殺人貴はダンジョンに行く   作:あるにき

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お久しぶりです。
相変わらず短いです


説明が終わったよ。

「なるほど、使い魔っていうのはその魔術師?の従者のことなんですね。モンスターではないけど、人間でもない…あ、じゃあシキさんはその魔術師?何ですか?」

 

この世界に魔術は存在しない。そのかわり魔法が存在するが、俺の元いた世界の魔法とは違うらしい。もっと単純で簡単な、力 の総称らしい。中には魔法を研究する国もあるらしいけど

 

「俺は魔術師じゃないよ。レンを作ったのは魔術師だけど、その魔術師が死んだあとアルクェイドが預かって、その後に俺が契約した感じかな」

 

「作るって…レンさんをですか?」

 

「俺も魔術なんてからっきしだったから詳しくは知らないんだけどね。多分、この世界の魔法より数段も技術力が高いみたい。レンは病気で死んでしまった少女の魂と、黒猫の死体から作り出されたらしい。さっきも言ったけど、俺は俺の世界の魔術なんてよく知らないからそういうものだとおもってくれ」

 

「少女の魂と、猫の…」

 

まあ、衝撃は受けるよな。しかもそれが俺の膝の上で寝てるんだから

 

「……………………………」

 

「そういえばレンさんの声は一度も聞いてませんが……」

 

「あ、べつに喋れないわけじゃないんだ。レンを作った魔術師の方針だったんだって」

 

さっき、そういうものだ。と言っただけあってよくわからなくてもありのままを受け入れた、みたいな感じだ。

 

「これ、神様に説明しなくていいんですか?」

 

「あぁ、ベル君が来る前に大体の説明はしたんだよ」

 

「なら良かったです。ところでシキさんはこっちの世界に来て、オラリオに来たってことは冒険者になるんですか?」

 

ちなみに、神の2人は久々に会ったこともあって楽しくお喋りしている。

 

「そうだね。とりあえず自分のファミリアのホームを借りるか建てるかできるぐらいまで稼ぎたいなって」

 

「でも実戦経験があるんですよね?ステータスが無くても凄いと思います!」

 

純粋に褒めてくれる

 

「でもそしたらまだLevel1なんですよね?良ければ一緒にダンジョン行きませんか?僕もまだ新人ですけどこれでもLevel2ですから!」

 

「ありがとう。でも俺Level6なんだよ」

 

「れ、れれれ………Level6ぅぅぅうぅぅぅうぅぅぅぅうぅぅぅぅうぅぅぅぅうぅぅぅぅうぅぅぅぅうぅぅぅぅうぅぅぅぅうぅぅぅぅうぅぅぅぅうぅ??!!」

 

「デスヨネー」

 

今日で三度目だ。

 

 

——————————————————————

 

なんだかんだで全てを説明し終わった後

 

「でもシキさん、第1級冒険者ですよ!これでギルドに登録したら二つ名貰えるんですよ!」

 

「二つ名?」

 

「ええ。Level2以上の冒険者に与えられる名前です。カッコいいのが欲しかったんですけど、僕のは【リトル・ルーキー】です」

 

「へえ、なんか意味とかあるの?」

 

「僕は…………………自分で言うのも恥ずかしいんですけど、世界最速兎(レコードホルダー)って言われてて……」

 

「凄いじゃないか!世界最速なんてベル君は凄いんだね」

 

「えへへ、ありがとうございます!」

 

【リトル・ルーキー】ぐらい普通っていうか無難な名前だったら俺も欲しいかな。アルテミスが下界の子供は神の目線で痛い名前が好きって言ってたし。俺の世界の基準と神の基準は似てるらしい

 

「でもダンジョンでのことなんてよくわからないからさ。明日は一緒に行っても構わない?」

 

「はい!僕もLevel6の方と行けるなんて嬉しいです!…あ、でも」

 

「ん?」

 

なにか予定でもあったのだろうか

 

「まだ、ファミリアや冒険者登録もしてないなら明日はそれで潰れちゃうかもしれません…」

 

「あ〜、登録ってそんな掛かるのか」

 

聞けばかなり面倒な手続きがあるのだとか。冒険者登録は字が書ければ問題ないようだが、ファミリアの登録はかなり時間がかかったとベルの主神のヘスティア言っていたらしい。この世界の言葉はこの世界に来た瞬間に何故か分かった…なんてことはなく、オラリオにくるまでの間アルテミスに教わった。発生言語は同じだったので、新しい単語を覚えた、という感じがあまりしなくて、なんとなく暗号みたいなのを教わった感じだ。ともあれ、こちらの世界の字はかけるので問題ないだろう。しかし今にもお金を稼がないとヤバイってのに…

 

「ウチのファミリアにも余裕があるわけじゃないんですけど、とりあえず明日の食事代ぐらいならなんとかなりますよ!」

 

「そっか、ありがとう、ベル君」

 

気づけば神たちはもう寝ている。

俺たちも顔を見合わせて、頷きあう

 

「僕たちも寝ましょうか」

 

「そうだね———おい、レン。とりあえず横になるから起きてくれ」

 

「…………………」

 

コクコクと縦にふる

地面に布団というか、布を引き横になる。そうするとレンが俺のお腹あたりまできて丸まって寝始めた。これは余談だが、レンはネコだからか時々猛烈に甘えてくる。それが猫の時ならまだしもその大半が人の時だ。アレはその…エロい。

 

 

 

とりあえず、寝よう。明日のことなんてわかんないけど、きっと楽しい筈だ




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