エリスの胸はパッド入り   作:リアコロ

3 / 3
職業

「では改めて説明を、冒険者には各職業というものがございます。そしてこれが登録カード、冒険者がどれだけ討伐を行ったかも記録されます。」

 

お姉さんに登録料を払った俺は説明を受けている。

なるほど、ここで始めの職業を決めるのか。登録カードも便利だな。

 

「それでは、こちらの水晶に手をかざして下さい。それであなたの潜在能力が分かりますので、潜在能力に応じてなりたい職業を選んでくださいね。選んだ職業によって、経験を積む事により様々な職業専用スキルを習得できる様になりますので、その辺りも踏まえて職業を選んでください」

 

これは、重要な選択だ!!

ここで俺の凄まじい潜在能力が発揮されて、ギルド内が騒ぎになったりする!!…など、全く期待していない。だが、せめてまともな職業になりたい!!俺の【絶対選択肢】が全く、これぽっちも役にたってない…。だからせめてましな職業に就きたい。じぁないと無理…。だいたい凄い特典が貰えるから異世界に転生したのに、その特典が使えない、むしろマイナスである…。

 

「は、はい!!」

 

俺は祈りながらガクガク震えながらおそるおそる水晶に手を伸ばす。お姉さんは「えっと…大丈夫ですよ…潜在能力を見るだけなので…。」と若干引きながら言う。しかし、俺には死活問題である。特典が無いに等しい以上、自分の力で生き抜くしかない。頼むよ…せめて、せめてましな職業を!お願いします!神様ーー!エリス様ーー!

 

手をかざした瞬間水晶が光輝く!

 

「わっ!? すごいですよこの潜在能力!? 幸運が最低レベルな事以外は、全ステータスが平均より高いです!これなら中級職からでもつけますよ。冒険者に幸運ってあんまり必要ない数値なので気にしなくて大丈夫だと思います。」

 

よっしゃああああーーー

やったこれで何とか生きていける!!異世界に来て辛いことばかりだけどやっと報われた!

 

俺が嬉しさを噛み締めていると、お姉さんが大声で叫んだ。

 

「はっ!? はああああっ!? 見たことのない職業があります!旅芸人、遊び人! そ、それよりも…ゆ、勇者に転職可能です!!あなた何者なんですか……っ!?」

 

お姉さんがの声に、施設内が一斉にざわめきだす。

 

え!?

な、なんだってーーー

お、俺が勇者⁉︎嘘だろ…⁉︎

 

「「イエーーーーイ」」

 

「「やっほーーーー」」

 

冒険者達の歓声に囲まれる。

 

「いきなり、勇者なんてとんでもないですね⁉︎」

 

「あんたみたいな奴が、案外魔王を倒すのかもな!この命知らず!」

 

可愛い女の子や、ヒャッハーさんに祝福される。他にも冒険者達からも祝福の言葉を次々とかけられる。

 

………ふ、ふふふ。あーはっはっは。

やった!やったぞ!これだよ、これ‼︎俺が夢みてた異世界生活は!!

いきなり勇者とか最高じゃないか!!俺の潜在能力すげー!!

 

「ありがとう、ありがとう、魔王はこの俺が倒してみせる‼︎」

 

「「うおおおーーー」」

 

俺の言葉に、歓声が湧く。

最高だ…!!うへへ!

 

お姉さんとギルドの人が並びお姉さんが言う。

 

「それでは、冒険者ギルドにようこそ。マコト様。いえ、勇者マコト様。スタッフ一同今後の活躍を期待しています。」

 

「「イエーーーーイ」

 

また歓声が湧く。

うへへ、何回聞いても悪くない。

 

「あ、すいません。まだ転職してませんでしたね。それでは、職業の選択を。もう選ぶまでもありませんが。」

 

お姉さんが微笑みながら言う。

 

うへへ、勇者に決まってる!!

いきなり最高の職業とか完璧過ぎるw

これで糞みたいな特典があっても大丈夫だwなんたって俺は勇者だからなw

なんだよ!w 特典無くても全然いけるじゃんw

【絶対選択肢】w プークスクス!!w

 

俺は完全に調子に乗っていた。

【絶対選択肢】の怖さも知らずに…

その瞬間、頭の中で声がする。

 

「選べ」(怒)

 

お、どうしました?w

【絶対選択肢】さんおこなの?w

もうお前なんて怖くないんだよ、何故なら俺は勇者だから(キリッ)

どうしたw どうしたw かかって来いやーーw

 

1.「「決まってる、俺は勇者になる。」喜びのあまり全裸になり、街中の女の子に抱きつきまくる。(勇者よ死んでしまうとは情けない)」

 

2.「「決まってる、俺は遊び人になる!!」固い意志。(職業変更不可)」

 

3.「「決まってる、俺は旅芸人になる!!」固い意志。(職業変更不可)」

 

 

 

ふぇ!?

 

 

………………………………………

………………………………………

………………………………………

う、嘘ですよ。嫌だなー。【絶対選択肢】さん。

俺が【絶対選択肢】さんを馬鹿にするわけないじゃないですかー。

てか、ふざけんなよーー‼︎このヤローー!!

勇者になれるんだよ!1.選んだらどうなるの⁉︎(勇者よ死んでしまうとは情けない)って何⁉︎殺されるの⁉︎抱きついた女の子からリンチされて殺されるの!?てか、なんで全裸になるの⁉︎バカなの⁉︎死ぬの⁉︎……あ、死んじゃうのか…。

2.と3.の選択は何!?固い意志!?お前どんだけ、遊び人や旅芸人になりたいんだよ‼︎勇者だよ、勇者になれるんだよ‼︎職業の格が違んだよ!!フリーターと総理大臣ぐらい違うよ!!しかも(職業変更不可)とかふざけんなよ!!ただの呪いじゃねーか!!

嘘だよね、ねぇ!ねぇ!エリス様!これじゃあ最悪を選ぶ選択肢じゃねーか!!

 

 

「選べ」(笑) 「選べ」(笑) 「選べ」(笑)

 

 

痛っ!!

ふざけんなぁぁーーーー!!何笑ってんねん!!

【絶対選択肢】お前絶対許さないからな!!

待てよ、そもそもこの特典を渡したのはエリス様だ!?

俺は…騙されたのか!?

 

 

「選べ」(笑) 「選べ」(笑) 「選べ」(笑)

 

 

うっ、頭が!?げ、限界だ!?

ああああああああああああああああああああああああああああ!!

 

 

 

「決まってる、俺は旅芸人になる‼︎」

 

「「……」」

 

俺の言葉にギルド全体の空気が固まる。

しばらくしてお姉さんが口を開く。

 

「…えっと。……ごめんなさい。聞き間違いをしてしまいました。……いま何て言いましたか?」

 

「俺は、旅芸人になる!!!」(固い意思)

 

またしても、ギルド全体の空気が固まる。

しばらくして、冒険者達が声が上がる。

 

「はは、何言ってんだよ。分かったぜ、コイツ冗談で言ってるんだろ。」

 

「ああっ!なんだそう言う事なんですね。私てっきり、本気だと。」

 

「ははは、そんな訳ないだろ。」

 

「冗談きついぜ、あんちゃん。」

 

冒険者達が冗談だと思い次々と声を上げた。

 

「違うな、間違っているぞ」

 

俺の言葉に周りの視線が注目する。

 

「俺は・・旅芸人になる男だ!!!!」

 

そう高々に宣言した。

 

 

そうして、俺は周りに驚愕の目で見られながら旅芸人になった。

俺はもう二度と勇者にはなれない…

(´;ω;`)グスン

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
※参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。