6、7で合計したらまぁ、きっとそれなりにあると思いますので、許して泣
ではどうぞ
それからはアルテミスの知人だという神に挨拶をして回った。
アルテミスのファミリアが一度崩壊しているということは臭わせず、なぁなぁにはぐらかす型になったが。
無論その間男神に話しかけてられたがその全てを罵倒によって蹴散らしているアルテミスの姿はまるで女王。いや女帝か?普段はそんなことないんだが……
あと、罵倒された側は喜んでるから……
人の良さそうな神を何人か紹介されて言葉を返す。前の世界では経験なんてほとんどないが思いのほかうまく出来たと思う。
それなりに時間が経ったので、邪魔にならないよう壁際に移動して休憩をもらった。
「ふぅ……貧血とかの問題は無いにしても、流石に疲れたな」
なんだかんだで1時間近くいろいろと回っていたわけだからな。眺めていると性懲りもなく口喧嘩を初めてアルテミスに怒られている、ヘスティアとロキさん。
(こんなことになるとは思わなかったな……最初森で気がついたときはサバイバル生活しないといけないと思ってたし……)
優雅に舞い踊る美男美女を眺めて、呟きがこぼれる。
きらきらと光り輝く煌びやかな世界。つまり昨日までいた場所とは、本当に別世界。最初森だったし。
ここにいる半数は人間で、もう半分は神。しかも人間のほうは冒険者なのだ。見る限り冒険者でも美形の人は多い。俺が冒険者に抱いていたイメージしてとはかけ離れている。自慢の眷族を連れてくるわけだから当然かもしれないが、それなりに驚きではあった。
ふと、バルコニーの方からベル君が見えた。せっかくだ。今後のこともあるし話をしておかないと……
そう思って話しかけようとしたとき、別の誰かがベル君に話しかけた。
「ベル君?」
「!」
ベル君は声をかけられて振り向く。
そこにいたのはヘルメスさんだった。ベル君はなにやら下の方に視線を向けている。何かいるのかな?
『こんなところで何をしてるんだい?』
『あ、いえ……別に』
ヘルメスがベル君の方に歩み寄る。やはりベル君はどこか挙動不審だが、ヘルメスさんは気にしないことにしたらしい。
『……まぁいいか。ほら、飲むといい』
『あ、ありがとうこざいます……』
ヘルメスさんが持っていたグラスの片方をベル君に差し出す。中身がなんだかわからないが、多分水だろう。
ところで、すっかり盗み聞きの体制になってしまった………
『ゆっくり話す機会がなかったからね。可愛い女の子じゃなくて悪いけど、いいかな?』
『勿論です』
すっかりたたずまいを直して2人は話し始める。
『君とヘスティアの快進撃はとどまることを知らないね。前から気にはなっていたけど、あの18階層の戦いっぷりを見て、オレもすっかり君の
そういえば、18階層の件はヘスティア以外にもヘルメスさんもダンジョンに入ったって言ってたな。忘れていたが、そのヘルメスはこの人のことだ。
『そ、そんなっ……』
ヘルメスさんは話すのが上手い。賞賛したり、からかったり、冗談を言ったり、今まで会ったひとの中でも上位に入る
それからしばらく当たり障りのない話を繰り返していたが、ヘルメスがベル君に問うた
『ベル君は、どうして冒険者になったんだい?』
確かにベル君はそういう荒事に向いてなさそうではあるが、Level2と聞いたしきっと才能があるんだと思う。
今まで冒険者ってのを荒くれ者だと思っていた分、この街に来て、特にこのパーティでは俺の冒険者に対するイメージが崩れている。やたらオシャレな人だっているし、荒くれ者には程遠い。
それはともかくベル君の冒険者になった動機は気になる。
ベル君は恥ずかしそうに頰をかきながら口を開いた
『祖父が……育ての親が、亡くなる前言ってて………『オラリオには何でもある。行きたきゃ行け』って』
『へぇ?』
聞き手の受け取り方によっては変に聞こえるかもしれないがベル君の話し方にはそのようなものは感じられない。自慢のお爺ちゃんの残した言葉ってニュアンスだ。
『オラリオにはお金も、その、可愛い女の子との出会いも、何でも埋まってる……何だったら
「…………ぷっ」
『————はははははははははっ!』
「ぷ……くく……」
意外だ。純粋そうな少年が実はただのエロガキだったとは。
でも笑ってしまったのは悪かったな。ヘルメスさんぐらいさっぱりした笑いならまだしもこういうのは良くないか。盗み聞きも良くないわけだし、あとで謝らないとな。
『『英雄にもなれる。覚悟があれば行け』………そう言われました』
田舎から来たって言ってたし、かなり悩んだ末の決断なんだろう。
『………ベル君の育ての親は、愉快な人物だったみたいだね』
『そう、ですね。面白い人でした』
それからはオラリオの歴史についての話になっていった。
今でこと、【ロキ・ファミリア】と【フレイヤ・ファミリア】が最大手だと言われているがつい
この2つの【ファミリア】が台頭したのは15年ほど前。それより前は
しかし、ゼウス達は勢力争いに負けた、というわけではないらしい。原因はとある
オラリオには
『古代』と呼んでいる時代に、ダンジョンから地上に進出した力ある三体の
古代のモンスターがまだ生きているということに驚きを隠せなかった。
そしてゼウスとヘラの【ファミリア】は満を持してモンスター討伐に出発し、
そして返り討ちにあったゼウスとヘラを仲が悪かったロキさんとフレイヤで結託して追い出した。ロキさんってそんなことする人だったのか?やさしそうだと思ったんだがな……
そして、ギルドは味方することなく、2人の神の追い出しを見逃した。
これがいまのオラリオの状況。
オラリオについてはあれこれ聞いたが、歴史なんて初めて聞いた。いい話が聞けたし、そろそろ俺も戻るか。経験ないけど、踊ってみるのもいいかもしれない。中に戻ると未だにロキさんとヘスティアがギャーギャー喚いていた。その後ろにアイズ、少し離れたところでもう諦めたのかそれともダーゲットを変更したのか。男神数人を縛り上げている。あ、そっちのほうから『ありがとうこざいまーーす!』なんて声が聞こえた。神って
ともかく、ロキさんとヘスティアの仲裁に入るかどうかオロオロしているアイズに話しかける。
「やあ、アイズ」
「あ、シキ」
じゃが丸くんの話で、それなりに親睦が深まるというか芽生えた様な気がしていたが、最初よりは仲良くなったと思う。それから少しアイズと話して、せっかくなのでアイズを踊りに誘うことにした。話しながらダンスを見ていたのでなんとなく出来るような気がする。
「アイズ、いや———
「?」
「瑞々しいお嬢さん?私と一曲踊っていただけませんか?」
周りに習って、アイズに歩み寄り、向かい合い、手を差し伸べて、恭しく
アイズは頰をうっすらと染め、微笑んだ。
「……喜んで」
重ねられた細い手を握る。
指を絡ませた俺達は、ダンスホールとなっている広間の中心へ赴いた。
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