その日、俺は何者でもない何者かになった。
ゼルダの伝説を知っているだろうか。
いるのならそのまま読んでくれて構わない。
これは、女神によって、ハイラルという歴史を存続させた者の話であり、そして最後の勇者に勇者たちの物語を伝えたものの話である。
ああ、厄災がくる。味方が飲まれる。
これで何度目の終わりだろうか、しかしこれでいい、これで俺の役目は終わりだ。
最後まで、自分はどこかのモブだ。
転生して、その役目女神にハイラルを存続される役目を押し付けられたとき、だがそれでもいいと思えた。
神々の残せしトライフォース。
それには刻まれずけれども、ほかでもない自分が、それにかかわって勇者につなぐことができたのだ。
何度自分を責めただろう。
何度勇者を恨んだことだろう。
何度姫に怒りを覚えたことだろう。
何度王にあきれたことだろう。
ああでも、此度を持って俺はお役御免。
これから先の勇者の物語にかかわることはない。
勇者が眠りにつき、姫が厄災を抑えるまでの数日。
もうすぐ残った民衆を安全圏まで避難させることができる。
迫りくる、守護者たちを眺めながら、気合を入れる。
しんがりは俺だけでいいといったのに、俺の隊の連中が残っちまって結局俺だけになっちまった。
今にも折れそうな剣と、盾の役割をはたしていないだろう穴だらけの盾を構えて、俺は時間稼ぎのためだけに走り出した。
守護者たちに囲まれ、もはやこれまでと考えた瞬間。
真っ暗闇に立っていた。
理解はできる、何度も経験したことだ。
ここで俺は、女神から指示を受けて、次の時代へと踏み出していたのだ。
もう役目は終わったはずだ、これから先の時代などない。
それはゼルダの伝説シリーズを知る俺だからこそだ。
女神が俺に何をさせたい。
え、次の時代の彼で終わらせたい?
そのためには、彼らの資料が必要だと。
その回収を、彼ら自身なって行ってきて下さいだって?
まてい、俺はそもそも知っているだけだぞ、
あんな化け物というかなんというかと戦るような勇気を持っているわけじゃないぞ。
それに俺は、クォータービューでしかも二作品しか自分でやってないんだぞ。
いやいや拒否権はないのはわかりきった話だから、少しずるをさせてください。
彼らをなぞるのはいいとして、そう、ゲーム。現実と乖離するような、新しいルールをください。ハート制とか
そうそう、いくらでも持ててそれを感じさせない能力みたいなの、それにリトライ。
ついでに俯瞰モードというか、そう自分がゲームをやっている感じになれるモード、そうそれ。
ついでにセーブもできるように…可能?そうですか、ありがとうございます。
難易度は?あ、変えられない。そうですか。
わかりました、精いっぱい頑張ってきましょう。
あ、どの時代からですか?
一番最初から、ですよね。
無双も?
全マップ全埋めが基本?
サブイベの時は時間制限なしにできませんか?
月の堕ちる街でなら複数存在できるようになる、ですか。
つまりサブイベも全部やってこいと。
頑張らせていただきます。
まあ無理難題だとは思う。
だけどこれをこなしてきた先人たちがいるのだ。
出来ないことはない。と思いたいものだ。
そして目を覚ますのだ。
その日少年は勇者となる。
それは、終わりのために始める物語。