殺人貴はダンジョンに行く   作:あるにき

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めっちゃこっち楽しいんです


バベルだってよ。

この街は上から見たら都市の中央から放射状に、北、北東、東、南東、南、南西、西、北西の八方位に巨大な大通りが伸びているらしい。

その中央。摩天楼施設『バベル』ダンジョンからモンスターがあふれ出さないようにするための蓋としても機能しているらしい。

バベルには冒険者のための公共施設、シャワールーム、簡易食堂、治癒施設、換金所等の他に、開いているスペースには色々な商業者にテナントとして貸し出されている。

また二十階から上はギルドの管理のもと神達に賃貸されている。

地下一階に、ダンジョンに入るための通路。

一階 エントランス

二階 冒険者用公共施設 簡易食堂等

三階 冒険者用公共施設 換金所等

四階~八階 【ヘファイストス・ファミリア】バベル支店

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三十階 神会会場

ちなみにこの前視線を感じたのはこの塔の上の方からだ。50階建らしく流石に上までは見えない。

今日の目的は四階〜八階【ヘファイストス・ファミリア】の武器店だ。金はないので買うつもりはないもののどんなものが売っているのか興味本位で、だ。ちなみにレンは肩の上に乗ってキョロキョロしている。

レンも一応この街には興味があるみたいだ。

そんなわけで、魔石で動くという、エレベーターみたいなものに乗って武器エリアに行ってみる。八階はヘファイストス・ファミリアの武具を扱っているテナントだった。エレベーターを降りて正面の【Hφαιστοs】と書いてあるヘファイストス・ファミリアの店の窓から見える商品の値段………800万ヴァリス

………………………えっと、確か1ヴァリス1円だとすれば…………………………………800万円………………………ちょっと他の見てみよう。その隣にあったロングソード。細かな装飾がされていて高いというのは想像がつく。金額は

 

3000万ヴァリスぅぅ?!

俺なんて昼代500えんで1日暮らしてたんだぞ!?3000万て!

いやでも、ここら辺は第1級冒険者御用達らしいしな…もしかしたらダンジョンに潜ったら俺もこれが買えるぐらいには…

しかし、それには深層ってのに行かないといけないらしい。一人で行くには危険すぎるか…ベル君と行くにしてもベル君のLevelは2、深層は危険だろう…地道に稼ぐにしてもLevel6なら1日10〜20万は硬いってエイナさんも言ってたしな。

 

「………レン、とりあえず中入ってみよう」

 

「………………」

 

からん、と音がして中に入る

 

「いらっしゃいませー!今日は何の御用でしょうか、お客様!」

 

「いえ、ちょっと見にきただけで—————ヘスティアさん?」

 

「へ?———し、シキ君!?」

 

ヘスティアがいた。神だ。神が働いている。しかも他の神の店で

紅色のエプロンタイプの制服を見にまとった、家主さんが…

 

「なにやってんの?アンタ」

 

「いいかいシキ君、今日会ったことは全て忘れて、目と耳を塞いで大人しく帰るんだっ………!久々に再会した神友の眷属にこんな姿見せられないっ!」

 

「…まあ、分かりました。少し見たら大人しく帰ります。それで良いですか?」

 

「むう…知り合いに働いている姿を見られるのは恥ずかしいな…」

 

「おい!!ヘスティアてめぇ数日サボってたんだからくっちゃべってんじゃねぇよっ!!!」

 

「はーーい!!」

 

ちなみにヘスティアはベル君がダンジョンから帰ってこなかった時に捜索するためダンジョンに冒険者と一緒に潜ったらしい。神はダンジョンに入ってはいけないと言うルールがあるらしいが、バレなきゃセーフみたいなことを言った自由人みたいな神も一緒に行ったらしく、ルール破りをしでかしたのだとか。無論仕事をサボって。さっき奥から聞こえた声はつまりそういうことだろう。

とはいえ店の中をグルッと回ると確かに値段が納得できるような品が沢山ある。そして志貴の足が止まった

 

そこに置いてあるナイフだ。

無駄な装飾はされていないが、それ故に美しい一品。

志貴は見惚れていた。

本当にはたから見たらやばい奴だが、伊達に刃物採集が趣味な訳ではなく、このナイフは志貴のセンスにドストライクな業物ナイフなのだろう。何分たっただろう。そのナイフを見つめて何分たったのだろう。

5分?10分?30分や1時間かもしれないしもしかしたら1分だって経ってないかもしれない。レンに至っては「早く帰ろ?」とでも言うように肩に乗りながら首筋をツンツンと引っ掻いてくる。痛くはない

ちなみに志貴の格好は学ランだ

そんなこんなでナイフを眺めていると声を掛けられる。

 

「貴方、そのナイフの良さがわかるの?」

 

「え?」

 

我に帰った志貴は話しかけてきた女性の顔を見る紅い髪に右目を眼帯で覆った女性。神だと直感的に察した。こんなところ普通の神はこないだろう。そうするとこの店に関わりのある神なはずだからそれは

 

「え、えっと…ヘファイストス…さん?」

 

「あら、私を知らないってことは新人さん?新人にはまだ此処は早いわよ」

 

「いえ、まあ、オラリオに来たのは初めてですけど、冒険者としてのLevelは高いですよ」

 

「へえ。外から来たのね。外でレベル上げるのは大変だったでしょ?」

 

「まあ、そうですね…ははは」

 

はぐらかすことにした。違う世界から来た〜はいくら神に嘘が通じないからといって突拍子もないだろう。

 

「はぐらかされた…まあいいわ。それよりも貴方。このナイフの話なんだけど」

 

話を戻した、と言わんばかりにナイフの話に戻す。

 

「このナイフがどうかしたんですか?すっごい業物ですけど、今の俺に買うお金なんてありませんよ?」

 

「そのナイフ、値札付いてないでしょ?」

 

「え?」

 

本当だ。周りの品には最低でも500万ヴァリスの値札があるにも関わらずこれは飾ってある、というよりもただ置いてある。そんな感じだ

 

「貴方、メイン武器はナイフなのかしら?」

 

「そうですよ」

 

「良ければ見せてもらえない?」

 

わかりました、と言ってた『七ツ夜』を取り出す

 

「飛び出しナイフなの?値打ちものには見えないし冒険者がそれだけって……………………ねぇ、貴方名前は?見た感じ極東の人よね?」

 

「え、そうですね。遠野志貴といいます。ヘファイストスさん」

 

「そう確か苗字と名前が逆なのよね。だからシキか。ねぇシキ——————このナイフ、貰ってくれない?」




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