殺人貴はダンジョンに行く   作:あるにき

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ナイフ

「ナイフを…………?でも……」

 

今はお金はないぞ。というニュアンスを込めたが

 

「お金なんていいわよ。貴方はこのナイフの良さを鍛冶師でもないのに理解してる。そこが重要よ。貴方ならきっと、うまく使ってくれる」

 

「は、はぁ」

 

「ちょと時間ある?お茶していきなさい」

 

有無を言わせないその態度に志貴は呆気にとられならが彼女の後をついていくのだった。

 

 

 

 

「………………………………」

 

ヘスティアは志貴同様ポカンとしながらその状況を眺めていた。

 

 

 

————————————————————

 

 

「へえ、貴方の主神、アルテミスなんだ。オラリオに来てたなんて初めて知ったな」

 

「ええ、なにせオラリオに来たのは昨日ですから。」

 

「オラリオに来てすぐウチの店に来るなんて、やっぱ見る目あるじゃない。」

 

「あ、あはは〜」

 

俺は何故かヘファイストスファミリアの店の奥、ヘファイストスさんの鍛冶部屋って言うのか?そこでお茶している。ナイフ見に来たはずなのに

レンはヘファイストスさんから甘さ控えめのショートケーキを貰ってご機嫌で食べてる。

 

「それにしてもよくアルテミスが男の眷属なんて認めたわね。アイツの天界での徹底振りったら凄かったんだから」

 

「本人から、あとヘスティアからも聞きました。なんでも湯浴みを覗かれた時に」

 

「そうそう!あれはなんていうか、一部の神からしたらご褒美みたいなものだったからね…」

 

「男神ってろくな奴いねぇ…」

 

「あら?そうでもないわよ?例えばミアハって奴なんかは…」

 

なんでもそのミアハなる神は自分のファミリアが貧乏なのにも関わらず、ファミリアで作っているポーションを無料であげては眷属の子に怒られているんだとか。おまけに女たらしでもあるとかで……………これ実はロクでもないんじゃ…………いや、いい人だよきっと、うん

 

「シキはLevel2超えてるんでしょ?冒険者登録もしたって言ってたし、次の神会で二つ名貰えるわね。いい名前つけてあげるわよ?」

 

「俺も【リトル・ルーキー】ぐらい無難な名前がいいですよ。無駄に痛い名前なんてつけられてたら……」

 

ガチで戦慄する志貴をみてヘファイストスは少し驚く

 

「シキの価値観は神寄りなのね…」

 

下界の子供と神の価値観は違う。下界の子は俗に言う痛い名前をカッコいいと思う。精神的に幼い、と神たちは考えていて実際そうらしい。

しかし志貴は文明が発達した世界から来た人間。この世界の常識が通用しない。

 

「この猫、贅沢にケーキ食べてるけど可愛いわね。なんて言うか優雅な感じで。名前なんていうの?」

 

「レンですよ。これで凄く頭いいんで、言ってる言葉の意味はきちんと理解してるんです。」

 

流石に正体はいえないので、賢い猫、程度の説明で済ませておく。

 

「へぇ、…レンちゃん。ケーキもう一個あるけど食べる?」

 

「……………………………………」

 

首を縦に降る。心なしか目が嬉しそうだ。なんだか、いつだったか学校で食べさせてあげた時のことを思い出す。あの時は妹って言ってごまかしたんだっけか

 

「でも、感情表現が乏しいわね。普通嬉しかったら鳴くぐらいすると思ったのだけど」

 

「俺はレン以外の猫をあまり知らないのでよくわからないです」

 

嘘をついた。レンを作った魔術師の方針で〜なんて口が裂けてもいえない

 

「嘘ね」

 

………か、神って嘘通じないんだった!!や、やばい、マジヤバ……ウチのレンはマジヤバやー!

 

「なんか事情がありそうだし、まあいいわ。それより本題に入りましょう。」

 

「ナイフですね…でも貰うってどういう?」

 

「あれね…私が作ったの」

 

「ええ!?ヘファイストスさんが?」

 

神ヘファイストスは鍛冶の神だ。天界で神の力を用いていろいろ作っていたとアルテミスから聞いたがまさか神の力を使って作った武器…

 

「神の力は使ってないわ。そんなことしたら即天界に戻されちゃうもの」

 

確かそんな話をアルテミスから聞いたような気がするが、とりあえずだ。

 

「じゃあそのナイフは一体…」

 

「ほら、そのナイフ、ファミリアのロゴが入ってないでしょ?」

 

ヘファイストスファミリアのロゴを作った武具に入れることを許されるのは一流の鍛冶師の証しらしい。しかしそれがこのナイフにはない。神が作ったから?

 

「私が作ってもロゴはちゃんと入れるわよ?ただこれは………なんとなく入れたらダメな気がして」

 

「?」

 

よく見たら見覚えがあるようなナイフだ。それよりも入れたらダメ?どういうことだ?

 

「そもそもこのナイフ、珍しい鉱石やドロップアイテムや鉄を使ってるわけじゃないの。それでも今までにないぐらいに業物に作ったはずよ。でも……なんとなく作らないといけない気がして、作ったの」

 

「作らないといけない気がして…?」

 

「ええ、3ヶ月ぐらい前にね。インスピレーションとは違うんだけど…作らないとってね。それでこっそりお店に置いておいたのに誰も気づかないの。あれはなんだったんだろうなって考えていたときに貴方が来たの」

 

3ヶ月…ちょうどこの世界に来たあたりだ。しかし、

やっぱり見たことあるなこのナイフ…こんだけのナイフ忘れるとは思えないし…じっくり見るタイミングがなかった?敵が使ってた、とかか?

 

「無論、お金はいらないわ。このナイフは貴方に使われたがってる…そんな感じがするのよ…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

…………………あーー!!

これあの着物に革ジャンで、おまけに同じ魔眼持ちの、あの人のナイフ!!




式のナイフです。ヘファイストスと絡ませるのにいいかなと

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