ムース1/2   作:残月

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恐怖の混浴温泉①

 

 

 

早雲さんがとある温泉旅館からご招待を受けた。

本来なら天道家のみで行くはずだった家族旅行は俺達もご相伴にあずかる事になった。それと言うのも普段からお世話になっているから猫飯店の皆さんもどうぞ、との事だった。

という訳で俺、シャンプー、リンス、婆さん、乱馬、乱華、あかね、なびき、かすみさん、早雲さん、玄馬さん、爺さん、良牙と勢揃い。良牙は偶々天道家に居たことからお誘いを受けたのだ。

 

バスに揺られながら俺は今回の話を考えていた。

 

ロイヤルプリンスオークラとはアニメオリジナルの話で、温泉旅館からご招待を受けた乱馬達はロイヤルプリンスオークラへと向かう。寂れた温泉旅館に待ち受けていたのは湯殿湯太郎と呼ばれるロイヤルプリンスオークラホテルの若旦那。先代である父親が亡くなる前に湯太郎の結婚を待ち望んでいたが叶わないまま父親が他界し、その後も寂れた山奥の温泉だったため嫁の宛がなくショックから湯殿に篭もり、温泉に訪れる格闘家を襲って鬱憤を晴らすうちに湯殿格闘術を完成させてしまう。乱馬との対決では地の利を活かしたり、乱馬が湯あたりを起こしたりとある程度善戦したものの、乱馬が女になり一瞬怯んだ隙に浴衣で視界を奪われ、天津甘栗拳をくらい敗北。その姿はあかねが一目見て「すっごい美形」というほどだったので、テレビでCM出演すればいいという提案でホテルは大繁盛することになり、湯太郎もモテモテになった。

 

 

と言うのが大筋の流れだ。

普通に考えればホテルの若旦那が覗き&客を襲うと言うあり得ない話なんだよなぁ。アニメだから笑って話せる内容だが普通にアウトである。

 

 

「ま、取り敢えずホテルに着いたら速攻で湯太郎を見つけて倒すか」

 

 

今回の話のキーは湯太郎だ。温泉旅行のご招待にしても、ホテルのオーナーが湯太郎の為にやった事であり、更にオーナーも湯太郎の行為を黙認していたからである。ならば温泉旅館に到着してから湯太郎を締め上げれば良い……と言いたいがもしも原作と違ったらマズイし少し様子見かなぁ。

そんな事を思いながら窓に映る旅行にはしゃぐリンスを見て少し頬が緩む。

 

 

「そういや、家族旅行って初めてかもな」

「そうアルな。前に私とムースで旅はしたけど家族旅行は初めてネ」

 

 

ぼんやりと口にした事を後ろの席に居たシャンプーが聞いていたらしくヒョイと顔を出してきた。シャンプーの言う通り、俺とシャンプーは日本に来る時に一緒に旅をしたけどこんな風にのんびりと旅行って初めてだったかも。

 

 

「ああ、ムース君とシャンプーさんの部屋は二人部屋で取ろうか?」

「年上のおじさんの気遣いは若者には受け入れ難い事もあるから注意して下さいね?特に乱馬とあかねの仲を進展させたいなら尚更ですよ」

 

 

ニヤニヤとした様子の早雲さんに俺はツッコミを入れた。この間は小太刀にツッコミを入れて説教をしたが今回は別角度の説教が必要になりそうだな。

 

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