十六夜 咲夜。
それが名無しの少女に名ずけられた名だ。
彼女は紅魔館のメイドとなった。
彼女がレミリアと来たのは紅魔館の中に存在するヴワル魔法大図書館と言う所だ。
真ん中の通路を進むと、紫の服と髪をした女が居た。
「あら、パチェ大丈夫?」
レミリアがパチェと呼んだ女はのそっと起き上がり、
「あらレミィ、大丈夫よ。それで、その子は新しいメイドか何か?」
「ええそうよ。咲夜、彼女はパチュリー・ノーレッジ。私の友人よ。
そしてパチェ。彼女は十六夜 咲夜。彼女、面白そうだったからメイドにしてみたんだけれど、どうかしら?」
パチュリーは、咲夜をじっと見つめて 、
「ふーん、面白そうだったからメイドするのもどうかと思うけど、確かに彼女・・・咲夜ちゃんだったかしら?
確かに面白いわね。
咲夜ちゃん、ちょっとこっちいらっしゃい?」
「は、はい。わかりました。」
咲夜は呼ばれた通り、パチュリーの元へ行った。
パチュリーは咲夜の頭に手をかざし、無詠唱で何かの魔法を使った。
「レミィ。この子とんでもない能力持ってるわ。
どこで拾って来たのよこんな逸材。」
パチュリーは心底驚いていた様子だった。
「美鈴が拾って来たのよ。
それで記憶が無いみたいだったから私が名ずけたの。
で、どんな能力なのかしら?」
驚いた表情から一転キリッとして咲夜の方へ向き直り、
「いい?咲夜ちゃん、よく聞いて。
貴方の能力はまさに世界を支配する程の力を持つ能力なのよ。」
世界を支配する程の能力とはどういう物なのかと視線はパチュリーに釘ずけになっていた。
「世界を支配する程?」
「ええ、そうよ。
まあ、ある意味世界を支配する程の、だけどね?」
「パチェ、前置きはいいわ。」
「そうね。咲夜ちゃんは、時を操る事が出来るのよ。
まあ、タイムスリップは流石に無理だけどね?未来なら5秒程度どうにでもなるわ。あと、時止めとかね。」
「咲夜ちゃん、能力を使って貰って良いかしら。」
咲夜は何故かは分からないが、使わなかった。
「あら、どうしたのかしら。」
「あの・・・私分かりません、使い方。」
「そう・・・、パチェ?名前を付けてあげて。」
パチュリーはそう言われると、少し考えて、小声で「ええ、そうね。それが良いわ。」と呟き、こう続けた。
「決めたわ。貴方の能力、それは自分だけの世界を作り出すの。そう、時の流れる事の無い世界を。
だから[私の世界(ザ・ワールド)]そう呼びなさい。」
咲夜は「ありがとうございます。」と静かに、言ってこう続ける。
「分かりました。[私の世界(ザ・ワールド)]ですね。良い響きです。
[私の世界(ザ・ワールド)]!!」
すると周りの色は反転し、自分以外の全てが静止した。
「これが・・・私の・・・能力?」
でも[私の世界(ザ・ワールド)]を解除する方法が分からないと、考えていると
「そして時は動き出す。」
と、無意識に言うと、時は動き出した。
咲夜が自分の能力に驚いて呆然と立っていると、レミリアがこう言った。
「あら?能力を使って頂戴?」
「あの・・・使いました。」
「そうよね。時を止められたら流石に私でも分からないものね。」
レミリアとパチュリーは納得し、美鈴に預けた。
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