剣に化けるまで   作:にんころ

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第ニ章:想像と創造、果てに崩れゆく

ヘファイストス・ファミリア

鍛冶場の一角

 

「カァン!カァン!」

と鳴り響く。そう今日もなぜか鉄を打っていた。

事の発端は昨日

 

 

「この双剣は何?」

神ヘファイストスに問いかけられる。

「これは干将・莫耶って言う双剣です」

なぜかわかる武器の名を歴史を、だがこの双剣はまだ打ったばかりの赤子だ。歴史なんてあるはずもなく。

「ピキッ!」

甲高い音と共に砕けた。それもその筈、この双剣は未完成ですらないハリボテなのだから。

 

「・・・」

神ヘファイストスが何やら腕を組みながら思案していた。

 

(私の目に狂いは無かった)

やはりこの子は想像する側であり、それを生かす場はこの場所だと確信するが、、

(惜しいわね)

このままではこの才能は錆びて朽ちていくのは必然的だと思った。だから提案する。

「ねぇ少しの間うち打ってみない?」

 

 

これが事の発端だった。俺も武器が無かったのでせめて戦える武器を打っておきたかった。

「カァンッ!カァンッ!」

鉄を打つ。昨日覚えた感覚をなぞっていく、すると不思議な感覚に襲われる。一回叩けば耳鳴りが、一振り作り終えた頃には幻聴がする。

鉄が擦れる、、(ギチギチ)と言う音

だが作業を終えるとなりを潜め剣が砕ける。

その繰り返しをひたすらして気がついた頃には太陽が沈もうとしていた。だがまだ鉄に触っていかったので槌を振るう。この後魔力を使い続けた俺は魔力枯渇になりその場で倒れた。

この日打った剣の数100振り。

 

 

夢を見ていた。そこは鉄を打っていた時に見ていた剣の丘だったそしてまた背を向ける女性が佇んでいた。昨日より鮮明に見える、髪は白髪で腰まであるのを後ろで纏めている。だがそれしか見えないしわからない。

そしてまた目が覚める。

 

(最近同じ夢ばかり見る気がする)

そして自分の状況を確認する。

(昨日は倒れるまで鉄打ってたんだな)

そう心の中で呟くと手に違和感があった。目線を下に落として見ると。

「ッ!?」

昨日打てども打てども砕けていた双剣が形を成して残っている。

「よっしゃ〜!!」

少しの達成感を感じて身支度をする。そうダンジョンに行き試し切りするのだ。

(この時間だったらベルに会える筈)

早々に身支度を済ませて鍛冶場を出た。

 

 

始まりの道でベルを待っている。

「少し早かったかなぁ」

そんな独り言を呟いていると前方からベルと大きなバックを背負った小さな女の子を発見した。

「おーいベルー」

「シロウ!?どうしたのこんな所で!武器打ってるって神様が言ってたけど」

「おお、そうなんだよ見てくれよ」

そう言って干将・莫耶を見せる

「凄い!これシロウが打ったの?」

「そうだぞ!」

えっへん!と胸を張る俺。賞賛されると素直に嬉しい。

「ベル様ベル様、この方はどなたですか?」

少女がベルに喋りかける。

「俺はシロウ・エミヤって言うんだ。よろしくな」

「はい!シロウ様私はリリルカ・アーデって言います!よろしくお願いします!」

元気そうに答えているが、、その笑顔を見た瞬間違和感に襲われたがよくわからないのでまぁいっかで済ませる。

「ベルこの子「リリです!シロウ様!」リリはサポーターだろ?」

そうこのダンジョンにはサポーターと言う職業がある。主にヒューマンやパルゥム<小人>がなっている。冒険者だが弱い者達がなる職業なので時には酷い扱いをされる事もあったりするとミキが言っていた。少しリリの事が気になったが気のせいだと思考を切り捨てダンジョンに潜った。

 

「ギギィ」

キラーアントの群れが現れた。全部で10匹程度だと思う。ちなみにベルには試し切りするからと説明してもしもの為に後ろに控えてもらっている。

「トレースオン」と呟き身体能力を強化する、、が異変に気がつく。

(魔力消費が少ねぇ)

そう錬鉄の時、魔力を使い続けた結果体が無駄な消費を抑える術を編み出していた。何より剣を使っているので硬質化に割く魔力を身体強化に使えるのでやりやすい。

 

「ふっ」

キラーアントの首を一閃、その後右から来る四本の手を干将で二本落とし上から切り返し頭から両断する。

こんな調子で斬り殺していたら、八匹殺した所で「パキッ」とヒビが入り瞬く間に半ばが折れた。

「ッ!?」

「ギギィィ!」

ここが勝機だと踏んでキラーアントが迫ってくるが武器無しの方が熟練度的には上なので難なくかわし

「でぇや!」

「ギッ!?」

胴を右の前蹴りで蹴り飛ばし二匹目には回し蹴りを顔面に当て甲殻を蹴り砕いた。

 

戦闘が終わっても喜びは浮かばず。あるのは剣が壊れた絶望感、、

「また作り直しだ、、」

「あ、あははは」

「シロウ様はお強いですね!」

ベルの苦笑いとリリの慰めが右から左に通り抜ける。

 

ダンジョンから帰った後ステイタスを更新してまた鍛冶に勤しんでいたのは別のお話。

 

 

シロウ・エミヤ

Lv1

力:H156→F385

耐久:H104→G258

器用:G246→C623

俊敏:G234→E436

魔法:H194→C609

 

<魔法>

[強化]

・イメージが強い程効果上昇

・強度強化

・身体強化

[投影]

認められていないので使えない

<スキル>

[剣化の加護]

・魔法を使う度体は剣になる

・経験値は戦闘では得られず武器から得られる

・精霊との絆であり証




最後のステータス更新の幅が大きいのはずっと更新せずにいたのと、錬鉄により剣化の加護が働き補正されたから。

二巻一章で語られていた自分を叩いていると言う描写は自分を錬鉄していると言う事です。つまりは自分自身の手で自分を鍛えている。とまぁわかりづらかったかもしれないのでここで補足させていただきます。
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