イタリア
ジョルノと出会って1年。
スタンドを矢で目覚めた日から大分文句もいいづらい
任務をこなして大分家族への送金も金にも
ある程度余裕が出てきた。
まあ、その前から苦学生の時から親友の世話に
なりながら趣味で店を時々手伝い.....
趣味でメニューを考え、今に至る。
これは世界の何処にもない奇妙な料理店のお話
ソリッド「美味い店だ。」
パッショーネ新ヒットマンチームサブリーダー
ソリッドはこの店を時々仲間と戯れたり
一人で優雅な時を楽しんだりしている。
彼が初めてこの店に食べに来た日は
それは.....とあるよく晴れた日だった。
初めてとある店に尋ねた
「情報によるとここにボス一押しの実力ナンバー2が
いるらしいが.....。」
店名『ristorante piccolo ragazzo』
直訳 レストラン キチガイ
「へっ、店の名前まで脳ミソぶっ飛んでやがるぜ!!」
「ふつうじゃねえなあ!!店の名前からしてもよお!!」
「ちょっと遊んでやろうぜ?」
ソリッド「おいおい、マナーぐらい守れよ。
それでも社会人か?」
「店名がそもそもマナー違反じゃねえか!!」
「知るかよ!!次期ボス候補の顔ってやつを
拝むんだ油断は禁物手加減なしだ!!」
「くっくっくっくっくっくっ!!」
「ねえこの店食べログ星5つだってさ。」
「うっそだろおい!!」
ぞろぞろ来る新鋭ヒットマンチーム。
フルート「いらっしゃいませ。」
店長の風格で店の店頭に現れるフルート・ルチャルティ
ソリッド(多額の報酬貰ってる癖に店でバイトか.....
気になるな.....。)
「おい!!まずお茶をよこせお茶を!!とびきり美味い
紅茶をだ!!」
フルート「では、メニューからお選びください。」
ソリッド「美味いな.....喫茶店より工夫が凝らして
あるのか.....。」
そんなことを思って店に物思いにふけっていると
仲間が紅茶入れになにかを入れている。
ソリッドは溜め息をついて言う。
ソリッド「マナー違反所か人間としてどうなんだ?
それは。」
簡単に言えば仲間がアバ茶リクエストのような
馬鹿げたことをやっている。
「俺様特性の健康ドリンクだ、嫌だとは言わせねえ。」
ソリッド「お前がリーダーだということに
軽蔑しそうだ.....。」
「おい!!ティーカップ落としたぜマスター!!.....!?」
ティーカップをわざと落っことしたが
気がつけばテーブルの上にあった。
フルート「どうかされましたか?」
「いや.....いつ戻ったんだ!?....音さえしなかったぞ!?」
「うわあ!!グラスを.....!!(わざとじゃない)」
バラバラとグラスとナイフとフォークを落っことす。
ところが突然テーブルの上に落下音なく戻っている。
「ふぁっ!?」
(こいつのスタンドか.....?)
「あんたの紅茶に敬意を評してこれを飲んでくれ
俺からの誠意の印だ。」
ソリッド(くそが.....。)
そいつはアバ茶リスペクトの入ったお茶の入った
お茶入れとティーカップをフルートによこす。
黄色いお茶から湯気が上がっている。
フルート(こいつらの誘いを受けつつ俺の
『スティッキー・シャーク』で誤魔化せなくはない。
喧嘩もできない訳じゃない。
この中身の正体も連中の正体も俺は知っている。
だがそれだけじゃ.....面白く無いじゃないか!!)
「ぎっひっひっひっっひっひっひ♪」
薄笑い浮かべる新鋭パッショーネヒットマンチーム
その時。
ニィヤァリ!!
フルートの表情が一瞬不気味に笑った気がした。
ソリッド(ゾゾゾッ!?)
一瞬背筋が凍った。
お茶の臭いをかいで叫ぶ。
フルート「なんだこのくせえお茶は!?
どんな焙煎方法をしたらこんなド下手なお茶が
出来上がるんだ!?焙煎したやつの顔を見てみたい
ものだなあ!?」
「おお!?俺たちに喧嘩を売ろうっていうのか!?
そのお茶を入れた俺様にかぁ!?」
ソリッド(馬かなのかこいつ!?仮にもこいつら
全員凄腕のスタンド使い!!喧嘩を売ったらマジで
死ぬぞ!?わかっているのか!?)
フルート(ここにはジョルノも居ないし助けも来ない。
だから.....俺がこの客を捌く!!(ニッコリ!!))
フルート「いいだろう!!このお茶を絶品のスープに
作り治してやる!!ちょっと待ってろ!!」
「 ! ! ! ! ? ! ? 」「え?」「は?」「ぶぅ!?」
なんとお茶入れもティーカップもなんのためらいなく
回収すると持っていった。
フルート「待ってろ無料で絶品のスープに
つくりかえてやるから....是非お待ちくださいませ...。」
「お、おい待てそんなこと誰もは頼んでな.....。」
パタン!!
厨房に入るフルート。
気になってヒットマンチームが厨房を覗く
フルート「♪♪♪♪♪♪」
「こいつ鼻歌歌ってやがるぞ.....?」
「おいおい、どうせ捨ててスープにすり替えるんだろ
嘘つくんじゃねえぞこのタコが.....!?」
鼻歌を歌いながら奇妙な行動を繰り返すフルート。
「信じられねえ!?鍋に.....入れたぞ!?確かに
入れやがったぞ!?何を考えてるんだあいつは!?
そんまま出して喧嘩を売るつもりか!?」
フルート「くふふふふふ♪(不気味にニッコリ)」
「いいや待て!?見ろ!?コンソメを入れてるぞ!?」
「おいマジかよ!?まさか!?本気で調理して飲ませる
気じゃあ無いのかあれは!?」
「やめろブイヨンを入れるんじゃねえ!!
見てるこっちが気持ち悪くなるだろ!?」
「スパイスと調味料で味を調えてるぞ!?
嘘だろ.....マジかよ.....やべえ.....やべえよ.....
あいつは本当にスープにして俺たちに飲ませる気だ!!
あいつはマジなんだ!!」
フルート「ぎっひっひっひっひっひ......たっはっはっ
はっはっはっは♪」
「嫌だもう見てらんない!!」
「黙ってろ!!.....なんてやべえ感性の持ち主だ.....
関わりたくねえ.....!!」
「待てよ!!俺達はヒットマンチームだぞ!!
こんな命もかかってねえような光景でビビるんじゃ
ねえ!!」
フルート「ゴクッ.....ニヤリ。」
「あ、あ.....味見してニッコリしたぞこいつ。」
「不気味すぎる.....キチッてる.....イッてるぞ
あいつぅ!!もう嫌だ帰るぜ俺は!!」
「おい、待て.....。」
「本気で飲ませる気だ!!俺も帰る!!」
「おい、お前ら!!置いていくなっていうかビビって
んじゃあねえ!!」
ソリッド「おい!!紅茶の代金支払わずどっかに
行くんじゃねえ!!お前らどうした!?」
テーブルで一人くつろいでいたソリッドが
去っていく仲間を呆然と見つめる。
ソリッド「一体何をしたんだ?」
フルート「お待たせ致しました.....あれ?皆様は
何処に?」
ソリッド「いや.....何処かへ去っていっちまって。」
フルートはソリッドを見つめて気の毒そうな内心をした
フルート(なんだと!?こんなんで逃げるなよ!?
せっかく手塩にかけて作ってやったのに逃げるなよ!!
仲間を一人残してなんなんだあいつら!?
死闘する覚悟はあるのに俺のスープも飲めねえのかよ!?
くそっ.....感想.....聴きたかったのに.....!!)
ソリッド(そこじゃねえよ!!)
※フルートもどこかぶっ壊れていた。
ソリッド「えっと.....なんだか悪いな。」
フルートはスープの入ったスープカップをテーブルに
3つおくと一つをぐいっと飲み干した。
ソリッド「!?」
フルート「私は連中がどんなことをしたのか
どんな連中なのかは全部把握している。
だが俺は自分の作った料理には絶対の誇りがある!!
シェフとして絶対にしてはならないことは
自分が口にできない料理を客に出すことだ!!
俺は料理で暗殺をしろと言われたら依頼主の
顔面を叩き割る。断言する!!
.....飲みたくないなら私が全部飲んで差し上げますが
どうされますか?」
ソリッド「.....。」
スープから食欲を誘う香りが漂う。
ソリッド(原材料は俺が一番把握している。
このスープには.....わかっていても手が.....勝手に
求める.....魔力が.....凄味がある.....!!)
手がスープカップに触れる。
口に少し入れる。
ゴクッ!?
自分でもビックリした。
ソリッド(なんだこのスープ!?ちょっと味見
するはずが気がついたら全部飲んじまった!!
腹が余計空くし全然イケる!!これは.....これは!?)
気がついたらカップ二つあったスープが全部
無くなっていた。
ソリッド(なんだと!?俺が俺を理解できない!?
自分がどうして飲んだかも理解してない!?)
フルートはニッコリ笑うと
フルート「お気に召したでしょうか?
ちょっとした口直しに一品だけ無償でどうですか?」
ソリッド「え!?いいのか!?」
フルート「お見苦しい所をお見せしたお詫びです
どれでも好きなものをどうぞ。
表メニューも裏メニューもありますが
どうなさいますか?」
裏メニューにはなんとも変わり栄えの無いメニューが
書いてある。
いいや多少変わり栄えはするが印象は強くないだけだ
だが表メニューには料理とも言えない名前が
並んでいた。
『髪の毛』『鳥の骨』『芋虫盛り合わせ』
『秒殺スープ』『油糸』『人間の腕』『蝶と蛾の刺身』
『絶品肉ゼリー』『ドルチェの天ぷら』『食える蝋燭』
『ベイクアイスケーキ』『果実のようなナマコ』
『燃えるシャーベット』
ソリッド(いいや普通逆じゃ無いかな?
別に裏.....いいや表....なのか?これ食欲を
減衰させる名前の料理とは斬新すぎる.....普通の料理店
ならアウトじゃないかな.....なんだこの料理名は?
いいや、無難に普通のメニューから選べばい
馴染みのあるイタリア料理食べたくは
そっちを選べばいい.....だが.....気になって
仕方がない!!じゃ.....じゃあここは.....無難に.....
シェフの腕を信じて.....。)
ソリッド「秒殺スープを。」
フルート「かしこまりました。ただしお客さん、
ひとつ約束をしてください。
名前が奇妙な料理を食べるときは、
名前で外見は大体察しがつきます。
ですからどんなものが出ても食べる『覚悟』が
出来ていると判断しますので.....
どんな外見の物が出てきても.....断る前に必ず一口.....
お口に運んでいただくことをお願いします。」
ソリッド「.....ごくり。」
出てきたのは澄んだ綺麗な少し具がちらほら入った
スープだった。
ソリッド「かなり量があるな.....秒で飲める量じゃ
無いが.....大盛のラーメンの汁位あるぞ?」
スプーンですくって一口飲む。
すると。
ソリッド「!!グブッ!!ゴブッゴブッゴブッゴブッ!!」
なんと自分も訳がわからずスプーンを置いて
器ごと一気に飲んでしまったのだ。
ソリッド「なんだこれは!?旨すぎる!!しつこくなく
一気にぐいっといってしまう!!さっきのスープ
以上だ!!これだけ飲んでも腹を下さないし
気がついたら器ごと俺は飲み干していた!!」
フルート「それは中国のスープをベースに
作ったオリジナルのスープです。
中国のとあるスープは様々な材料を入れて
何週間も蒸して滲みでたやつをスープとして
出すやつがあり、それをイタリア人向けに
臭みの無いように改良したのがこれです。」
ソリッド「自分でも信じられん.....あれだけの量が
無くなってしまった.....凄いぞこれは.....他も
金を払うから試していいか?」
フルート「どうぞごゆっくり。」
フルート「『髪の毛』です。」
ソリッド(思わず頼んでしまったがかつらをそのまま
皿に盛ったようなこの見た目.....普通じゃない.....
いいや、どうせ髪の毛と言っておきながら極細の
イカスミパスタだ。大概そうに決まっている。)
スルルルルル.....。
食べてみる。
ソリッド「!?これはイカスミパスタじゃあ無い!!
これは.....サラダだ!!極細に食感を重視して
髪の毛のように極細に切り刻まれた野菜たちだ!!
滑らかな舌触りと喉ごしなのにしゃきしゃきして
食べやすく止まらない!!それをイカスミとオリーブ
オイル主体のトロリとしたタレと隠れたチーズが
混ざりあって互いに引き立てるっ!!
一体どうやってこんなもの作っている!?
マジでヤバイぞこれはぁ!!」
フルート「食べれる花やチーズを加えながら
パスタのように食える極細食感サラダとして
仕上げました。高級料理店のサラダというものは
極めて美味しく作ることもそうですが
本来その食材が苦手な人間さえもペロリと平らげる
ことができる『工夫』が凝らしてあるんです。
それがこれです。」
ソリッド「凄く美味いのは素直に称賛したい。
だが.....見た目はどうにかならなかったのか.....
後メニュー名。」
フルート「それじゃあ面白くないじゃあ無いですか。
それに味のわかるお客さんだけ来ればいいし
キャパシティ越える数の客が来てもクオリティ維持が
難しいし捌ききれない。
親友と相談して作ったし、なによりも普通に作っても
『他ならより安価で美味いのが食える』と言われたら
意味がない!!ここでしか食えない!!味わえない!!
どこも売ってない!!そうじゃなきゃおもしろく
ないし誰もここを選ばないじゃあないか。」
ソリッド「確かにその通りだ.....そういう考え方も
アリなのか.....わかった。勘定は俺が全部払っておく
だから.....また来るな。」
数日後
「うめえぞこの髪の毛!!」
「うめえよこの人の手!!」
「おい!!マジで鳥の骨来たぞ!!」
フルート(またぞろぞろ来やがった.....。)
ソリッド「ひとりで来ると言ったのにどうして
来たんだお前ら?」
「い、いやあ気になるじゃないか?お前が気に
入ったって.....。」
ソリッド「よく言うぜ.....全くマナーは守れよな.....。」
フルート「まあ.....行儀よく食べてくれるなら
別にいいか。一人良識人がいるだけで
安心感がちが.....。」
ジョルノ「ここが君の店か.....。」
フルート「!!!」
ソリッド「ぼ、ボスっ!!」
ざわ...ざわ...ざわ...ざわ...。
ジョルノ「この店評判良さそうだから来てみたよ
おすすめは何かある?」
フルート「鶏肉がおすすめです、七面鳥と
ウズラと鴨とアヒルとリンゴで茹でたやつが
ありますがどうされますか?」
ジョルノ「もう、フルート。親友が現れたら
露骨に僕が嫌いなものを勧めて追っ払おうとしないの
気持ちはよくわかるけど.....じゃあ.....
『芋虫盛り合わせ』と『油糸』と
『果実のようなナマコ』を頼むよ。」
フルート「まあいっか、かしこまりました。」
内心(やれやれ.....まあ普通に対応すればいいか。)
END