M@gica デレマス×魔法少女   作:心技休

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1年以上お待たせしてしまい、本当に申し訳ありませんでした。
調子の良い日に少しずつ書き進め、ようやく納得のいくところまで書き上がりました。
今後も長い間お待たせする事があると思います。
どうか首を長くして待っていていただければ幸いです。

また、アイドルたちの年齢や学年を都合上前後しております。
ご了承ください。


武士(もののふ)の血統

「「ごちそうさまでした!」」

 

 

「お粗末様でした」

 

 

 

 沢山あったクッキーも、皆で談笑しながら食べていればあっという間になくなっていた。

 光と麗奈はお行儀良く両手を合わせ、美味しいお菓子と作ってくれた菜々に感謝の言葉を贈った。

 妙なところで息ピッタリな2人である。

 

 

 

「ちょっと、マネしないでよ」

 

 

「食べたらごちそうさまって言うのは当たり前だろ?」

 

 

 

 そして再びいがみ合う2人。

 お皿やコップを片付けながら、菜々がまたお節介を焼きにいく。

 

 

 

「一緒にお菓子を食べた仲なんですから、些細な事で喧嘩しないの。2人とも、お腹が落ち着いたらレッスンに向かってくださいね」

 

 

「「はーい」」

 

 

 

 2人の間に割って入り注意喚起を促す菜々からは、兄弟喧嘩を宥める母親のような雰囲気が感じ取られ、2人は大人しく身を引いた。

 光は無用な争いはすべきではないと納得している様子だが、麗奈は相変わらず菜々の言う事に従うのは不服なようだ。

 

 

 

 

 

 そして数分後、三葉のスマホが鳴った。

 着信相手を確認した三葉は、ソファーから立ち上がって電話に出る。

 何とかスタージュエルを生成出来ないかと、ソファーに座ったまま試行錯誤していた恭二だったが、姉のスマホから漏れた少し高めの男性の声が耳に入り、少しばかり集中力を欠いていた。

 

 

 

「姉さん、今の電話の相手……もしかして彼氏?」

 

 

 

 通話が終わり戻ってきた三葉に、恭二は恐る恐る、しかして僅かな希望も持ちつつ訪ねた。

 

 

 

「んな訳ないでしょー。うちのプロデューサーで、あんたの先輩に当たる子よ」

 

 

「何だ違うのか」

 

 

「ん、何よ?」

 

 

「いや、姉さんもいい歳なんだしそろそろいい人見つけ──」

「シバくわよ?」

 

 

「……はい」

 

 

 

 最初は笑顔で受け答えしていた三葉だったが、年齢の話になった途端冷酷とも言えるオーラを放ちながら恭二を威圧する。

 反省したのか恐怖したのか、恭二は萎縮せざるを得なかった。

 恭二は27、三葉はその姉。あまり触れてはいけない。

 

 

 

「話戻すけど、今話してた子はあやめちゃんのプロデューサーなのよ。今日ちょうど担当の子たちのレッスンを見る日で、上の階のレッスンルームにいるみたいだから、あんたも光ちゃんたちと一緒に行って挨拶してきなさい」

 

 

「分かった。けどスタージュエルを出す練習はもういいのか?」

 

 

「実際に見た方が参考になるでしょう?」

 

 

「なるほど、確かに」

 

 

「挨拶ついでに色々教えてもらいなさいな」

 

 

 

 スマホを片した後上の階と言って天井を指差し、世話焼きの姉っぷりを発揮する三葉。

 こういった率直な厚意は恭二も有り難く思っており、素直に受け入れるようにしている。

 

 

 

「ねぇ、社長のアンタ」

 

 

「ん、何麗奈ちゃん?」

 

 

 

 姉弟2人の間に割って入る麗奈。

 2人の話の内容が気になった、という訳ではなさそうで、その視線は三葉にのみ向けられていた。

 

 

 

「アタシたち、どっかで会った事ない?」

 

 

「ん? 今日が初対面だと思うけど……」

 

 

「そう……ならアタシの気のせいかしらね」

 

 

 

 三葉の答えを聞いてアテが外れたのか、麗奈はすんなり引き下がった。

 この問い掛けと反応に三葉は一瞬眉を寄せた。

 

 

 

「それじゃアタシたちはそろそろレッスンに行くわ。ほら、アンタたちもこのレイナサマに続きなさい!」

 

 

「何でお前が仕切ってんだよ、てか場所わかんねーだろ」

 

 

 

 恐ろしい切り替えの早さ、真剣な目で話をしていたかと思えばルームに入ってきた時と同じようなノリで見栄をきる。さすがはレイナサマ。

 菜々と談笑していた光はソファーから立ち上がり、行って来ます と一言伝え麗奈について行く。

 恭二も不服そうにツッコミを入れながらも、同じように麗奈に続き、結局麗奈が先頭のまま3人はルームを後にした。

 

 2人になったところで菜々が三葉に訪ねた。

 

 

 

「三葉さん、本当に麗奈ちゃんとは?」

 

 

「ええ、今日が初対面よ。メディアにはそんなに顔を出してないからテレビや雑誌で見たって事もないでしょうし、何より麗奈ちゃん自身“会った”って言ってたから、偶然街ですれ違ったとも考えにくいわ」

 

 

「麗奈ちゃんは一般の方ですから、芸能関係でもないですよね。だとすると……」

 

 

「またまきのんに頼るしかなさそうね」

 

 

 

 

 

 ━━━━━━━━━━

 

 

 

 

 

 -328プロ3階レッスンルーム-

 

 

 

「失礼しまーす」

 

 

「レイナサマのご登場よ! みんな跪きなさい!」

 

 

「部屋入る度毎回やんのかそれ……」

 

 

 

 一応3人揃ってレッスンルームに入るが、麗奈は相変わらずの態度のデカさ、恭二も呆れ半分である。

 

 レッスンルームにはダンスレッスンに励む2人のアイドルと、それを後方から眺める細身の男性の姿があった。

 恭二はその男性が先ほど三葉が話していた電話の相手だとすぐに分かった。

 

 

 

「いらっしゃい。光ちゃんに麗奈ちゃん、それから恭二君、だね。三葉さんから話は聞いているよ」

 

 

 

 その男性は3人に気付くと笑顔で迎え入れてくれた。

 スラッとした体型に爽やかなルックス、焦げ茶色の整ったショートヘアと真っ直ぐな黒い瞳、もう彼がアイドルなのではないかと疑ってしまうくらいだが、残念ながらプロデューサーである。そして胸元には三つ葉のブローチが煌めいていた。

 

 

 

「僕は上杉 景一。恭二君と同じマギカのパートナーだよ。よろしく」

 

 

「ああどうも、芦原 恭二です、恐縮です。……上杉……?」

 

 

 

 差し出された手を握り返したところで、恭二は彼の苗字に興味を示した。

 言葉が一瞬途絶えた事で、景一は少し顔を俯かせる。

 

 

 

「上杉って、あの上杉謙信の血統ッスか!?」

 

 

「……え?」

 

 

「いや、“けいいち”って事は多分上杉景勝の“(かげ)”って字ですよね!? 俺戦国系のゲームめっちゃ好きで!」

 

 

 

 景一が浮かない表情をしている事に目もくれず、1人で子供のように大はしゃぎしていた恭二だったが、キョトンとした景一の反応に気が付いたようで、冷や汗を流しながら目を泳がせていた。

 恭二のやらかした感満載のリアクションを見た途端、景一は耐えきれず笑い出した。

 ヤバいと思い一歩身を引く恭二だったが、景一からキツい言葉は返ってこなかった。

 

 

 

「大丈夫、怒ってないよ。それにしても景勝まで出てくるなんて驚いた、その名前は久しぶりに聞いたよ。よほど戦国時代が好きなんだね」

 

 

「はい! 学生時代はそりゃもう朝日が登るまで夜通しやり込んでました! あ、1人で盛り上がってすみません」

 

 

「いいよ気にしなくて、周りにはそういう子多いし慣れてるから。それに、そっち方面で来てくれた方が僕もありがたい」

 

 

「? どういうことですか?」

 

 

 

 景一は少し考え込んだ後、恭二に訪ねた

 

 

 

「恭二君、政治……公民の成績ってどんな感じだった?」

 

 

「公民、ですか? えっと、政治とか貿易とかそういうのは苦手分野でしたね」

 

 

「そっか、ならいいんだ。気にしないで」

 

 

 

 そう言われても恭二は気になって仕方がない様子で、首を傾げて考えるも答えは出ないままであった。

 

 一方、光と麗奈はダンスレッスンをしていた2人のアイドルの元へ向かっていた。

 1人はあやめ、もう1人は光と同じくらいの身長の小柄な少女。

 

 

 

「あ、昨日の忍者かぶれ」

 

 

「かぶれではありません、れっきとした忍者です」

 

 

 

 麗奈があやめを指差し少しばかり驚いているところ、光ともう1人の少女は元気にハイタッチしていた。

 

 

 

「光ちゃん、昨日ぶりですな!」

 

 

「珠美ちゃん、昨日はありがとうな!」

 

 

「あれくらいお安い御用です」

 

 

「何アンタたち、知り合い?」

 

 

「昨日の体験レッスンで色々教えてくれた珠美ちゃん。ダンスが上手で演技もすごいんだ!」

 

 

 

 麗奈が2人に訪ねると、何故か光は自分の事かのように嬉しそうに紹介する。

 珠美と呼ばれた少女は改めて自己紹介する為、フンッと胸を張った。

 そこにあやめも並び立つ。

 

 

 

「私は脇山 珠美です。お2人の先輩アイドルに当たる16歳の高校2年生ですぞ」

 

 

「わたくしも改めて。浜口 あやめです。珠美殿とは同期で、学年は高校1年生です」

 

 

 

 2人は笑顔で光と麗奈を迎え入れた。

 光は目を輝かせていたが、麗奈は珠美を怪訝な目で見ていた。

 

 

 

「こっちの忍者モドキはともかく、

「忍者です」

 アンタ本当に高2? アタシや光と大して身長変わんないのに」

 

 

「身長と年齢は関係ありません! 珠美はれっきとした高校2年生です!」

 

 

「アタシからすれば年下の小学生にしか見えないわね!」

 

 

「な、ななな、なんですとぉー!!」

 

 

 

 たった3㎝の差だが、自分より背の低い珠美をこれ見よがしと煽り、ご満悦なレイナサマ。

 どう見ても安い挑発だが、身長を誰よりも気にしている珠美にとっては、どうしても聞き捨てならない模様。

 一触即発の空気にそれぞれの相方が制止を促す。

 

 

 

「珠美殿、落ち着いてください。見え透いた挑発に乗るのはらしくないですよ」

 

 

「ぐぬぬ……」

 

 

「麗奈も、先輩相手にいきなり失礼だろ?」

 

 

「フンッ、どいつもこいつもいい子ちゃんばっかりね」

 

 

 

 ひとまず場が落ち着いたところで、今度は光たちが自己紹介を始める。

 

 

 

「アタシは南条 光だ。13歳の中学2年生、昨日からこの事務所にお世話になってる。2人ともよろしくな! あ、よろしくお願いします」

 

 

「アンタ、アタシと同い年だったのね。アタシは小関 麗奈。コイツと同じ13歳の中学2年生よ。レイナサマと呼んで跪くといいわ!」

 

 

 

 いつも通りだがちゃんと先輩への敬意を忘れないように意識した光、それに対し麗奈はそんな気遣いの欠片も感じられず、変わらず傲慢な態度をとり続けていた。

 

 

 

「言葉遣いは気にしなくて構いませんよ。歳もそこまで離れている訳ではありませんし」

 

 

「てすがそこの生意気なレイナサマとやらは再教育が必要だと思いますぞ、あやめ殿」

 

 

「まあまあ珠美殿、そこは大目に見ましょう。わたくしたちは先輩アイドルなのですから、寛大に」

 

 

 

 珠美は納得いっていない様子だったが、あやめが馬を鎮めるかの如く宥め荒事にはならずに済んだ。

 そして4人は当初の予定通りレッスンを始めた。

 自然と珠美が光を、あやめが麗奈を見る形になった。

 

 

 

「じゃあ僕たちも始めようか。何か困っている事があるんだよね?」

 

 

「あ、はい……実は……」

 

 

 

 恭二は景一に事情を説明し、2人もパートナーとしての特訓を開始した。

 

 

 

 

 

 そして、1時間と少しが経った頃。

 

 アイドル4人はレッスンに一段落つき、汗を拭きながら談笑していた。

 普段から鍛えている光と違い、麗奈は息が上がっている様子。

 それでも珠美と口喧嘩をする余裕はあるようだ。

 

 そしてプロデューサー組はと言うと、相変わらず恭二が頭を抱えて唸っていた。

 景一が息をするようにスタージュエルを生成出来るのに対し、恭二の手からはただ魔力が溢れ出す一方だった。

 

 

 

「景一さんのを見れば俺も何かコツみたいなの掴めると思ったんだけどな……」

 

 

 

「こればかりは感覚の問題だから、手から出た魔力を掌の上で固めるイメージで何度もやってみるしかない、かな」

 

 

 

 うなだれる恭二を前にしても、景一は苦笑いを浮かべながらアドバイスする事しか出来なかった。

 

 ふと、腕時計に目をやる景一。どこかのブランド物っぽく高価そうに見えるがそれは置いておくとして、時間を確認した景一は珠美とあやめに声をかける。

 

 

 

「2人とも、そろそろ移動しようか」

 

 

「もうそんな時間ですか。光ちゃんたちと一緒ですと時間の流れを早く感じますね」

 

 

「何々? 別のレッスンしにいくの?」

 

 

「お仕事だよ。お昼過ぎからドキュメンタリー番組のロケがあるんだ」

 

 

 

 あやめが感慨に浸っていると、光が楽しげに話し掛けてくる。普段から鍛えているとは言え、まだまだ底が見えないスタミナである。

 そこに景一がアイドルたちに歩み寄り簡単に説明を入れた。恭二もそれに続く形で皆の輪に溶け込む。

 

 

 

「“江戸の下町、幕末を駆け抜けた武士たちの軌跡”という番組です。珠美にとっては夢のようなお仕事なんですよ!」

 

 

「でももうすぐ正午よ、お昼ご飯どうすんのよ?」

 

 

「少し早めに現場入りして、むこうでロケ弁を頂くんです」

 

 

「おお、ロケ弁! すごく芸能界っぽい!」

 

 

「間違いなく芸能界だけどな。いずれ光たちも食えるぞ、ロケ弁」

 

 

「余ったやつは持って帰っていいのよね!?」

 

 

「お、おう……許可が貰えたらな」

 

 

 

 最初にロケ弁に反応したのは光だったが、そこからがっついてきたのは麗奈だった。あまりの気迫に恭二も一歩二歩と後ろにたじろいだ。

 

 

 

「では、珠美たちはそろそろ行きます故。2人ともまたどこかで会いましょう!」

 

 

「いってらっしゃい、珠美ちゃん! あやめさん!」

 

 

「……あやめ殿はさん付けなのですね……」

 

 

「ロケ弁、沢山貰えるといいですね、麗奈ちゃん」

 

 

「なっ、別にアタシがお腹いっぱいになるまで食べたい訳じゃないんだからね!」

 

 

 

 笑顔で手を振り2人を見送る光、しかし放たれた台詞から後輩からの評価に相方との格差を感じてしまった珠美は、溢した言葉こそ小さく周りに聞こえない程度だったが表情にはしっかりと現れてしまっていた。

 一方麗奈はツンデレ食いしん坊キャラのテンプレのような台詞をあやめに返し、まるでそんなキャラとして定着させようとしているようだった。無論そんなキャラではないのだが。その意図を知ってか知らずか、あやめは終始ニコニコと楽しそうに笑っていた。

 

 

 

「お疲れ様です、先輩」

 

 

「そんな急に畏まらなくてもさっきみたいに景一でいいよ。諦めずに頑張ってね、恭二君」

 

 

「! はい!」

 

 

 

 ここは礼儀正しくするべきだと判断した恭二は姿勢を正しお辞儀をするが、対する景一はくすりと笑みを溢し温かい言葉と共に歩み寄り小さく拳をつきだした。感極まった恭二はそれに応えプロデューサー同士熱いグータッチを交わし、景一たち一行はレッスンルームを後にした。

 

 

 

「ねぇ、いい時間だしアタシたちもお昼にしない?」

 

 

 

 そう切り出したのは麗奈。実際正午を回ったところだ。

 

 

 

「そうだな。社内食堂とやらもどんな所か気になるし、俺たちも飯にしようか」

 

 

「やったー!」

 

 

「ここ、ハンバーガーあるかな?」

 

 

「あるとは思うがシャイニンガーのオマケは無いと思うぞ」

 

 

 

 ササッと後片付けを済ませレッスンルームを後にした3人は、何が食べたい、あれが好きこれが嫌い、などなど話に花を咲かせながら1階の社内食堂へと向かっていた。

 

 

 

「いっそマックリアが事務所の中に入ってくれないかなぁ」

 

 

「どんだけそのヒーローの玩具が好きなのよ、くだらないわね」

 

 

「麗奈からすればくだらない玩具かもしれないけど、アタシにとっては思い入れの強いアイテムなんだ。これだってプロデューサーとヒーローについて語り合った思い出が詰まってるんだ」

 

 

 

 光はおもむろにウエストポーチからそのヒーローの玩具を取り出し、掲げ眺めた。自分の好きを見たり語ったりする時、いつだって少女の目は輝いている。

 

 

 

「それ、昨日のか。いや、好きなのは分かるけど、さすがに荷物にしかならなくないか? 大事なものなら家に置いといた方がいいだろ?」

 

 

「大事なものだからこそ、肌身離さず持っていたいんだ。家に置いておくのが不安って訳じゃないんだけど、アタシがヒーローになったあの日に、アタシをヒーローにしてくれたプロデューサーがくれた、初めてのプレゼントだから……だからこれは“特別”なんだ」

 

 

 

 眺めていたヒーロー玩具を胸元まで降ろし両手で大事そうに握りしめると、思いのうちを語った後に顔を上げ少し気恥ずかしそうにしながら、その“特別”をくれた相手にはにかんで見せた。

 

 

 

「そっか。その考え方、俺は嫌いじゃないぞ」

 

 

「子供っぽいわね……」

 

 

「いずれはプロデューサーと一緒に全種類集めたいって思ってるんだ。それに、最初の1個目はこれって決めてたんだ! 本編第1話で初めてシャイニンガーが変身した時にベルトに装填された変身アイテムで、以降も長きに渡って使われるいわゆる基本フォームの――」

「ああもう! アタシの理解できないヒーローバカ話はやめなさいよね! さっさとお昼ご飯行くわよ!」

 

 

 

 1度高揚した気持ちを抑えるのはなかなか難しい事で、光が自分の気持ちや考え方を肯定され嬉しくなり熱く語りだしたところで、麗奈が強引に話をぶったぎる。先程よりも大きくドスドスと足音を立て先々進んでいく様から、よほど2人だけの話が気に入らなかったのだろう事がみてとれる。顔を合わせた恭二と光は、互いに苦笑いを交わし麗奈の後をついていった。

 

 

 

 


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