『正義』の妖精と『偽善』の白兎のファミリア・ミィス   作:護人ベリアス

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今回はアリゼルさん視点です。

事実上唯一のオリジナル主要キャラにも関わらず出番が案外ない。ということで当初からアリゼルさん回は予定していました。
ただリューさんLOVEという観点で結構シルさんのポジション食っちゃうんですよね…二人とも【アストレア・ファミリア】所属なのもあって。
なので結婚前エピソードにシルさん回はなしです。
シルさんは式での主力登場を予定しています。
そしてアリゼルさん回では【アストレア・ファミリア】の今後や(ベルくんがいないときの←ここ結構大事)のリューさんの日常とかも書くので長めです。

ダンメモの短編の方ですが、三つの原案ができたんですが、起承転結の承で全て詰まってしまったため、すぐには投稿できなくなりました。申し訳ありません。それでこれがその代理での投稿です。


憧れの恍惚妖精(1)

ノックの音。

 

私はそれで目を覚ました。

 

これが私の一日の始まりの合図だったりする。

 

私はアリゼル・リヨス・アールヴ。ハイエルフ出身で【アストレア・ファミリア】所属、と言っても入って間もない新米団員というやつだ。

 

そして今ノックしてくださったのは…

 

「アリゼルさん。おはようございます。アストレア様が朝食の準備をしてくださいました。一緒にいただきましょう。」

 

【アストレア・ファミリア】団長、リュー・リオンさん。

 

顔からひょっこり顔を出して起こしてくれるのがちょっとだけ可愛らしいなと思うのはここだけの秘密。普段のリオンさんは…いや…普段から可愛らしさ全開かな?特にベルさんが関わると…

 

それはともかくベルさんが関わらなければ、可愛らしさよりも厳格さや真面目さが強いリオンさんもこういったときは優しい表情を浮かべている。

 

ちなみにリオンさんは毎朝ファミリアの中で最初に起床して、次に起きることが多いアストレア様に挨拶した後、フローヴァさんと私をリオンさんは起こしに来てくださるのだ。

 

…実を言うとフローヴァさんも私もリオンさんに起こしてもらいたくて時間になるまで起きないという裏事情もあるのだが。それほどリオンさんの起こし方が可愛らしくて何度でも起こされたいというわけである。

 

ただ駄々をこねると布団を引き剥がされて、首根っこを掴まれてズルズルと食卓まで引きずられるので要注意である。フローヴァさんが一回やらかして絞殺されかけていたから…

 

リオンさんに…朝食が冷めたらアストレア様に失礼という言い分は分かりますが、手加減してください…ね?

 

それで苦い記憶を持つ私はすぐさまベッドから飛び起きて、着替えて部屋を飛び出す。部屋を出てみるとフローヴァさんがニコニコしてリオンさんに抱きついていた。…ちょっとずるいなって思う。

 

そんな思いを抱きながら二人と合流して、アストレア様の待つ食卓に向かう。

 

食卓には四人前と言っても色々な料理が並んでいて、毎朝これだけの量をとても美味しく作ってくださるアストレア様には毎朝感服してしまう。

 

そんなアストレア様の朝食をみんなで頂いたら各自今日の予定を述べてひとまず解散。

 

私達はそれぞれ役割を持っているため、それぞれの仕事場に向かう。

 

最近アストレア様もフローヴァさんも私も忘れがちだったのがリオンさんが私達【アストレア・ファミリア】の団長だということ。

 

そしてその団長の役割は未来の旦那さんと愛を育むことではないということである。

 

…リオンさんがあまりに幸せそうで邪魔してはいけないと私達は指摘するのを控えていた。

 

だが今ベルさんは【ロキ・ファミリア】との合同遠征で『星屑の庭』に来ることはない。

 

なのにリオンさんはあまり仕事をしてくれない。

 

…なぜならリオンさんは定期的に会えなくなったベルさんに恋い焦がれてクッションを抱えてベッドでコロコロしているから。

 

…可愛いのはいい。フローヴァさんなんて鼻血を出して気絶するレベルである。私も悶絶するほど可愛かった。

 

…ただ仕事はして欲しい。だがかと言って指摘もしにくい。

 

そして今までリオンさんがそんな風に仕事をサボっているどころか無理する姿しか見たことがないというアストレア様とフローヴァさんの証言から、相当な異常事態なのだと察する。…どう考えても原因はベルさんだけどね。

 

そこで昨日発生したのが誰がリオンさんに指摘するかという問題である。

 

それでアストレア様に汚れ仕事は押し付けられないとフローヴァさんと私が合意し、その上でフローヴァさんの提案でポーカー勝負となった。

 

以前いた村でポーカーにはかなり経験があった。それでちょっとだけお金を稼いでいたくらい。しかもフローヴァさんの提案は一番基本的なドローポーカー。フローヴァさんはポーカーにあまり慣れていないと推測した。

 

この時私は勝利を確信した。

 

…だが結果は見事に大敗。…私の手を全て読まれているようで薄笑いを浮かべるフローヴァさんが正直魔女のように見えた…

 

お陰で私がリオンさんに指摘する役目を担うことに…あぁ…憂鬱…

 

「アリゼルさん。どうぞ。アイスコーヒーです。」

 

ぼんやりと共用の書斎で自分の仕事をしていると聞こえてきたのはリオンさんの声。声と共に差し出されたのはアイスコーヒーだった。

 

「あっ…わざわざありがとうございます。」

 

…こういう気遣いをしてくれるから言いにくいんだよなぁ…

 

実はリオンさん。仕事をしてくれないと言ったけど、こうして私だけでなくアストレア様にもフローヴァさんにもこうして差し入れを持ってきてくれるのだ。作るのが簡単なものばかりだとリオンさんは少し前に自嘲していたけど、私としてはリオンさん自らコーヒーや紅茶を入れてくださる時点で嬉しすぎる。もう美味しさとかは関係ない。…決して薄すぎるとか濃すぎるとかで味が微妙というわけではない。

 

「相変わらずすごい量の書類ですね…」

 

リオンさんは私の机に積み上げられた書類の山の一部を手に取って苦笑する。

 

「はい。リオンさんの凱旋式以来、もう人も依頼も何もかも超殺到ですよ…そういえばアストレア様とフローヴァさんはどちらに?」

 

「お二人には入団希望者の選定をお願いしています。お二人以上に人を見る目がある方はいませんから。」

 

リオンさんはそう言って私の隣に椅子を引き寄せて腰を下ろした。

 

えっ…私の隣にお座りになるんですか!?…ちょっ…仕事見られのはちょっと緊張するんですけど…

 

「その…リオンさんは入団希望者の選定に関わらなくてもよろしいのですか?リオンさんは団長なのに…」

 

と言って遠回しにリオンさんも仕事して!と伝える。…伝わるかな?

 

「共に正義を共有できる方なら誰であろうと私はファミリアに迎え入れてもいいと思っています。…ただシルに私のその判断基準だと裏で悪巧みしてる人を間違えてファミリアに入れかねないと言われてしまい…アストレア様とシルに任せた次第です。確かに私は人の機微に疎いため、もしかしたら正義の名の下に不義を成そうとする人物に気づけないかもしれないですから。」

 

…あーはい。『悪巧み』って正義と不義とかそういう問題じゃなくて、リオンさんを狙おうと考えるよろしくない男性を排除したいっていうフローヴァさんの考えだと思います。…あとベルさんが絶対に裏で糸引いてる。そう思っても伝えないけど。…ベルさんが後で怒られる気がしなくもないし。

 

「なので私は暇なのでアリゼルさんのお手伝いを…と。」

 

「えっ…ちょ…暇ってどういうことですか!?あの団長室に溜まりに溜まったあの書類の山は!?」

 

リオンさんの『暇』という衝撃発言に私は思わず大声を上げてしまう。だがリオンさんはキョトンとしたまま。

 

「…あれなら…確認しましたよ。全部。人攫いや人探しの案件が特に多かったですね。…やはり【ガネーシャ・ファミリア】の手が回っていないのだということを痛感しました。ここをどう私達が対応していくか…考えものです。ここはやはり情報を集めた上で【ガネーシャ・ファミリア】に依頼して速やかに解決に持ち込み、彼らへの負担を軽くするという方法が…ただそれをするだけでも莫大な資金が必要になる…だが【アストレア・ファミリア】は肝心の資金源をダンジョンに求められない…さてどうしたものでしょう…」

 

リオンさんは何やら考え事を始め出してしまう。だが私としては聞き逃せないことを今リオンさんが言ったのですぐさまそれを遮ることになる。

 

「えっ!?確かにそういった依頼多かったですけど…でも誰も団長室でリオンさんが仕事してるのを見てないはずですよ!?みんなリオンさんが部屋に篭って…」

 

そこで言葉をストップする。…流石に寝室を無断で覗いたって言うのはちょっと言うとまずいだろうし…

 

「団長室…私が仕事をしていない…なるほど。最近アストレア様もシルもアリゼルさんも何となく何か言いたげだったのはそのためでしたか。」

 

「うっ…はい…」

 

何となく気づかれてたかぁ…

 

それはともかくリオンさんは依頼を大方確認している様子。ならいつどこでしたというのだろうか?昼は仕事をしてる私達の給仕とか外出してたりで依頼を確認してる様子は見られなかったし…

 

「まず団長室を使っていない件ですが…その…団長室の風景を変えたくないな…そう思いまして…」

 

リオンさんは躊躇いがちにそう言う。

 

この『星屑の庭』はリオンさんを残して仲間の方々が亡くなった時のまま保存されていたと聞いている。そして確かに団長室にリオンさんは一切手を加えていないし、リオンさんは団長室にいることもほとんどないのはみんな知っていた。

 

風景を変えたくない。となると…

 

「前の団長…ローヴェルさんとの思い出があるから…ですか?」

 

私は恐る恐る尋ねてみる。

 

アリーゼ・ローヴェルさん。

 

リオンさんを【アストレア・ファミリア】に勧誘した女性。

 

さらにリオンさんに今の夢の手がかりをもたらし、リオンさんが尊敬してやまず、たまに回想として名前を聞くお方。

 

ただその方は既に亡くなっていて、しかもリオンさんにとってはその方が亡くなったことは長い間トラウマだったと聞いている。だから名前を出すのには少々躊躇があった。

 

だがリオンさんは表情を変えることなく答えてくれた。

 

「ええ。そうです。…今の【アストレア・ファミリア】はアリーゼが団長の時から多くが変わろうとしています。…なのでせめて団長室だけでも…と私のただのわがままです。」

 

そう言いながらリオンさんは遠くを見るような表情をした。

 

「…最もアリーゼもあの団長室に籠ることはほとんどなかったんですけどね。彼女はとても行動的で…デスクワークにはとてもと言っていいほど向いてませんでしたから。だからあの団長室に特段の思い出があるとは言い難いのです。…ただエンブレムまで変えてしまった今、私の行為はアリーゼの形跡を自ら消していってしまっているようで…その…心苦しいのです。だからせめて団長室だけでも…と。」

 

リオンさんは気づけば苦しげな表情になっていた。

 

…リオンさんが気にしていることは大体理解した。

 

リオンさんはこの【アストレア・ファミリア】を探索系ファミリアからの登録変更を話し合いの結果決定していた。さらに私のような新しい団員の加入による『星屑の庭』の変化、方針の転換。【アストレア・ファミリア】の色々なことがローヴェルさんのいた頃から変わろうとしている。

 

さらに探索系ファミリアでなくなるのに平和をもたらすと決めた私達にエンブレムに剣が組み込まれているのは矛盾ではないかとのリオンさんの意見によりエンブレムが変更されることに決まったのだ。

 

そのエンブレムはローヴェルさんが団長の時代に決められたものだったらしい。それでリオンさんもかなり愛着を持っていたようで…自身の正義との矛盾を回避するための苦渋の意見だったというのは聞いていた私にも分かった。

 

そうやっていくらローヴェルさんから引き継いだ夢や正義のためとは言え、色々なことを変えていくリオンさん自身の行為をリオンさんはローヴェルさんの今まで成してきたことを消し去り結果的に否定することになるのではと恐れているのだろう。

 

だけど私はリオンさんのその行為が消すことにも否定なんかにもならないと知っていた。

 

「大丈夫ですよ。リオンさん。だってリオンさんはしっかりローヴェルさんの夢を引き継いで成し遂げようとしています。つまりローヴェルさんの思いは今も【アストレア・ファミリア】の中で確実に生きているんです。そしてその夢を多くの人達が応援し、共有してくれようとしています。今の『星屑の庭』の賑わいが何よりの証拠です。ローヴェルさんの思いは決して消えたりはしません。」

 

私はそう言いながら書斎の壁に堂々と飾られているエンブレムの描かれた旗を見上げる。

 

そこには白地の布に新しく私達【アストレア・ファミリア】のエンブレムとなった『正義の盾と翼』が描かれていた。

 

変更したと言ってもリオンさんの意見で剣から盾に変えたくらいで大きな変化はない。

 

盾は人を決して傷つけることができないもの。それと同時に人を守ることができるもの。

 

私達【アストレア・ファミリア】が今後人々の剣として不義を成敗するのではなく、人々の盾として不義から人々を守り抜く。

 

そんな決意をこのエンブレムに込めるとリオンさんは言っていた。…と言っても実を言うとデザインしたのは私だったりするんだけど。その…リオンさんもフローヴァさんも絵心というか…センスというかが…ね?アイデアはお二人とも凄いんだけど…色々追いついてないといいますか…

 

…とにかく確かにエンブレムは変更してしまった。だけどリオンさんはそのエンブレムに一工夫することを提案していた。…だからローヴェルさんの思いを消し去ってなんかないと思うんだけどなぁ…

 

「それに今のエンブレムにもローヴェルさんの夢が込められています。さらにはちゃんとローヴェルさんのことを皆さんは忘れないようにリオンさんは前のエンブレムを盾に描いて欲しいと私にお頼みになったじゃないですか。だからリオンさんは考えすぎだと思うんですが…」

 

そう言うとリオンさんもその旗を見上げた。

 

…要はそういうこと。リオンさんの提案でしっかり前の『正義の剣と翼』のエンブレムは盾に刻まれている。これはかつてのローヴェルさん達の遺志を継ぐという意志表示。

 

それになのに何をリオンさんは気にしてるんだろう…

 

「まぁ…それはそうですね。きちんと私のできることはしているつもりではいます。…ただ私がアリーゼの夢を勝手に解釈して、独断で諸々を変えているのではという不安はどうしても消えないもので…」

 

…うん。リオンさんちょっと厳格すぎ…気にし出したらきりがない気がする…思い詰めてしまうことが多いと聞いていたけどこういうことだったんだね…

 

…となると慰めるのが私の役割!?…ちょっと緊張する…

 

私は一回深呼吸してから旗を見上げるリオンさんの方を畏まった姿勢で見た。

 

「リオンさん。よく知りもしない私なんかが言うのはおこがましいかもしれないですけど、ローヴェルさんはリオンさんの判断に怒ったりしないと思いますよ。だってリオンさんは平和っていうローヴェルさんと同じ夢を抱いてるんですから。だからリオンさんは気にし過ぎずにローヴェルさんの夢を叶えるためにも自信を持って行動するのがいいと思います。」

 

言っちゃったけど…大丈夫かな?私ローヴェルさんの性格きちんと知らないし…実はすごく厳しい性格でそういうこと絶対許さないような方だったらどうしよう…

 

と心配を抱きながらリオンさんを見ているとリオンさんは一瞬目をパチクリさせたが、次の瞬間には微笑んでくれていた。

 

「そうですね。アリーゼなら仮に私が間違えたとしても次に挽回しなさいと言って笑って許してくれそうです。アリーゼも結構適当なところがありましたし。確かにアリゼルさんの言う通りで私の気にし過ぎかもしれませんね。ありがとうございます。気が晴れました。アリゼルさん。あなたに感謝を。」

 

よかった…リオンさんを少しはお助けできたみたい!それにしても微笑むリオンさんが美しすぎる…ぐっ…眩しい…

 

「さて…私が仕事を邪魔してはいけませんね。申し訳ありません。さぁ。仕事を再開しましょう。」

 

リオンさんはそう言うと真剣な表情になり、姿勢を正すと私の机に積まれた書類を手に取る。

 

…うん。リオンさんの美しい笑顔も見れたことだし、もう一回気合い入れて仕事しますか。そう私も気を引き締めて書類を手に取る。

 

…書類と一括りに言っても依頼にお礼の手紙にたまにファンレターまであってとにかく多種多様。たまに公式の外交書簡まで混ざってるからびっくりしてしまう。要はそれらを分類してリオンさんの判断が必要なものを届けるのが私の仕事なのだ。

 

二人でたまに意見を交わしながらも原則は黙々と山を少しずつ低くしていっているが、その間のリオンさんの表情の変化がすごい…

 

真剣な表情だったかと思うと突然顔を真っ赤にして手を振ったり不思議な動作をしたり…

 

まぁどうせベルさんとのラブラブに関することが言及されたんだろう…そういうのはフローヴァさんの指示で事前に排除することが多いんだけど…今は仕方ない。

 

それにしてもリオンさんがポンコツになるのは明らかにベルさんのせいだと確信するこの頃です。…リオンさんが幸せそうなのはいいけど…カッコいいリオンさんを見れなくなったり案外不都合も多い気が…

 

なんてぼんやり考えながら仕事をしているとリオンさんが肩をツンツンしてくる。何事かと思ったらそっとリオンさんは一枚の手紙を私の前に置いた。その時のリオンさんの表情は優しげで…一瞬見惚れかけたけど、何とかその手紙を読む方に意識を切り替えることができた。

 

「これは…あの村の長老からですか…?」

 

読み進めて分かったのが、この手紙が私が以前いて、リオンさんのラキアでの交渉の最中に私が避難を先導してオラリオに来ていただいた村の長老からのものだったということ。

 

どうやらあの村の方々は【デメテル・ファミリア】に無事受け入れられて充実した生活を送っているらしい。

 

私がかつてお世話になっていた村だっただけにこういった報告はとても嬉しかった。

 

「皆さんがよい生活ができて何よりでした。…そしてあの村の皆さんが私達が最初に救うことのできた方々です。」

 

リオンさんは私が読み終わったと分かると静かに言った。

 

「これから私達は多くの方々を救うために努力することになります。…多くの苦難もありましょう。正義を貫くのが苦しい時もあるかもしれません。…それでもアリゼルさん。共に支え合い私達の夢を…平和を実現するために努力していきましょう。今後ともよろしくお願いしますね。」

 

そうか…

 

私はリオンさんと一緒の夢を追えるんだ。

 

私は支え合いながらリオンさんと一緒に努力できるんだ。

 

なんて夢のような話だろう。

 

だけどこれは夢じゃない。

 

私はアリゼル・リヨス・アールブ。【アストレア・ファミリア】の団員でリオンさんを支える者の一人。

 

実際にリオンさんを支える立場に私はあるんだ。

 

だから返事で伝えよう。

 

リオンさんを全力で支えるという覚悟を!

 

 

「はい!よろしくお願いします!リオンさん!」

 

 

私は威勢良く返事をする。それにリオンさんは満足してくれたのか微笑みながら頷いてくれた。よし!ちゃんと私の思い伝わったかな!

 

「それで…一つ質問してもよろしいでしょうか?」

 

「はい!何でもどうぞ!」

 

「…マリウスさんは…どうしたのですか?いつまで経ってもお越しになりませんが…」

 

その言葉に私のさっきまでの威勢は何処へやら。そのまま動きを停止してしまう。

 

「えっと…それは…」

 

…実はリオンさんが知らない事実を私は知っている。でも私は悪くないと声高に言いたい。悪いのは…

 

 

「リューさーん!!ただいまでーす!!」

 

 

突然勢いよくドアが開かれたかと思うと入ってきたのはベルさん…え?何で?

 

「ベッ…ベル!?なぜこんな早くに帰還を!?早過ぎませんか!?」

 

ベルさんの声に勢いよく振り返った驚きを隠せない様子で尋ねる。

 

…うん。私もそう思う。

 

でもいいや。これでマリウスさんに関して私説明しなくていいかもしれない。私は悪くないから私しーらない。

 

と私は降りかかりかけたとばっちりをベルさんが引き受けてくれることに安心しつつ今から始まるイチャイチャを眺めることにした。




ちなみにエンブレムが決まったのがアリーゼさんの団長の時期としたのは15巻でアリーゼさんがLv.1なのに団長だったため。そこでアリーゼさんが初代団長だったのではと想像してのことです。
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