実乃梨の部屋を後にしたあと、流斗達は急いで正面玄関に向かっていた。
守口「急ごう。あまり時間かけたくはないからな。」
流斗「ええ、そうですね。」
楓「はい。」
それからしばらくして、流斗達は守口の車が止めてある、正面玄関に到着した。
すぐ様に正面玄関を出ようとするが、なぜか鍵がかかっていて、ドアが開かなかった。
流斗「クソっ!マジかよ!」
楓「おそらく先生の仕業だ。」
守口「あのカミビトめ。こんな事までしていたのか。」
そこで流斗はもうしかたないので、このドアを破壊しようと提案する。
流斗「ダメだ。破壊しよう。」
楓「え?」
守口「そんな事して大丈夫なのか?」
流斗「魔法で修繕すれば大丈夫ですよ。」
流斗はそう言ってニヤつきながら、デュランダルを抜き放った。
流斗「二人共少しオレから離れてて。」
流斗がそう促すと、二人は流斗から距離を取った。
流斗「聖剣【デュランダル】!!フィジカルモード!!」
その瞬間、デュランダルから光の奔流が眩いほど、出てきた。
流斗「このまま行くぞ!!」
流斗はその勢いのまま、正面玄関のドアを斬り裂いた。
ザン!!ズドォォォォン!!!!
流斗の一撃により、ドアはあとかたくもなく吹き飛んだ。
楓「うわぁ·····」
守口「派手だな。」
流斗は何も言わずそのまま外に出た。
流斗「行きましょう。」
楓「うん。」
守口「ああ、わかった。」
流斗は二人が出たのを確認した後、修復魔法をかけた。
流斗「力よ来たれ!我求めるはあるべき形!!【リペア】!!」
流斗が魔法をかけると、壊れたドアは瞬く間に作り直されて行った。
流斗「これでよしと。」
守口「すごいな本当に。」
楓「もう直っちゃった。」
楓と守口は改めて、流斗の魔法を賞賛していた。
流斗「さて、守口さん。それでは運転をお願いしますね。」
守口「ああ、わかった。車はこっちだ。」
守口はそう言って、車の方へ案内した。
車の方へ辿り着くと、すぐさま乗り込んだ。
乗り順は、運転席に守口、助手席に流斗、後部座席に楓という形になった。
守口は全員が乗り込んだのを確認すると、エンジンをかけて発進した。
守口「残美村には高速で三時間かけて行く。着くのは午後3時くらいだな。」
流斗「結構かかりますね。」
楓「もしかして、泊まりになるかもしれない?」
守口「まあ、一泊はすることになるだろう。」
流斗達はおそらく一泊することになるだろうと最初から、踏んでいたがどうやら、そうなる様だ。
流斗はその時、助手席の前の収納スペースに一枚の写真を見つけた。
流斗「守口さん、この写真って·····」
守口「ああ、娘だ。」
流斗はその写真を手に取って見てみる。
だが、その写真は守口の娘の顔が歪んで写っている物だった。
守口「私はなんとしてもこの事件を終わらせたい。神村くん、どうか頼む!」
流斗「もちろん、わかってます。オレの仕事でもありますし。」
楓「私からもお願い。どうかあんなことが二度と起こらないようにして。もうあんな思いをするのは嫌だ。」
流斗「ああ、もちろんだとも。」
流斗はそう言いながら、もしもの時の最終手段について考えていた。
流斗(もしもの時は、100年前の女性の怨念と運命を共にすることになるのか。まあ、そうなったらしかたないか。)
その最終手段とは、自分を犠牲にその怨念を完全に消し去るというものだった。
それを楓と守口はその時、知る由もなかった。