ザンビ〜生と死の狭間を彷徨う者達への鎮魂歌〜   作:ルコル

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第34話

それからしばらくすると、夕食の用意が出来たと、守口から声がかかった。

 

 

守口「神村くん、夕食の準備が出来たから、食べないか?」

 

 

流斗「はい、今行きます!」

 

 

守口に呼ばれ、流斗はそう返事をして、部屋を出て、下に向かった。

 

 

楓「あ、来た。」

 

 

下に降りて行くと既に楓が夕食の席に着いていた。

 

 

流斗「お、早いね。」

 

 

楓「お腹空いちゃってね。早く来ちゃったよ。」

 

 

そんな話をしていると、守口が作り終わった夕食を持って来た。

 

 

守口「待たせたな。それじゃ食べてくれ。」

 

全員「いただきます!!」

 

 

こうしてささやかな夕食に流斗達は、舌鼓を始めた。

 

 

夕食中、守口はフリージア学園以外でザンビ化現象が起こっているかどうか、流斗に訊いてきた。

 

 

守口「そういえば神村くん、フリージア学園以外の様子はどうなんだ?」

 

 

流斗「その事ですか·····」

 

 

流斗はしばらく考え、重く口を開いた。

 

 

流斗「実は、あのザンビ化現象は今は日本各地で確認されています。最初はザンビなんてものは知らずに、集団失踪事件として調査していましたけど。」

 

 

守口と楓は、その事実に言葉を失っていた。

 

 

守口「外も同じ状況だったのか。」

 

 

流斗「幸いフリージア学園周辺と神奈川から南の地域は、事件は起こっていないようなので、ここまで安全に来れましたが、東京などの主要都市と北関東はほぼ全域が壊滅状態になっています。まあ、オレ自身も学園の調査中に、連絡が来て初めて知った訳ですけども。」

 

 

楓「そんな·····」

 

 

流斗「ザンビ化現象は3ヶ月前から東京で発生していて、特にひどい東京23区は現在政府が壁を建設して、隔離されています。」

 

 

さらなる驚愕の事実に守口と楓はさらに言葉を失う。

 

 

流斗「でも、女性の怨念さえ浄化させてしまえば、みんな元に戻ります。」

 

 

守口「そうか、そうだな。」

 

 

楓「うん。」

 

 

守口「改めて頼む。神村くん。」

 

 

流斗「はい!」

 

 

守口はその返事を聞くと、既に食べ終わっている食器を片付け始めた。

 

 

楓「それじゃ、私は先にお風呂入って来るね。もう守口さんが沸かしていてくれたみたいたがら。」

 

 

流斗「わかった。ゆっくり疲れを取ってきてね。」

 

 

流斗がそう言うと、楓はそそくさと浴室に向かった。

 

 

流斗「さて、オレは部屋に戻って明日の準備をしよう。」

 

 

流斗はそう言って、部屋に戻り、明日の準備を始めた。

 

 

準備の途中、流斗は実家のある東京が気になり、東京の調査に当たっている同僚に電話をしてみることにした。

 

 

プルルルルッ!プルルルルッ!

 

 

ガチャ!

 

 

?「もしもし?流斗か、急にどうした?」

 

 

流斗「ああ、悪い剣斗。急に電話なんかして。」

 

 

電話の相手は篠崎剣斗。

 

 

流斗と同時期に教会から悪魔祓い師に任命された。

 

 

流斗にとって教会内で数少ない信頼出来る人物だ。

 

 

年齢は流斗と同級生で17歳。

 

 

彼もあらゆる物の正体を見破るという特殊な能力を持っていて、光の上位属性の聖属性の魔法全般と浄化魔法を得意とする。

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