第2話
流斗は手記の隣に置いてある風車を手に取った。
するとさっそく、その風車が風もなく回り始めた。
そしてどこからともなく女性の声で、わらべ歌のようなものが聞こえてきた。
「ドコイッタ?·····カエッタカ?·····ドコイッタ?·····カエッタカ?·····」
流斗「まさかこれがそうなのか!?」
ザンビの気配を察知し、急いで流斗はボイラー室から出た。
外へ出ると、風車がいっそう激しく回り出した。
それと同時に廊下の置くから足音が聞こえてきた。
カツ·····カツ·····カツ·····カツ·····
流斗「ん?なんだ?」
その足音がする方を見ていると、暗闇から一人の少女が歩いて来た。
少女「ミツケタァァ」
その少女はそう声を出したかと思うと、人間とは思えない動きでこちらに向かって来た。
流斗「クソ、さっそくお出ましか!!」
流斗はそう言って、手に何か輝く物を具現化させた。
それは流斗の武器である聖剣「デュランダル」と呼ばれる物だった。
この聖剣はあらゆる邪なる物を消滅させてしまう能力を持っている。
故にこの聖剣はそのザンビとなってしまったその少女を元に戻すことができるのだ。
流斗「聖剣【デュランダル】アストラルモード!!」
流斗がそう叫ぶと、デュランダルの刀身から光の奔流が溢れ出た。
この状態はアストラルモードと呼ばれ、肉体を傷付けずに、呪いや幻術そのもの断ち切ることができる。
少女「ガァァァァァァ!!!!!」
流斗「呪いよ!消え失せろ!!」
流斗は構わずにおぞましい動きで向かって来た少女を斬り付けた。
ザシュッ!!
アストラルモードで呪いそのものを断ち切ったので出血はせずに少女はそのまま崩れ落ちた。
流斗「アストラルモードは物質をすり抜けることはできるのはいいけど、結局狭い場所で囲まれた場合とかではやりづらそうだな。」
流斗はこれからの戦いにおいての分析をし始めた。
流斗「あまり使いたくはないが、魔法使わなきゃならなくなりそうだな。」
そんな風に分析していると、先程まで倒れていた少女が目を覚ました。
少女「う、ううん。」
流斗「おう、目が覚めた?」
少女「えっと、あなたは?」
流斗「オレは神村流斗。君は?」
楓「私は山室楓。フリージア学園の二年生だよ。よろしく。」
楓と名乗った少女はどこか不安そう顔でそう自己紹介を返した。
楓「えっと、あなたが助けてくれたの?」
流斗「うん、そうだよ。」
流斗はなるべく楓を不安がらせないように優しくそう言った。
楓「ありがとう。」
楓がそう言うと、流斗はこれまでの経緯と自分が何故ここに来たか、説明をして行った。