G&K補給基地の日常   作:ソルジャーODST

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ここはG&Kの補給基地。

襲撃されているこの基地に通りがかった味方とはー?

……少し嫌な予感が。
擲弾と手榴弾と鉛玉が乱舞しそうな……

※今回は他の作者様より許可を頂きまして、ゲストに来て頂いております。


到着

「ボス、本当に味方なのか?」

「間違いない。IFFが味方の反応を検知してる」

 

ようやく起きたお姫さま(トンプソン)がダミーと入れ替わる形で質問してくる。

え、起こし方?ご想像にお任せします。

ヒントはトンプソンが顔を赤くしていることかな?

あと、ダミーは殴られてた。

 

作戦室に設置されているモニターにIFF(敵味方識別装置)で味方と判断された光点がいくつか映り点滅している。

どこの基地所属かは分からないし、なぜここに居るかも分からない。

救援信号が届いたのか?それにしては早いというか速いというか。

 

いくつかの光点のうちS09地区の方面からかなりの速度で接近して来ているものは、これは速度的にヘリだろうか?

 

それとこっちは……

 

「D08地区だったか?あの出自が少し変わっている戦術人形がいる基地がある地区だろ」

「ああ。416のダミーの特異体だっけ?」

「そう呼ぶなよ?たしかHK417を持った娘のハズだ」

「なら417だな。にしても早くないか?救援要請、出したことは出したけど距離があるよな……」

 

そこだ。パトロールか何かの時に要請を受信したのだろうか?

 

だが…

 

「正直、来てもらえるのは助かる。自律人形の数が多すぎてウチだけだと飽和する所だったし」

「MG隊総動員でどうにかなるかなって所だったしな」

 

これだけの戦力をどうやって用意したのかは分からないが、今回の敵は大真面目にこの基地を落とすつもりのようだ。

自律人形で戦闘特化型ならかなりの速度で走ってくるし、腕の1本が吹き飛ぼうと気にせず突っ込んでくる。

 

恐れを知らないヤツらは止まらないから恐い。

 

「速度と移動方角を見た限り、光点は全てここを目指してる」

「味方の到着よりも敵さんの方が早いかな?」

「正直わからん。間に合うかは運次第だな」

『指揮官!接近中の砂煙を見つけました。ご指示を』

「わかった。今から作戦行動中の全部隊にデータを送信する。方角が合っているならそれは味方だ、撃つなよ」

『了解しました』

 

監視塔からの発見報告に、情報共有を忘れていた事に気づく。

急いでコンソールを操作してデータを送信する。

すぐに受信した監視塔からまた通信が入る。

 

『確認しました。D08地区の方角です』

「わかった。撃つなよ、貴重なお味方だ」

『分かってますよ、警戒に戻ります』

 

さてさて、ゲストが着くのが早いか招かれざる客が動くのが早いか。

チキンレースの始まりだな。

 

「ボス、ヘリが来るならヘリパッドを空けておかないと」

「そう言えばそうだった。普段は陸路だから忘れてたな。……ECMをスタンバイさせろ。ヘリを墜とさせるな。とっておきも使って構わない」

「了解だ。……ダミー、SG隊(ショットガン)から2~3体引っ張ってフレアランチャーを用意させてくれ」

『こちらダミー了解した。SG隊へ向かう』

 

ヘリは対空誘導兵器に非常に脆い。

そうそう持っているとは思わないが、この連中なら携帯式のSAM(サム)(短射程対空ミサイル)を持っているかもしれない。

 

フレアランチャーは文字通り、フレアと呼ばれるミサイルの誘導装置に誤作動をさせる物をぶっぱなすロケットランチャーだ。

誰が開発したのかは知らないが類似品を見た事はない。

いつの間にか倉庫にあったため、もしもに備えて整備していたのさ。

 

「ヘリの音だな」

「敵さんも気づいたか?」

「気づかない方がおかしいだろう。ECM最大強度で起動しろ。少しでも墜とされる可能性を減らせ」

「了解だ!」

 

ウチは防衛に能力を全振りしてる基地だ。EMP発生装置何てものは無いが電波障害なら起こせるぞ。

そんなことを考えた時、監視塔から通信が入る。

 

『指揮官!敵の自律人形が走り出して……転倒しました』

「遠隔操作式なのか?電波妨害で止まるとか……」

『あ、引きずって下がってますね。耐性があるのも居るようです』

「わかった。監視を続行しろ」

『了解』

 

自律人形なのに遠隔操作とはこれ如何にと思うかもしれない。

だが、完全自律型の人形は金がかかる。いかに戦術人形よりも安いとはいえ、今回のように多くの人形を用いようとした場合は負担が多すぎる。

 

さて、ここで1つ疑問を上げておこう。

「何故、最初からこの人形達を使わなかったのか」

「何故、人間の部隊を使いあまつさえ使い捨て同然にしたのか」

その解答が今手元に届いた。FALからである。

 

『薬物の大量摂取を確認』

『思考能力を奪い、命令に従うようにしている』

『筋肉量等から兵士又はそれに準ずる職業では無い』

『以上から何らかの理由で集めた民間人に薬物を使い、弾除け等の目的で促成したものと思われる』

 

「チッ、胸糞悪いぞコレは!」

「FALが遺体を回収したのはコレを調べるためだった訳だ」

「その通りよ。まったく撤退しないなんておかしいと思ったの」

 

で、次の弾除けいや、本命の投入か……。

このやり口はなんだ?本当に傭兵か?

 

「ボス、コレは傭兵の手口か?」

「奇遇だな、私もそう思っていた所だ」

「コレ、カルト教団かもしれないッス」

「!?……FMG-9。戻ってたのか」

 

突然の声に驚き振り向くとウチの諜報部隊の1人、FMG-9が作戦室のドアをくぐる所だった。

 

「今戻りましたボス。街へ潜入してきたんですが、街の一角が正体不明のカルト教団に占拠されてます。『ミスター』は退避した模様。連絡は取れませんが彼らのことですので無事だと思うッス」

「そいつらか。まさか街の人達を……」

「あ、いえ、それは無さそうッスね。ほとんど人影がありませんでした。あの街の人達は危機察知能力が高いので『ミスター』と一緒に逃げていると思われるッス」

「だといいんだが……」

「おーいボス!お客様のご到着だぞー」

「ああ、いま行くよ!」

 

FMG-9と話していたらいつの間にかヘリが着いていたらしい。

ひと足先に作戦室を出たトンプソンを追って私も外へ向かう。

 

「何事も無くヘリが着いて何よりだ」

「違いない。それにしてもカルト教団だあ?マジかよ」

「いったいどんな教義を持っているのかね?」

「わからないな。ロクでもないことだろうよ」

 

トンプソンの言うロクでもないというのは本当にそう思う。

第三次世界大戦以降、コーラップスに蝶事件といった世界が崩壊へまっしぐらとしか思えないこの世の中、カルト教団はいくつも現れては消されていく。コレもその1つなのだろうか?

 

ん?着陸したヘリのサイドドアが開いた。

そして、中から現れたのは『UMP45』だった。

 

「どーも初めまして、UMP45よ。所属はS09地区にある基地の第二部隊。そうね、あなたが資材を送った基地と言えばわかるかしら?」

「ああ、あの人形と結婚した女性指揮官の所か。お返しの酒とお菓子は有難く頂戴したよ。かなり急いで来てくれたようだね」

「そーそー。救援要請が入ったって指揮官が大慌てでね。それで基地内待機してた私たちにお鉢が回ってきたの」

 

それはそれは感謝の言葉しかないな。

最前線(フロントライン)を形成する精鋭基地じゃないか。

この娘達もウチの連中とは比べられないほど精鋭の雰囲気を持っている。

 

「助かったよ。状況の説明をしたい、作戦室まで案内しよう」

「ええ、お願いね」

 

そう答えたUMP45は後ろの自分の仲間達にヘリを降りるよう言うと、自分のダミーを率いてヘリパッドを歩いていく。

次いでヘリから降りてきたのは『FNC』『M14』『ウェルロッドMarkⅡ』『StG44』だ。

SMG1、AR2、HG1、RF1と汎用的な編成だな。状況の報告はそれほど詳しい物を送らなかったからどんな状況でも対応出来るように派遣してくれたらしい。

 

そうして彼女たちを案内しようと、私もヘリパッドを歩き始めた時、突然車輌用の門が開いたのである。

 

コレはまさか……。そう思っていると、バギーが数台が入ってきた。

あれ?予想以上に速くない?

バギーは私の近くまで走ってくると停止し、中から戦術人形が降りてきた。

 

「やっと着いたー!あ、初めまして!救援要請を受けて、D08地区前線基地から派遣されましたHK417です!」

「あー、やっとついたー。本体ー休んでいいー?」

「ダメに決まってるでしょうが!」

 

おっと、ウチに負けず劣らずの個性的なダミーだことで。

というか、ちょっと見た目の破壊力高すぎないか?

HK416の身長を縮めて胸部を一回り以上大きくした感じ。

え?いわゆるロリ巨乳ってやつ?

って、痛てぇ!

右脚に鋭い痛みが走る。見てみるといつの間にかそばに居たトンプソンが私の脚を蹴飛ばしていた。

 

「鼻の下伸ばしてないかボスぅ?」

「待てトンプソン、話し合おう。な?話せばわかるから!」

「問答無用!」

「いったぁ!?」

 

再度、いい勢いで蹴り飛ばされる右脚。手加減されているとはいえ、コレは痛い。

到着した救援部隊を見ていただけなのに。無実じゃないかコレ?

 

「何してるのかしら?ウチの妹に手を出すって言うのなら……」

「待て待て!そんなつもりは全く無いから!」

「そう。それは良かったわ。417と同じ基地より派遣されたHK416よ」

「同じく416と417と同じ基地所属のG28でーす。私たち仲良し三姉妹なんですよー」

 

なかなか、濃い連中じゃないか?私では扱いきれない自信がある。

ダミーの相手だけならまだしも、メインフレームの濃さには対応しきれない。彼女たちの基地の指揮官は尊敬に値する。

 

「さぁ、敵はどこかしら?榴弾をぶち込んで消し飛ばしてあげるから」

「殺す……殺す……」

「もうやだぁ。……ボンバーニィしたいぃ……」

 

おおう、こっちの娘達の方が濃いな。

FALにスペクトラM4、ステンMk-Ⅱ。詳しく聞かなくてもわかる。

この娘達の気配はヤバい。殺意しかないぞコレ。

ちょ、だから、男の視線を考えてくれ!

スペクトラの胸の谷間にマガジンが刺さっているんだけど!?

また蹴られる!?

 

「よ、ようこそ。救援感謝するよ。それにしても早いな。陸路だったんだろう?」

「珍しく基地から離れた所を巡回していたら、お兄ちゃ……指揮官から通信が入って」

「補給基地から救援要請だって、私たちに急いで向かうようにって」

「で、急いで来た結果がコレよ。ちなみに今敵は?」

「そういう事か。今は相手が小休止中。こっちはこっちで部隊の再編成をしていた所さ」

 

417、G28、416と立て続け話されるといい感じに混乱する。特に417と416は背丈や髪型が違うがそっくりなため余計にだ。

 

「とにかく外で話してないで中で状況確認しよう。先客も居ることだしな」

 

しまったすっかり忘れてしまっていた。

いや、このキャラの濃さは衝撃的だし仕方ないと思う。

 

あと、

 

「トンプソン、言っておくが私は君の方がいいからな?」

「なんでいきなりそういう事を言うんだよボスぅ!?」

 

いや、なんか調子戻そうと思って。




えー、こんな若輩者がお使いしていいのか分からないのですが

カカオの錬金術師様作
「元はぐれ・現D08基地のHK417ちゃん」

焔薙様作
「それいけポンコツ指揮官とM1895おばあちゃん!!」
より救援部隊を派遣して頂きました(作者様より許可を頂いております

ずっとこういうことしたかったけど、キャラの把握がめちゃ難しいよコレ!皆さんよく出来ますね!?

焔薙さんとこなんかウェルロッドのイメージはあるんだけど、他がまだ全然だし。カカオさんとこも口調がおかしい気がする(ダミーは合ってると思うけど

もう私の実力不足でして、両作品のファンの皆様には申し訳ない!

あと、カルト教団とか出てきたのは多分ファーク○イの影響と思われ。アレよりは言うこと聞くよコイツら。本当はもっと違ったのに!

あ、『ミスター』はちょっとした過去編を思いついた時に出来たキャラです。近いうちに出す予定。
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