短いことはご容赦下さい_:(´ཀ`」 ∠):
あんまり長すぎると毎日更新できなくなってしまうので……
少しずつ頑張ります!!
ではどうぞ
玄関ホールは建物の外観に負けず劣らず絢爛豪華だった。
金銀の光が太い柱や
ホームから思わず仰け反ってしまうほど
既に賑わっている大広間はもはや語る必要がないほど豪勢だ。高い天井にシャンデリア——の形の魔石灯らしい——、沢山の長卓の上には上位階級の人間しか口にできないような料理がずらりと並べられている。しかし、琥珀さんの料理の方が美味そうではある。というか食べ方もわからないような料理がいくつかある。この世界に来てから和食を食べてないが、極東の島国からくる冒険者もいるらしいからもしかしたらコメとかは探せばあるかもしれない。
話題を戻す。
背が高い窓の外は、バルコニーになっていた。
日暮れは終わり、外の景色は底闇が満ちていた。会場施設は北のメインストリート界隈。近くには少し前に絡まれたベートの所属している【ロキ・ファミリア】のホームがあるらしい(エイナ談)
立地が高い高級住宅街の中だからか、酒場や雑踏が奏でる夜の喧騒が遠い。本当にオラリオなのかと疑ってしまうくらい、この場所はとても静かだ。
恐らく社交界特有と言える雰囲気はなんだかムズムズする。
「ん、あの人。昨日すれ違ったな」
「あの冒険者は前から結構有名、強いよ……あ、でもシキはLevel6なんだっけ…………あっちに固まってる派閥連中はいい噂は聞かないから、要注意……」
広間の中に進んでいくと、何度か見かけた冒険者を見つける。嫌々参加していそうなエルフに、窮屈そうに礼服を着ているドワーフ、鋭い雰囲気の獣人に褐色の人、神の他にも多くの
側にいるナァーザさんにいろいろ聞きながらつい辺りを見渡してしまう。
少し離れた所にいたベル君とヘスティアを発見し合流した。
「ウソ……ホントにアルテミスだ」
「あ、ヘファイストスさん、こんばんは。……こっちの人は?」
「ヘファイストス、タケ!」
ヘスティアが君付けで呼ばないということはタケさんも神なのか。
「タケミカヅチですよ、志貴」
「……なんで考えてることがわかったんだ?」
「分かりやすいのです。志貴は」
そう言って嬉々としながら駆け寄るヘスティアの後ろに続いて行ってしまった。俺とベル君とナァーザさんが今来た2人の神に会釈をする。俺だけタケミカヅチさんには「初めまして」と言ったが。他は「よお」「元気そうね」と2人は笑いかけてくれる。タケミカヅチって日本の神だよな。コメとかのこと聞いてみるか。
「タケの同伴は
「い、いえっ、はっ、はいっ………!」
「ヘファイストスの子はどうしたのだ?見えないが」
「変わり者でね、
そこから先はアルテミスの身の上話となり、男性眷族についていろいろ聞かれていた。主にヘスティアとヘファイストスの質問だけに答えていたように思うが気のせいだろうか。タケミカヅチさんはアルテミスが無理だと判断して俺に聞きにきた。Levelとか極東出身なのか、とかだ。
俺もタケミカヅチさんにコメについて聞こうとしたところ後ろから大きな声がして振り返る。
「——やぁやぁ、集まっているようだね!オレも混ぜグハっ??!!」
近づいてきた知らない人はアルテミスの拳によって3メートルほど後方に吹き飛ばされた。綺麗に決まったなぁ…
「あ」
「あ、じゃないぞアルテミス!!何をするんだっ?!」
「いえ、
ちなみにタケミカヅチさんは殴られた人の顔を見るなり、げっ、と嫌そうな顔をしていたので苦手なのだろう。
そして今も続くアルテミスと殴られた人との言い争いを見て寄ってきた眼鏡の女性が「ヘルメス様、もっと声を下げてください……」と諫言しながら溜息をついていた。
察するにこのヘルメスさんは神なんだろう。そいや、湯浴みを覗かれたという話を聞いたときヘルメスが先陣切ってたとかなんとかいってたな……
そして付き添いの眼鏡の女性。……カレーとか好きかな。てかカレーあるのかな
「何でお前がこっちに来るんだ。今まで大した付き合いもなかったろうに」
「いてて……おいおいタケミカヅチ、ともに団結してことに当たったばかりじゃないか!オレだけ仲間外れにしないでくれよ!」
どこか胡散臭い。どっかの
明るい調子で喋った後、ヘルメスさんはするりとタケミカヅチさんの脇を抜いた。
ベル君たちの前に出て、人当たりがいい笑みを浮かべる。やっぱり胡散臭い。具体的には路地裏のなんかの同盟の下っ端くらいに。絶対にトップになれないタイプだ。
ヘルメスさんはベル君、ナァーザさん、命さんを順に褒める。
「やぁ、ベル君!その服、決まっているじゃないか!ナァーザちゃんも綺麗だよ!」
「あ、ありがとうございます」「どうも……」
「おや命ちゃん、緊張しているのかい?せっかくの可愛い顔がもったいないぜ!」
「か、可愛っ………?!」
ミアハさんとか俺たちと違い衣装を着崩しているヘルメスさんは、神達からナァーザさん達まで、片っ端から誉めそやした。最後には面白いものを見つけたように命さんに近づき、手を取って、その指に唇を落とす。ボンッ!と命さんがとうとう真っ赤になって爆発した。
ガンッ、ゲシッ!とタケミカヅチさんが後頭部を殴り、眼鏡の女性が靴のつま先で蹴りを見舞う。それで懲りたかと思えば俺の方にも寄ってきた。
「キミがアルテミスの新しい眷族なんだって?噂は聞いてるぜ?なかなか堂に入った格好じゃな———」
『諸君、今日はよく足を運んでくれた!』
と、高らかな声が響き渡った。
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