そしてザンビ惨禍を終わらせた流斗は、今回の功績により教会の悪魔祓い師達のリーダーを務めることになった。
今回のこの事件を踏まえ、流斗の力は一層必要になっていくことになるだろうと、就任式の際にローマ法王に言われていた。
そして日本政府の文部科学省により、ザンビ惨禍のことは、一人の女性の怨念により、起こった事だと世界中に公表した。
この事により、世界中の人々は自分達の行ないにより、このような禍を起こしてしまう原因になると思い知らされた。
そして、この禍が起こった本当の理由も文部科学省ににより、公表された。
その事で呪いを広めたもみじ自身も、ある意味被害者であったと、同情する声が世界中の人々から上がっていた。
残念ながら、このザンビ惨禍により、三人の尊い命が失われてしまった。
近々、この三人の追悼式が文部科学省の下、執り行われる。
考えによれば死者は三人だけと、ポジティブに捉えることも出来るが、到底そんな事は誰にも思えなかった。
この失われてしまった三人の命は決して、蘇ることは無い。
これから先、世界中の人々は、この事件を忘れる事はなく、後世に伝えて行く事だろう。
そしてザンビの封印を解いてしまった楓とザンビの呪いを広めてしまったもみじは、これから先、自分のしてしまった事に、罪の意識を背負って行かなければいけなくなってしまった。
全ての始まりは、単なる女の醜い嫉妬から始まった。
結局の所、本当に恐ろしいのは、ザンビでも神人でも呪いでも無く、人間の心の闇、負の感情ということを世界中の人々は今回のこの事件で思い知らされた。
嫉妬はキリスト教において、七つの大罪として最大級に嫌悪されている。
今回のこの事件をキリスト教信者達は、旧約聖書、創世記第4章のカインとアベルを連想していて、人間の嫉妬というのは、こんなにも恐ろしいものだと、恐怖していた。
これから先、東京の人々とフリージア学園の生徒達は、この事件を永遠に忘れる事はないだろう。
ザンビに襲われたその恐怖、痛み、苦しみはその身に刻まれてしまった。
時折、夢で出てくる事もあるかもしれない。
だが、この事件を通して、フリージア学園の生徒達は、皆それぞれ絆を深めて行った。
流斗は、フリージア学園を去る時にそう感じていた。
また一度は壊滅してしまった東京も新たに、1歩ずつではあるが、復興へと歩み出して行っている。
教会関係者の支援もあり、徐々に少しずつ良くなって行く事だろう。
一人の女性の悲劇から始まったザンビ惨禍。
この事件を人々は永遠に忘れる事はないだろう。