ザンビ〜生と死の狭間を彷徨う者達への鎮魂歌〜   作:ルコル

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第16話

亜須未「突き当たりが見えてきたよ。右に曲がればすぐ多目的ホールだから。」

 

 

流斗「わかった。」

 

 

優衣「何か怖くなってきました。」

 

 

麗奈「もう一度アレを見るのか·····」

 

 

穂花「ゾクゾクしてきました。」

 

 

優衣たちはやはり怖いのか、ブルブル震えていた。

 

 

それも無理はない。

 

 

ザンビとは本当に得体の知れないバケモノなのだから。

 

 

流斗「やっぱり怖いなら、戻って三人だけで待ってる?」

 

 

三人「それはもっとイヤです!!」

 

 

流斗が三人に戻る様に勧めたのだが、すぐ却下された。

 

 

亜須未「全くしょうがないんだから。」

 

 

亜須未はそう言って、優衣の手を握ってあげた。

 

 

優衣「え?」

 

 

亜須未「これで少しは怖くないでしょう?」

 

 

優衣「あ、ありがとう。」

 

 

優衣は少し戸惑いながらも、亜須未にお礼を言った。

 

 

流斗「なんか微笑ましいな。」

 

 

そんな二人の様子を見ていると、服の裾を誰かに引っ張られていた。

 

 

それも二人に。

 

 

流斗「どうしたの?」

 

 

麗奈「少しの間だけ手を繋いでいいかな?」

 

 

穂花「私達も怖いんです。」

 

 

二人にそう言われ、流斗は少しためらったが、こんな状況なので、しかたなく繋いであげた。

 

 

流斗「わかった、いいよ。ただ、多目的ホールに入るまでね。」

 

 

二人「ありがとうございます!」

 

 

二人は笑顔でそうお礼をしてくれた。

 

 

二人の笑顔を見て、流斗は少し顔がほころび、同時に士気が上がる気がした。

 

 

そして、ついに廊下の突き当たりまで来たのだった。

 

 

亜須未「すぐそこが多目的ホールだよ。」

 

 

流斗「少し様子を見てくる。」

 

 

流斗はそう言って、繋いでいた二人の手を離し、多目的ホールにギリギリ彼らに気づかれないくらいまで、近付き、中の様子を観察した。

 

 

多目的ホールの中は薄暗く月明かりが少し入っていた。

 

 

その光がザンビたちを妖しく照らしていた。

 

 

流斗「ここも10人くらいか。やっぱり多いな。」

 

 

亜須未「どう?大丈夫そう?」

 

 

亜須未が流斗の後ろに近付き、そう訊いてくる。

 

 

流斗「ざっと、10人くらいいた。でも、やれない訳じゃない。それなりに広くて助かった。」

 

 

優衣「それなら良かったです。」

 

 

麗奈「そっか。これでここの安全は確保出来るんだね。」

 

 

穂花「安心です。」

 

 

流斗もなんとか安全確保が出来そうで少し、ホッとしていた

 

 

だが、まだ油断は出来ない。

 

 

流斗はおそらくこの後、カミビトと遭遇する気がしてならないでいた。

 

 

流斗「それじゃ、行ってくる。みんなはここにいてね。」

 

 

流斗がそう言うと、亜須未たちは心配そうな顔をして見てきた。

 

 

亜須未「気を付けてね。」

 

 

優衣「健闘を祈ってます。」

 

 

麗奈「頑張って。」

 

 

穂花「無理はしないでくださいね。」

 

 

流斗は亜須未達の言葉に頷き、多目的ホールの中に突入する。

 

 

流斗「さぁ、来い!!餌はここだぞ!!」

 

 

流斗は突入すると同時に、そう叫び声を上げた。

 

 

その叫び声に気づいたザンビたちは一斉に襲い掛かって来た

 

 

「ガァァァァァァ!!!!」

 

 

流斗「悪いがちょっと大人しくしててくれ!光よ、来たれ!浄化をもたらす白き鎖!!【ブライディング・チェーン】!!」

 

 

流斗はすぐ様、拘束魔法でザンビたちの動きを封じる。

 

 

流斗「聖剣【デュランダル】アストラルモード!!そして、エクステンシヴモード!!」

 

 

流斗「ハァァァァァ!!!!」

 

 

ズドォォォォン!!!!

 

 

流斗はアストラルモードとエクステンシヴモードを駆使し、ザンビたちを薙ぎ払った。

 

 

もちろんアストラルモードであるため、外傷は無く、ザンビたちは呪いから解放され、その場に崩れ落ちた。

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