第35話
剣斗「こっちか。ひどいものだったよ。23区内は化け物だらけだ。」
流斗「そうか。家族とかは大丈夫だったの?」
剣斗「ああ、なんとかな。流斗の家族も無事だったみたいだぞ。親父さんがいち早く駆け付けて、教会本部に連れて行ったみたいだ。」
流斗はその剣斗の言葉を聞いて、安心していた。
剣斗「だけど、邪悪な呪いに惹かれて低級悪魔どもがわんさか沸いてるって噂だぜ?」
流斗「それホントか!?」
剣斗「ああ、オレも何体か討伐したよ。」
低級悪魔とは72柱の上級悪魔に仕える、従者たちのことだ。
魔物より知能は高いが、言葉は話せない。
ほぼ本能で動く存在だが、仕えてる主人の上級悪魔たちには絶対服従しているため、必ず命令は従う。
魔なるモノに惹かれやすく、あの女性の呪いを嗅ぎつけて、出てきたのだろう。
剣斗「お前も気を付けろよ?」
流斗「ああ。」
剣斗はその流斗の返事を聞くと、今度はフリージア学園の集団失踪事件について訊いてきた。
剣斗「そういや、フリージア学園の方の調査はどうなんだ?」
流斗は事の真相について、すべて剣斗に打ち明けた。
剣斗「そんな事になってたのかよ!?」
流斗「ああ、オレも初めて知った時は驚いたよ。」
剣斗「100年前に生き埋めにされた女性の怨念か。」
流斗「これからその女性の怨念を浄化しに行く所だよ。」
流斗はそう言って現在の居場所を剣斗に教えた。
剣斗「なるほど。これから最終決戦ってわけか。」
流斗「ああ、そこで全てを終わらせる。」
剣斗「そっか。死ぬなよ?流斗。」
流斗「剣斗もね。」
剣斗「もちろんだ。じゃあそろそろ戻るな。」
流斗「うん、またね。」
そこで電話は切れたのだった。
それと同時に部屋のドアがノックされた。
コンコン·····
楓「お風呂次いいよー」
流斗「わかった!」
それは楓からの入浴の順番が自分に回ってきた合図だった。
流斗は着替えとタオルを持ち、部屋を出た。
この着替えとタオルは守口が用意してくれていた物だった。
普段流斗は任務の時は、自分の通っているキリスト教関係の高校の制服を着ている。
この着替えは守口が気を利かせて守口が用意してくれていたのだろうと流斗はその時、そう思った。
部屋を出たあと流斗は入浴に向かう途中、守口に風呂の場所を聞き、そこへ向かった。
そして浴室に着き、中に入ると、一人で入るくらいには十分な広さの浴槽があり、その左側にシャワーやシャンプーなどの入浴グッズが置いてあった。
流斗「結構広いな。ゆっくり疲れが取れそうだな。」
流斗はそう言いながら、脱衣場で服を脱ぎ、まず体と頭を洗い、シャワーで洗い流すと、ゆっくり浴槽に入り、羽を伸ばした。
流斗「ふぃー温まるな〜」
お湯の心地よい温かさが流斗のこれまで戦いで溜まった疲れを癒してくれる。
それからしばらく流斗は風呂の温かさを堪能すると、浴槽から出て、脱衣場で身体を拭き、守口が用意してくれていた服に着替えて、自分の部屋に戻って行った。