流斗「よし、これで食堂の安全は確保出来た。」
楓「あれ?でも、さっき聖堂の安全はまだ完全に確保出来たわけじゃないって言ってたけど、なんでここは大丈夫なの?」
楓は結界を張り終わった流斗にそんな疑問を投げ掛けた。
流斗「ああ、その事か。その事なら聖堂もどうやら完全に安全が確保出来たみたいだ。」
亜須未「え?どうして?」
楓の隣で話を聞いていた亜須未もそう聞き返す。
流斗「さっき、呪いを解放し終えたあと、聖堂の周りの気配を少し探って見たんだ。そしたら、ザンビたち気配は全く感じられなかった。それに結界の効力が効いて、ザンビたちは結界からみんな遠ざかって行ってた。」
詩織「なら、もう安心ですね。」
凛「良かった〜」
流斗「さっきオレが聖堂の安全を完全には確保出来ていないと言った理由は、結界の効力がザンビに効くかどうか分からなかったからだ。」
瀬奈「なるほど。ということは、それで聖堂の安全はようやく完全に確保出来たということか。」
流斗「だが、結界の外はまだザンビたちで溢れ返っているから、油断だけはしないで欲しい。もちろん、オレもこの力を過信しない。」
そんな話をしていると、呪いから解放されたフリージア学園の生徒の一人が目を覚ました。
ちなみに流斗が生徒達を呪いから解放した場所は食堂内であり、安全は確保されている。
生徒達「う、うーん」
流斗「目が覚めた?」
流斗がそう訊くと、その生徒は不安げな顔で返事を返して来た。
生徒「はい、ここは?」
楓「ここは食堂だよ。彼が助けてくれたの。」
奥で楓が話を聞いていたみたいで、駆け寄って来て、そう言った。
流斗「初めまして、オレは神村流斗。君は?」
恵美「内藤恵美です。」
楓「ああ、やっぱりあの時の一年生だね。」
楓は何かを思い出したかのようにそう言った。
流斗「この娘を知ってるの?」
楓「うん、その時はザンビになっちゃってて、私たちも襲われたんだけど。」
恵美「ええ!?す、すみません!!そんな事をしてたなんて!!」
恵美はその話を聞くと、突然謝りだした。
楓「しかたないよ。ザンビになっちゃってたら、自分の制御も聞かないし、記憶もないだろうから。」
謝罪する恵美に対して、楓はそうフォローを返した。
流斗「さて、まずは内藤さんにはこれまでの状況とオレが何者かを話さないとね。」
恵美「はい、何も分からないのでお願いします。」
流斗が言うと、恵美は申し訳なさそうに返事を返した。
それから流斗は包み隠さずすべてを恵美に話した。
その話を聞いた恵美は驚愕の表情を浮かべ、ショックを隠せないでいた。
恵美「そんなことが起こってるなんて。」
流斗「信じられないことかもしれないけど、本当に起こってることなんだ。それを解決するためにオレはここに来るように教会から依頼された。」
流斗はショックを受けている恵美になるべく優しくそう声を掛けた。