部屋に戻ってくると、ドアの前に楓が立っていた。
流斗「山室さん?どうしたの?」
楓「あ、神村さん。守口さんに呼びに行ってくれって頼まれてね。なんでも教会の人が来たみたい。」
流斗「わかった。ありがとう。山室さんはゆっくり休んでてね。」
楓「うん、ありがとう。おやすみなさい。」
流斗は楓のその言葉を聞くと、守口の部屋に向かった。
守口の部屋は玄関から入ってすぐ左の所にあるので、わかりやすく、ほんの数秒でたどり着くことが出来た。
守口の部屋に入ると、そこには守口と一人のシスターの格好をした女性がいた。
守口「悪いね。急に呼び出してしまって。彼女が君と話したいと言っていてね。」
流斗「いえ、大丈夫です。それに、シスター・エリーゼもお久しぶりです。」
エリーゼ「お久しぶりですね。流斗。ずいぶんと大きくなられましたね。」
彼女はシスター・エリーゼ。
流斗が幼少時に修道院でお世話になった人物だ。
その時に魔法も教えてもらっていたので、流斗の魔法の師匠でもある。
守口「二人は知り合いだったのか?」
エリーゼ「ええ、流斗とは幼少時に修道院で勉強を教えていたので、知っております。」
流斗「はい、すごくお世話になりました。」
シスター・エリーゼは光属性の他に、火、水、土、風、雷、氷、闇の全属性の魔法を使えるという極めて稀有な存在で、教会では女神の生まれ変わりとまで称される女性である。
さらには、流斗と剣斗の特殊能力にいち早く感づいたのも彼女である。
守口「そうだったのか。それでシスター・エリーゼ。話というのこの残美村の破壊についてですか?」
エリーゼ「その通りです。」
流斗「やはりそうですか。」
エリーゼ「私はこの残美村破壊の作戦を流斗に伝えるように、流斗のお父様から仰せつかって参りました。」
エリーゼはそう言うと、明日の作戦について、話し始めた。
作戦の手順についてはこうだ。
まず村人たち全員を1ヶ所に集め、そこで全員にかけられている呪いを流斗が消滅させる。
次に、呪いから解放された村人たちを教会の人達が教会本部へ連行する。
次に、100年前に女性が生き埋めにされたとされる場所に行き、その女性の怨念を浄化させ、眠りにつかせ、その魂を冥界へ送り届ける。
最後に流斗とシスター・エリーゼの魔法でこの残美村を破壊し、地図上から抹消させる。
という物だった。
流斗「わかりました。村人を殺さずに連行する。教会らしいやり方ですね。」
守口「ザンビ達は音に反応し、寄ってくる。特に鐘の音に寄ってくるみたいだ。それを利用して1ヶ所に集めよう。」
エリーゼ「音に寄ってくるのですね。その役目は私が承りましょう。」
流斗「お願いします。」
その作戦会議が終わると、夜も遅いため、そこで解散となった。
その後はシスター・エリーゼは守口に案内されたであろう部屋に戻り、流斗は自分の部屋に戻り、明日の為に眠りに着くのであった。