ようやく終わったバカ騒ぎ。
救援部隊のお見送りに事の元凶を本部へ移送。
補給基地の非日常、これにて閉幕でござい。
※コラボ最終回です。お礼は後書きにて
「やあ、無事に帰ってきてくれて何よりだよ。特に救援に来てくれたシエラにデルタ、いやS09とD08の両部隊には非常に助けてもらった。基地代表としてお礼を……、どうした?」
「あのー、この裏返しになっている物は何ですか?」
D08のHK417が聞いた物とは
「それかい?君たちが出発してすぐに敵さんの後方から出てきたんだ。被害も覚悟したんだがどうも砲弾が無いようでね。ただの破城槌として持って来ていたらしい」
「で、それをG36のダミーが吹き飛ばしたんだよ」
「ご主人様より、戦車を月まで飛ばしたいとのご要望がありましたので飛ばしてみました」
「サラっと言ってるけど、それは不可能じゃないかしら……。重さ的に」
「まあ、飛ばしたってのは言い過ぎなんだけど、上手くひっくり返せたのは間違いないよ。こちらの被害も少なかったしね」
HK416からのツッコミに本当の所はと付け足しながら説明する。
防衛部隊のダミーが数体犠牲になっているが戦車1台の相手としては非常に少ないだろう。
相手の主砲が使えなかったのはこちらにとって非常に運がよかった。
機動部隊の方は、すんでのところで元教祖に逃げられる所だったらしいがウェルロッドのファインプレーで捕まえたそうだ。……普段からこういう相手に慣れているような手際だね。私が標的にならないことを祈ろう。
市街地での戦闘自体は、デルタが伏兵を次々と看破し撃破していったそうだ。ウチの部隊も、慣れない攻勢作戦だったがよくこなしてくれた。
とはいえ、間違いなく2つの援軍が来なければこの戦果にはならなかっただろう。
さぁ、残るは私の目の前に転がるこの元教祖様だけだ。
何故にこういうことをしていたのかは知らないが、意趣返しの1つや2つは許されるだろう。
「さて、元カルトの教祖様?君がどうやって薬物を手に入れ、何のために使っていたのかは私は
「なあ、ボス?そんなに驚かすなよ。ちょっと、指があっち向いたり、脚が変な方向に曲がったりするだけだしさ。ん、どうした?やだなぁ冗談だよ。な、ボス」
「「って、そんなに生易しいワケ無いだろう」」
元教祖は少々顔色が青くなっているがさすがにこれまでやってきたことの自覚からか、自分の行く末は察しているようだ。
とは言っても今後のことに関しては私はほぼノータッチになってしまうハズだ。一介の指揮官にどうにかできる程簡単な問題でも無さそうだしね。
さて、後は救援部隊のことだけだ。
彼女達及び彼女達が所属する基地には何かお礼をしなければならないな。
「トンプソン、お礼にお酒を渡すのはダメだろうか?」
「……普段ならいいんじゃないか、と言う所なんだが何だろう今回はダメなきがするんだ。特にD08の方」
「ふむ。そうすると順当に行くならこの基地自体の備蓄資材か……。1割程度ずつ送ればいいだろうか?」
「ウチの規模だから1割でも十分だと思うよ。他には……」
何かお礼をと考えても、こちらよりも戦力の質が上である両基地に対してできることは非常に限られてしまう。
普通なら相手の緊急事態の際に戦力の派遣などが選択肢に挙げられるだろうが、我々の指揮系統が独特すぎて逆に迷惑だろうし……。(同一メインフレーム複数の編入とか)
あー、そうか。
「トンプソン、ウチのアレを使うか」
「アレってアレのことかボス?」
「その通りだ。『資材類の優先輸送及び輸送支援』だよ。これならウチの指揮系統のままで支援ができる。今後また大規模作戦が行われた時に便利だろうしね」
「S09の基地には役に立つかもしれないが、D08の方はどうするんだ?」
「あちらは変わり種の物や何か頼みたい物が出てきた時に支援すればいい。どうせ我々にできることは多くない。これくらいしか無いだろうさ」
という訳でそういう方向で話を固めていく。
簡単なお礼状とついでにこの娘達に気付かれないように、D08の方には街の顔役に2本貰った「響」というウイスキー1本、S09の方にはトンプソンが隠し持っていたお菓子の詰め合わせ(本部付近の有名店の物らしい)をそれぞれの指揮官に宛てて資材の中に紛れ込ませておく。
なおトンプソンから猛烈な抗議があったため、今度の休みに街で買い物に付き合う約束をしてなだめておいた。
「今回の件、両部隊共に助かった。感謝の言葉もない」
「ウチだけなら間違いなくもっと被害も出ただろうし、時間もかかったな」
「その通り。そこで両部隊が所属する基地へのお礼として、当基地の備蓄資材を1割ずつお送りする。もちろん、輸送はこちらで行うので何も言わずに受け取って欲しい」
「それはありがたいですけど、2割も減ったら大変なんじゃ?」
「気にしないでくれ。ここ自体は普段の作戦行動が皆無な所だ。あらゆる物資が余っているし、どうせすぐに補充される。私の権限で他基地へと輸送することも認められているしなんの問題もないよ」
417がこちらのことを心配してくれているようだが本当に問題ない。
どうせ余らせるなら使う所へ送る方が良いと思う。
それにしても、416のスケールダウン(一部スケールアップ)な上にツインテールで可愛さアップ。
やっぱりこの417は男に対しての特効持ちなんじゃなかろう……トンプソン?なぜ、急に私の肩に手をアイダダッ!?
肩が砕けるぅ!?
「なぁ、ボス?意外に懲りない人だねぇ」
「いやー、真面目そうに見えてそこら辺はやっぱり男なんだね?」
私の肩を今にも砕かんとするトンプソンと、生き生きとした顔でからかうUMP45。
いやいや、冤罪だろ冤罪。こんな娘いたらヤバって、ごめんトンプソン真剣に肩がね?痛いの。ちょ、離そう?いや、マジで!
「トンプソン、そこまでにしておきなさい。指揮官が真っ青になっているわ」
「むう。今度の買い物の時、覚えておけよボス?」
「あら、いつの間にデートの約束をしてるのかしら?」
「デ、デートじゃないぞ!?」
416にからかわれて慌てるトンプソン。そんな可愛らしい反応をするから遊ばれるんだぞ?
それにしても、この短時間でウチのトンプソンの扱い方を理解したなぁ。
「よし、ここら辺で話を畳まないといつまでも続く。特にトンプソンをからかうのは楽しくて時間忘れるしね」
「ボスゥ?ホントにそろそろ覚悟しろよ?」
「君こそカウンターで沈む覚悟をしておくといいよ」
「本当にキリがないわね」
「それじゃあ、私達は陸路なんでそろそろお暇させてもらいますねー」
「ああ、助かったよ。輸送部隊はあとから向かうから気にせず走っていってくれ」
「はーい、それではー」
HK417とその仲間達がバギーに乗って基地への帰路へ着く。
彼女達は特殊部隊と言っても過言ではない動きを魅せてくれた。
……少々、暴走気質の娘達もいたが私達では真似できない戦果だ。
「じゃ、私達も帰ろうかなー。……そういえば81式カービンはどこかしら」
「ああ、パイロットを務めてくれていた娘だね。そろそろ……」
「ああ、ボス来たぞ。ヘリは簡易整備だけしてある。と言ってもウチはあまりヘリの整備を行わないから、基地へ戻ったら点検をしておいてくれ」
81式カービン。45達が来た時に、ヘリを倉庫へ退避させてから自律人形含めた整備班と話をしているうちに置いて行かれた不憫な子だ。
まあ、戦闘班として送られてきた訳ではないので問題無いかな?
置いて行かれた後はカフェに案内して休憩してもらった。ヘリの操縦後でもあったし、緊急時の戦力として基地内に置いておきたかったのもある。
「あら、もう皆さん準備はよろしいでしょうか。それでは行きよりはゆっくりとしたフライトをお楽しみくださいな」
「そちらにも物資は後で送るよ。受け取っておいてくれ」
「はいはーい。それじゃあねー」
来た時と変わらないクールさで、こちらに背を向けながらヒラヒラと手を振ってヘリに乗り込んでいく45達。
ああ、言い忘れていた。
「ウチの内部の写真はどこかへ流さないでくれよ?ああ、撮っていたのは知っているからね?」
そう声を掛けると、45とウェルロッドがこちらを少し驚いた表情で見ていた。
まあ、ふと気づいただけなんだがね。まるで、
私が彼女達の指揮官に仇なすならば、と言った所だろう。愛されているなぁ彼女は。
「私は
「……わかった。それじゃ、また味方で会えたらいいね」
「まったくだね。今日はお疲れ様」
聞く人が聞けば不穏当で、また聞く人が聞けば甘いと言える会話の後に45達は帰っていく。
彼女達が愛してやまない彼女達の指揮官の元へ。
「さて、長い1日だったなぁボス。明日から大変だぞ?」
「間違いない。基地の被害報告書に消費した資材の報告書、D08とS09へ送った資材の偽装に街への支援と『ミスター』の安否確認。やることが目白押しだな」
「ま、今日のところは休もうボス。……というか、さっきの事もあるし呑みに付き合ってもらうぞ?」
「はいはい、不器用な誘い方をどうも。そうやって真正面から来たら茶化さずに答えると前から言っているのに」
「なんのことかなボスぅ!?」
「メインの不器用というか乙女プラグインというか……。
「「「だよなー」」」
「なんの話だダミー!」
「「「「メインのヘタレっぷりに対してのダメ出し」」」」
最後の最後でなんとも言えないオチになったものだと思う。
まあ、これがウチの日常なんだがね。
トンプソン以外の人形達が上げる笑い声をバックに、私は小さく笑いながら基地の中へと入っていく。さてと、明日から忙しくなるな。
でも、今日のところは呑もうじゃないか。
はい、ということで気づけばコラボになっていた話はこれにて閉幕です。
伏線やら何やらは、気が向いたら回収します。
『ミスター』だけは今後書こうと思ってる話で出しますけどね。
カルトやらは話がちょっとでも練れたら考えマース。
ここで、お礼をば
カカオの錬金術師様作
「元はぐれ・現D08基地のHK417ちゃん」
及び
焔薙様作
「それいけポンコツ指揮官とM1895おばあちゃん!!」
より、それぞれ複数の娘達をお借りいたしました。
それぞれの本筋でも、この作品について触れて頂いております。感謝の言葉が足りなくてしょうがない。
あまり上手く話をまとめられないことやコラボが初めてなこともあり、展開は急かつご都合主義になってしまったと反省しております。
しばらくはまた平和な日常ということで、落ち着いたお話を書こうと思っております。
乙女なトンプソンが最近増えつつあるので、私も負けないように(キャラ崩壊は止めない)書いていきます。
それと、「救援信号」を出した時に反応して頂いた方々もホントに嬉しかったです。
それほど上手に書けているワケでもないのに、思っていたよりも多くの方に読んで頂いているのだと思うとこれまた感謝感謝でございます。
とりあえず、とある指揮官とG3が銃に関しての解説をしている基地には物資をお届けに行きますのでよろしくお願いしますね?
(いらなくても配給を押しつけに参りますw)
長くなりましたが、これにて後書きを〆とさせて頂きます。
なんか最終回的な感じになってますが続きますのでそこの所よろしくお願いします。
ちょっと月末&年度末の処理でドタバタしますが更新はしていきますね。
ここで書くのもなんですが、S666の方もちょっとネタに困っているのですがまた進めたいと思っております。
ではでは