「どうした霊夢。私になんか用か? ……誰だてめー……じゃなかった」
その白黒の魔法使いの格好をした金髪ロングの少女は咳ばらいをして言い直し、
「ンンッ……まずはコチラから名乗るべきだったな。
私の名は霧雨魔理沙。普通の魔法使いだ。
魔理沙と呼んでくれ」
そう言いながら出てきたのは白黒の魔法使いの服を着た金髪ロングの少女だった。
成華は彼女に名乗った。
「分かりました。ではこちらも名乗りましょう。
どうも、初めまして魔理沙さん。
私の名前は成華。外から来ました」
「外から来たって事は……お前外来人か、ふーん。
それで霊夢、何しに来たんだ?」
突然話題を振られた霊夢は一瞬固まったあと、答えた。
「……え? ああ、そうね。
魔理沙、成華から程度の能力の様な力を感じない?」
魔理沙は睨み付ける様に成華をじーっと見つめ、
「確かに何かを感じるな。でも程度の能力というよりかは何か迸るような、こう……みなぎる生命力というか、程度の能力にしては何か変だな……まさかそれを調べろってか?」
魔理沙は霊夢を睨んだ。
それに対して霊夢は勝ち誇った表情でこう言った。
「貴方なら分かるでしょ? 魔理沙」
「はあ……わかったよ」
と、魔理沙は
「成華だったか? じっとしとけよ?」
忠告をされて成華は石化でもしたかのように静止する。
「今から、[鑑定]つって相手の筋力とか体力とかその他諸々を数値化したり、そいつの年齢やらなんやら見る魔法を使うんだが、ズレたらやり直さないといけないから面倒なんだ。
ま、私がこの魔法苦手なだけだけどな」
そんな魔法を魔理沙は展開し、……何故か彼女は数秒後に爆笑した。
「あははははははっ……ウッソだろお前!?
ふふっ」
そんな魔理沙を見て不審に思った霊夢がその魔法を覗き込もうとするが、霊夢は魔法が使えないので何を書いてあるのか読むことが出来ない。
「はぁ、まったく、人の情報見て笑うなんて最低ね」
霊夢のからかう様なその言葉に、込み上げてくる笑いを抑えながら返した。
「霊夢、笑うなよ?」
霊夢は不服そうな表情で、
「もちろんよ。当たり前じゃない」
それを聞いても疑う魔理沙。
「……よし。成華、お前……ほんとに10歳か?」
「ええ、そうですよ?」
予想の遥か上を行った魔理沙の質問と成華の回答に霊夢は吹き出す 。
が、その笑いをギリギリ抑える。
「ブッ……そ、それ本当?」
「ええ、事実です。
それより、魔理沙さん」
そう短く答えて魔理沙に振る。
「笑ったろ、霊夢。
で、何だ成華」
霊夢は「笑ってない」と反論して2人の話を聞く。
「先程、お2人が言っていた程度の能力というものは霊夢さんに教えて頂いたので分かります。
それで、魔理沙さんの程度の能力は何です?」
と、魔理沙に問う。
すると、魔理沙は「おっ」と言い質問に答えた。
「そうだった、忘れてた。
私の程度の能力は魔法を使う程度の能力だ」
と、自慢げに八角柱の何かを取り出し、成華に見せつけた。
しかし、成華にはそれが何か分かっていなかった。
「魔理沙さん、それ何です?」
「これか?」
「はい」
魔理沙はその持っているものに目を向ける。
そしてニィ、と笑うと、
「これはな、ミニ八卦炉って言うんだが……
成華、お前戦えるか?
その方が分かりやすいだろ」
ここまで読んで下さってありがとうございます。
次回もお楽しみに!!