詳しくは後書きに書きますが、とある方からのとあるお誘いを間に受けての作品となります。作品の雰囲気や芸風(あえてこう書きます)が似てるかもしれませんがそこは笑って許して頂ければと。
ではでは、本編行ってみましょー
トンプソン その1
ここは
この基地の主な業務は後方支援。
同地区及び他地区にあるいくつかの基地に対して、支援や補給物資の運搬等を行うため基地の様相も違う。
その中心業務に従って基地内敷地に於ける倉庫の占有率が多く、かつ警備に立つ戦術人形の数も他の基地よりはるかに多い。
前線での戦闘はあまり行わないが、他基地からの支援要請や補給要請で前線へ赴くこともあり戦術人形達の練度も後方という割には高い。
とはいえ最前線で戦っている戦術人形部隊と比べればどうしても見劣ってしまう。
そんな基地の指揮官は、見た目は真面目を通り越して堅物であり自分にも他人にも厳しいように見える。後方基地の指揮官というよりは前線で指揮を執っているか、いっそ最後方で戦線全体の指揮を執っていると言われた方が納得する雰囲気をもっている。
そんな彼の横に立つのはトンプソン。見た目はどう頑張ってもどこかのマフィアにしか見えない。サングラス(グラサンと言う方がこの場合は合う)にハット。在りし日のマフィア感が漂うこの戦術人形はこの基地の副官を務めている。
見た目的に副官と言われて違和感を感じるかもしれないが、このトンプソンは自分が認めた者には尽くすという信条を持つ。
尽くすというのには戦闘だけではなく、副官としての書類業務や前線基地との折衝も行ったりすることも入る。
パッと見は威圧感があるが、少し話せば意外に人当たりがよくさらに面倒見がいいことがわかるため慣れた基地相手なら指揮官が不在時でも十分対応ができる。
そんな二人が今にらめっこしている物は執務室の机の上にこれでもかと広がる書類の山である。
後方支援を主の業務とするこの基地はよその基地よりも書類が多くなることが多いのだが、今日はいつにもまして多い。
これは前線で大規模作戦が最近あったため、複数の基地から補給申請が頻繁かつ大量に行われていたことが発端である。
加えて「存在しない部隊」が物資の調達に来たり、近隣住民の皆様からの
ちなみに分配要求というのは、夜間に銃や鈍器で武装した
その後始末で消費した弾薬・いくらかの負傷した人形の修復など用の書類も追加されているため、さらに酷い有様になっている。
「……あーもう耐えられん!ボス、射撃場へ行って来ていいか!?」
「射撃訓練は昨日の晩にしただろう。動く標的相手にだが……。そんなことよりこの書類を分類してくれ」
処理しても処理しても湧いてくるんじゃないかと思う書類の山に、いい加減辟易としたトンプソンは射撃場で
「マジかー。今日はいつもより容赦無いなーボス。……ダミー使っていいか?」
「おー、構わん構わん。何だったら簡易自立モードで使っていいぞ」
逃げられないことを悟ったトンプソンは自分のダミーを使うことを提案する。彼女はこの基地ではトップクラスの最適化が済んでおり、そのダミーの数は4体である。
単純計算で5倍の処理スピードになるため、指揮官は許可をだした。ついでに本体からの指示を元にいくらかの自立行動を行うことも許可を出す。
「そいつはありがたいな。よしダミーを呼ぶぜ」
「ああ、頼む」
トンプソンは自分のダミーを呼び出すと、また目の前に置かれている書類の山を切り崩し始める。
しばらくすると、複数の足音が聞こえてきた。そして、勢いよく執務室のドアが開かれた。
「呼んだかメインフレーム!お、指揮官じゃないか。元気かい!」
「……そういえば忘れていたな。君のダミーは元気が良すぎることを」
「悪い……。自立行動はあまりさせないから私もうっかりしていたよ……」
このダミー達はメインフレームであるトンプソンの指示を普段は愚直に守る優秀なダミーなのだが、自立行動を許可すると途端に暴走し始めることが多い。
他の基地ではこんな事例は滅多に聞かないため、トンプソンのこのダミー達だけが……と言いたいが実はこの基地のほぼ全ての戦術人形のダミーが暴走する。
この基地の戦術人形達は、他の基地とは少々違うプログラムが組まれていることが暴走の原因だろうと指揮官は見当を付けているのだが、かと言ってそのプログラムを書き換えるわけにもいかず暴走を放置する結果になっている。
ならば自立行動をさせなければいいじゃないかと思うかもしれない。
だがこの基地に於いては保管物資の整理から運搬車両への積込・輸送も含めた非戦闘業務が多く、その全てをいちいち指示していたらこの指揮官はそれだけで一日が終わってしまう。
一般作業用の自立人形もかなりの数が投入されているのだが他基地からの要請・申請も多く自立人形では対処しきれず、結局いくらかの自己判断ができる戦術人形にダミーを使わせた上でそのダミー達にも自立行動をさせざるを得ないという事情がある。
「なにしけた面してるんだよボス。書類整理なら私達に任せな!メインフレームには負けないさ!」
「なんの勝負をしているというんだお前たちは……。仕事はしっかりできるからいいんだが」
「じゃあ、メインフレームより書類を早く片付けたら私達に何か褒美をくれよー。たまにはいいだろー?」
「ん?要求なんてダミー達にしては珍しいな。……いいだろう、なにがいいんだ?可能な範囲で実現させよう」
「ちょっボス!?ダミーにそこまでしなくていいから!」
「「「「メインは黙ってろ」」」」
「なっ!?」
「はははっ」
普段は勝気なトンプソンが自分のダミー4体に圧倒されているという珍しい光景に指揮官は少し笑ってしまう。
(この雰囲気なら彼女たちはしばらく仕事にならないな)
そう思った指揮官はちょうどいいコーヒーブレイクだ、とコーヒーを6つ分用意するため席を立ち執務室の隅へ歩いていった。
何番煎じか調べてないのでわからないですが、前線ではないフロントラインネタです。補給基地ってのも他にありますかね?ろくに調べてない……。
この基地はたぶん鉄血よりも人類と戦うことが多いんじゃなかろうかと思う。
で、このお話ですが「ダミー芸を広めない?」(超訳)と勧誘されましたので書き始めてみました。名前を出していいのかわかりませんが、某錬金術師さんの影響でございます。ダミー芸のための舞台設定考えてたら基地の規模が大きくなっちゃいました(笑)
なお、この基地及び指揮官達はフリー素材です。
使いたいっていう方がもしもおられましたらどうぞご使用ください。
事前でも事後報告でもいいので連絡貰えると作者が嬉し泣きします。
あと、誤字脱字ありましたらお手数ですが報告お願いします。