亜須未の部屋を出て、次に向かうのは実乃梨の部屋だった。
実乃梨の部屋に向かって進んでいると、廊下の奥から三人のフリージア学園の女子生徒が歩いて来た。
その三人は先程、守口と共に呪いから解放した女子生徒のうちの三人だった。
?「あっ!」
?「さっきはありがとうございました!!」
?「本当に助かりました。」
流斗「あ、三人とも目を覚ましたんだね!」
その三人は流斗を見つけるやいなや、駆け寄ってきてお礼の言葉をくれた。
麻里奈「私、藤崎麻里奈って言います。」
美緒「庄司美緒です。」
弥生「小島弥生です。」
流斗「オレは神村流斗。よろしくね。」
互いに自己紹介をし、流斗はこれまでの経緯を話した。
麻里奈「なるほど。そんな事になってたんですね。」
美緒「本当にびっくりだよ。」
弥生「はい。」
そこで三人のうちの一人、弥生が聞かがかりがあると言ってきた。
弥生「ちょっと訊きたい事があるんですけど、美琴は、美琴は無事ですか!?」
流斗「ああ、その子もオレが元に戻した。今は自分の部屋にいるよ。」
その言葉を訊いて弥生は安心した表情を浮かべていた。
話によると、麻里奈と弥生は他の女子生徒と共に行動を共にしていたらしい。
だが、弥生はザンビ化した美琴からのささやきによって、ザンビに襲われないように、閉めていた窓を開けてしまい、そこで全員がザンビ化してしまったのだと言う。
その時に麻里奈は楓がザンビの封印を解いてしまったという事を知っており、楓は最初、この学園を燃やそうとしていたため、灯油を麻里奈たちの隠れていた倉庫に取りに来た。
そこでその時に楓と共に行動を共にしていた実乃梨に楓を殺してくれと頼んだらしい。
流斗「そっか、わかった。君たちを責めるつもりはないし、どうこう言う気もないけど。山室さんだって知ってて封印を解いたわけじゃないんだ。それだけは分かってあげてね。」
麻里奈「グスッ·····は、はい、すみませんでした。」
楓「いいよ。もう部屋に戻って休んでて。疲れたでしょ?」
楓がそう言うと、麻里奈達はそれぞれ自分の部屋に戻って行った。
そこからまた少し歩き、実乃梨の部屋の前に着いた。
楓は扉の前に立ち、ノックした。
実乃梨「はーい」
すぐに返事が来て、中から実乃梨が出て来た。
実乃梨「楓?それと、う、ウソ。守口さん·····?」
流斗はそこで守口がここにいる理由をすべて話した。
実乃梨「じゃあ神村さんはこれから残美村に行くんだね。」
流斗「ああ。」
実乃梨「ここで立ち話もなんだから入ってよ。」
実乃梨はそう言って、部屋に招き入れた。
ちょうどそこに聖もいた。
守口「キミの事も生け贄に捧げようとしてしまったね。あの時は本当にすまなかった。」
まず第一声の声がそれだった。
実乃梨「もういいですよ。今日は楓が話があるってことなんでしょ?」
聖「え?話ってなんですか?」
楓は流斗たちと共に、残美村に行くとそこで報告した。
聖「ダメだよ!楓!!」
実乃梨「そうだよ!!なんでせっかく助かった命をまた危険に!!」
楓「ごめん。でも、この事件の行く末を、ザンビの封印を解いてしまった私には見届ける義務がある。そう思うの!!」
楓の決意は頑なだった。
自分が原因で起こってしまったこの事件。
楓は自分の目で行く末を見届けることに頑なであった。
実乃梨「そこまで言うなら、わかったよ。」
聖「楓、無事で戻って来てね。」
楓「ありがとう。」
そこで話はまとまったようだった。
流斗「諸積さん、聖さん。山室さんの事はオレが守る!安心してくれ。」
実乃梨「お願いします。」
聖「どうか、楓を守ってあげてください。」
流斗「任せて!!」
その時、実乃梨は守口に向き直り、彼にも励ましの言葉を伝える。
実乃梨「守口さんもどうかご無事で。」
守口「ありがとう。」
その後は、実乃梨達に見送られ、部屋を後にしたのだった。