を帯びた目で俺を見ていた。

「シロウ君、貴方剣を打ってみない?」

「え?」

想像の斜め上過ぎてよくわからない。

「ヘスティアにはしっかり許可貰ってるから安心して」

と言ってフリーズした俺を引きずって店を出る。

(ああ、この人も神なんだ)

最初の麗人のイメージが音速で崩されていくのであった。

 

 

(ここは、鍛冶場?)

連れてこられたのはヘファイストス・ファミリアの鍛冶場の一角ここで俺に打たせるらしい。

「この鉄を打ってみて、魔力を込めつつ」

「わかりました」

鉄に魔力を流しつつ熱した鉄を一回打ってみた。ぐらりと視界が一瞬歪んだ気がした。そして世界は暗転した。

 

そこは暗闇でいるのは俺と横たわっているもう一人の俺なぜか俺は横になっている俺を叩いていた拳で、、

これは何だろうそう思っていたが、途中から考える事が出来なくなり叩く事に、錬鉄に没頭していく。そして一瞬変な風景が見えた二本の黒と白の短剣を手にして剣の丘に立つ女性。そいつは振り向きもせずただただ背を向けていた。だが声を掛けようとした瞬間、その世界は数刻で鍛冶場に戻っていた。

 

手元を見てみれば先程見ていた二本の短剣が握られていた。

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