今回初めて多機能フォームを使ってみましたがなんか違う。コレジャナイ感が拭えません。やり方教えてプリーズ
文才が欲しい今日この頃。どこかにいい文豪の手や指は落ちてないものか(呪術廻戦)
それでは、雄英体育祭終幕でござい!
蛙吹─┐
├─┐
轟──┘ |
├─┐
篠ノ之┐ | |
├─┘ |
耳郎─┘ |
├─
骨抜─┐ |
├─┐ |
八百万┘ | |
├─┘
切島─┐ |
├─┘
爆豪─┘
第二回戦は不穏、という言葉が似合いそうな組み合わせだ。特に初戦。
俺としては今の轟に手加減ができるとも思えず、個性の冷気がもろ弱点な梅雨ちゃんを不戦敗で棄権させた方がいいと思っている。
ん な 訳 な か っ た !
一回戦の瀬呂同様、瞬時に巨大な氷山とは行かなかったが、霜が降りた極寒の寒さで一番近くにいた梅雨ちゃんが冬眠寸前という自体に。
これがドームを覆う範囲で発動されていたらと思うとゾッとする。既に舞台に近かった観客席でも個性の関係で体調不良者が何人か出ていた。
「炎系のヒーローに救助要請!轟も手伝え!凍傷の危険がある最前列から確認しろ!俺は対戦者を診る!」
時間が惜しい。座っていた席から拡声器の要領でヒーローの助けを乞い、自分はいち早く梅雨ちゃんの元へ『座標移動』で跳んだ。
「轟、左で周囲の温度を上げてくれ」
「ああ、わかった」
様々な能力の中から『電解取引』を選択し、梅雨ちゃんの体内のイオン式を組み替えていく。
冬眠というメカニズムにははっきりした条件が存在する。人間ではまだまだ事例が少ないが30℃前後の極度の低体温症になった後も後遺症なく回復した者がいる。
加えて、梅雨ちゃんの個性『蛙』は元々冬眠する能力が備わっている。冬眠時は細胞膜を通して細胞内外のイオンをやり取りして細胞内のイオン濃度を調整していることがわかっている。
ならば、直接体温を上げるよりも周囲の温度を上げ、冬眠の準備から一度進行を進めて自然に冬眠状態から目覚めるのが最善だ。
治療は思惑通りに成功し、一度目が覚めた梅雨ちゃんが安心するよう頭を撫でて眠るように言う。
体力の消耗が激しいので試合は棄権し、点滴を打ちながら保健室に運ばれていった。
「篠ノ之、助かった。ありがとう」
「まあ、氷塊に閉じ込めなかっただけ轟にとっちゃ手加減したんだろ。そこはわかってる」
「ああ、まだ細かい調整は苦手で」
「皆まで言うな。梅雨ちゃんは体力こそ消耗したがすぐに回復するだろう。安心しろ。それに次の相手は俺だ。遠慮なく全力を出して来い」
「……ああ」
轟はあれで大丈夫だろう。試合を中断して騒つく観客席を無視し、実況席に視線を向ける。
『情報提供Thank you☆万能ボーイ!彼の迅速な対応で蛙吹梅雨は無事だ皆安心しろー!功労者の彼にClap your hands!』
万雷の拍手がドーム内に響き渡る。こうなる事を想定しておいて対応はしたが防げていないから、俺にとっては皮肉の嵐なんだがな。
軽く手を振ってどうせ次の試合は俺だし、という事でそのまま舞台に居座ることにする。
個性で作られたコンクリート製の舞台に腰掛けて待っていると、反対側の通路から対戦相手が姿を見せた。
「待たせたね」
「いやそれ程待ってない」
待ち合わせの恋人がするような会話だが、生憎俺達の関係は師弟、またはクラスメイトだ。甘酸っぱい青春はない。残念だったな。
『さあお待ちかね第二試合!対戦カードは第一第二種目堂々の一位通過!ヒーロー科推薦生にして特待生!そしてそして!ついさっきのリカバリーガールお墨付の完璧かつ迅速な救助能力まで発揮した雄英創立以来の万能選手オールラウンダー!その名も〜……篠ノ之解だああああ!!!』
説明が長い……。観客席から多少の野次はとんだが、それよりも遥かに称賛の声が大きい。
『対してぇ!第二種目は篠ノ之と同じチームで一位通過!ヒーロー科のロッキンガール!耳郎響香ぁああああ!!!』
「遂にここまで来たよ。特訓の成果、見せたげる」
「更に進化してると嬉しいんだがな」
ゴングが鳴り、耳郎が距離を縮めてくる。
「それと……俺の今回の個性を教えてやる」
ズボンのポケットから右手だけ出して人差し指をわざとらしく振る。
「は……何それ?」
「これが俺の個性『念動力』だ」
バコンッ。舞台の一部が力任せに引き抜かれ、そのまま指が指す先でふわふわ浮遊していた。
そして、その亀裂はさらに大きくなり、耳郎が足場にしていたコンクリも含めた舞台全体が宙に浮かび上がる。
「代わり映えのないステージだとエンターテイナーとして地味だろう?派手に行こうぜロッキンガール」
観客席最前列に合わせた高さの空中舞台で、今度はこちらから距離を詰めて行く。
サイキックとしては一番汎用性が高くメジャーな超能力の一つ、サイコキネシス。
その最高峰がこの『念動力』だ。
ゼロから生み出せる力の大きさにおいて最強を誇り、最大重量は10万tを超える。
50階以上の超高層ビルを視認できない地下の地盤ごと軽々しく持ち上げ、固体のみならず液体、気体を一滴も漏らさない精密性。
だが、生物は対象外だったり、その出力とは反比例して操作は指先のみに限られる。だから俺の両手は埋まっている。
「さあ、かかって来い」
先程無理矢理引き抜いた舞台の一部をもう片方の手で動かし、耳郎を狙う。
「く、この!」
耳郎は慣れない高さに困惑しつつも個性の『イヤホンジャック』で瓦礫を破壊しにかかり、同時に残りの一本で俺を狙っている。
手は動かせないので、足で凌ぎつつ砕かれた瓦礫を諦め、手を肩に持っていきそのまま宙を掴む。
「耳郎、防御しな」
大気を掴み、力任せに耳郎のいた場所へ叩きつけた。
「デタラメかよ!?」
広範囲で舞台が崩れ落ち、空気を手放した俺はすぐに片手の指全てを使って瓦礫を多方向から操り、再び耳郎を翻弄する。
「くっ!攻撃したいのに防御に専念させられる!」
「なら俺に近づけてやろう」
舞台を浮かしていた指を少し曲げれば、耳郎側の足場が上がり、斜めに傾いた。
「うわ、ちょ!」
尻餅をついてずるずると滑り落ちてくる耳郎。それを笑いながら俺の足元に来た瞬間傾きを戻してやる。
「よく来たな」
「このっ」
「おっと」
頭上で待機させていた瓦礫を落とす。当たる前にイヤホンジャックの内部破壊で防がれる。
何度かそれを繰り返していれば、もうほとんど足場がなくなってしまってお互いに動けなくなっていた。
「さあ、逃げ場はないぞ」
「くっここまで来て……!」
耳郎のギリギリ射程範囲内に近づけているが、その周囲を瓦礫が旋回したり、耳郎を狙っているので手数が足りない状況だ。
対して俺は下に落ちてる瓦礫を拾えるし、ここで終わりかな。
「一か八か!」
「策があるのか?見せてみろ」
瓦礫の一つを動けない耳郎目掛けて飛ばす。絶体絶命の中、彼女が取った行動に俺を含め観客達も度肝を抜かれた。
その場でジャンプしたかと思えば、近くで旋回していた大きめの岩に飛び移ったのだ。そして俺の支配下にある次の瓦礫へと両耳で牽制しながら近づいてくる。
「おいおい、クレイジーだな」
「このまま何もできずにやられるなんてごめんだね!くらいな!」
両手が使えない俺の腕ごと拘束し、最後の足場に降り立ってジャックを刺そうとした。
「詰めが甘い」
足場だった瓦礫は制御を失って降下、いや落下を始めた。
「マジか!?」
「ガッツは認めるが、残念だったな」
地面に叩き付けられる。耳郎が目を瞑った時、拘束が外れたのをいい事に彼女の体を横抱きに抱えて足場から上の方にあった瓦礫へと飛び移る。
「よっほっと……ほらよ」
足場の瓦礫が地面に落ちて揺れるが、そこは人外仕様のこの体。体幹もオーバースペックで出来ているから、抱えていた耳郎には全く揺れを感じさせない。
固く目を瞑っていた耳郎を地面に立たせて、審判の方を見る。
「耳郎響香場外!よって、勝者!篠ノ之解!」
「あんなの反則じゃん!」
「ルール違反はしてないぞ?それにしてもよく粘ったな」
「当たり前。鍛えてもらったんだからここで成長を見せたかったのに……」
「ま、これからに期待だな」
次の第三試合、B組の骨抜と八百万の試合だが。
正直、八百万の圧勝だろう。舞台を柔らかくしようと効果が及ぶ前に今の八百万ならいくらでも遠距離武器を創造できるからな。
「ぎゃああああ!!」
「終わりですわ」
ほらな。
切島と爆豪の試合をすっ飛ばし、俺は控室から出る。合わせたかのように轟の姿も反対側から見えた。
「轟、はっきり言うが今のお前じゃ逆立ちしても俺には勝てない」
「……やってみなきゃわかんねぇだろ」
「いや、事実だ」
試合開始の合図が鳴り、轟のワンパターンになった足元からの冷気が舞台に霜柱となって走る。
俺はそれを、右手で触って冷気など無かったかのように、ガラスが割れた様な音が響いて消え去った。
「何だと?」
「これが、戦闘訓練の種明かし。『
本来なら俺の右手に宿るはずがなかった理想であり、魔術師達の怯えと願いが結実したもの。
歪んだ世界を元に戻す為の基準点。それこそがこの右手の本質だ。
原石に含まれていたが、これはその器に収まるようなモノでもないし、本質が逆だ。
これは長くなるからまた別の機会に話すとしよう。
「俺の右手は、触れた個性を調和の取れた状態に打ち消すことができる。イレイザーの『抹消』とは違い個性を発動させない内に抑制することはできないが、事象が起こった後でもこうやってなかった事にはできる」
だからお前は俺には勝てないと言ったんだ。
俺の能力と、言葉の意味にやっと理解が及んだのか悔しげな表情を浮かべてこちらを睨む轟。
矢継ぎ早に氷塊や冷気を出すが、尽く俺の体に届く前に右手が全てを打ち消してしまう。
「手は出し尽くしたか?もう降参なのか?お前の力はこんなものか」
「違う!」
「なら次は何をするんだ?まだ使っていない左とやらを使うのか?それは万年二位の個性だろう。自分で使わないと言ってなかったか?」
「ああ、そうだ……俺は左を使わずにお前に勝つ!」
「それは無理だ」
拳を握り、振り被る。一歩で距離を詰めてその火傷があった左をぶん殴った。
「があ!?」
ただ純粋な身体能力。進化の暴力とも言える人類の到達点。肉体が限界を超えた完璧な美の調和を備えた叡智の結晶。それが、俺の双子の姉とその親友のDNAで作られた体だ。
凡百の強化系個性の追随を許さない頑健な肉体に素の力だけで車や自動販売機を持ち上げ、投げつけられる身体能力。
手加減したとはいえ、生身の人の体など軽く吹き飛ぶ。
背後に氷をいくつも作ってクッションにしたが、三つ程砕いて漸く舞台の淵で止まった。
後一歩でも踏み出せば、場外となってそこで終わりだ。
「万年二位に殴られた時はこれ程痛かったか?」
「……」
「なら、母親に叩かれた時は?」
「……ぅ」
「聞こえないぞ。所詮お前の両親はその程度だ。変化系の個性で肉体を鍛えても増強系には勝てないんだよ」
「違う!」
「何が違うと言うんだ?駄々を捏ねるガキみたいに吠えてないで反論しろ。もしくは行動で示してみろ」
例えば、この俺に土をつけるとかな。
「母さんは誰よりも優しかった!親父は誰よりもかっこよかった!俺の憧れた人達を侮辱するな!!」
「だからどうした?現にお前は父を嫌い!母を避けている!お前の様な甘ちゃんが俺は一番大嫌いだ!」
怒りに任せて轟の両側から氷と炎が天に迫らんと高く昇る。
「ようやく、壁を越えたか!焦凍ぉぉぉおおおお!!!」
長い腕の様にそれを俺に目掛け、合わせる。
圧縮された氷が、高熱によって瞬時に溶かされ爆発的に膨張する。ドームの閉塞的な作りが風の逃げ場を失い中を吹き荒らした。
これ以上は被害が出ると、中心部の台風の目にいた俺が、右手を爆風に触れれば何事もなかったかの様に、風は消えて轟の個性も収まっていた。
その轟はというと、最初の爆風で吹き飛び、壁にぶつかって気絶していた。
審判に声をかけて、寝ている彼の体を診る。
「打身はあるが、他に異常はないな、リカバリーガールに頼めばすぐに回復する程度だ」
何より一番酷い怪我が腫れ上がった左頬というのだから、丈夫に産んでもらえたことに感謝するといい。
轟の寝顔は憑き物が落ちた様な、晴々としたものだった。
準決勝第二試合。
八百万と爆豪の試合。体育祭も大詰めに近づき、爆豪は最初っからフルスロットル。タフネスは入学当初から教師陣に褒められていたが、ここに来てまだ消耗が見られないのは素直に称賛する。
八百万は言わずもがな。どちらも分析型の性格をしており、ならばパワー不足の八百万の方が少し不利か。
彼女のマルチタスク全て動員しても、迫り来る爆豪、近距離での爆音や閃光で創造に集中できてない。いつも出している超々ジュラルミン製の盾ではなく、多少重くはなるが熱に強いタングステンを使用している。それでも爆豪の速度の前では徐々に後退するしかなく、最終的に決定打がないまま場外まで押し切られてしまった。
創造の速度と集中力、そして創造物を上手く使える技術がこれからの課題だな。
両手を収めた爆豪が不完全燃焼のまま引っ込んでいく。八百万も見てわかるほど肩を落としていた。
何もできなかったことがそれほどショックだったんだろうが、ここをバネに跳ね上がって欲しいものだ。
遂に、雄英体育祭トーナメント決勝戦。
泣いても笑ってもこれが最後。と青春らしく言ってはみたが全く俺には似合わないな。そんな熱血って訳じゃないし。
舞台に上がっていた爆豪は、ここまで見てきて一番の凶悪な顔をしており合図すら待てそうもないほど闘志に燃えている様だ。
「おい」
「ん?何だ?」
「今まで使ってた個性全部使いやがれ」
「それをすれば俺は失格になるが、それでもいいのか?」
「ケッんなもん自分で課した枷だろうが、関係ねぇ」
「そうだな。イレイザーには言っているが、これは俺自身が決めた枷。審判のミッドナイトは俺が複数の個性を同時使用しても声すら上げないだろうよ」
「だったら」
「だが、お前の主張も俺には関係ない。お前は俺に勝つ前提で話しているが、自惚れるなよ?」
一度相対した巨悪に勝るとも劣らない、威圧感を爆豪のみに向ける。
「んな!?」
「ちっぽけな爆竹風情が、よく吠えたな?」
指を空に向けて一言。
「BANG☆」
指先から高圧電流が迸り、空目掛けて一直線に飛んでいく。先程の爆豪の閃光や爆音とは桁違いの稲妻が齎した破壊は、周囲の人間の視覚と聴覚を一時的に奪っていた。
やがて空に奔った雷は黒雲を発生させ、騒がしい風が吹き荒れる。
「「「……」」」
「来いよ、爆豪」
「クソが!考えろ……」
「余所見とは、余裕だな?」
雷を纏って全身の反射神経と運動神経を刺激した結果、元の身体能力もあり生身でも高速で移動できる様になった。これは全身を巡る電子の操作に長けているからできるのであって、ただ体質や個性で同じ事をすればすぐさま全身が電子レンジになって爆発四散することになる。
個性で場を支配し、力では競うまでもなく、速度で上回った。さあ、どうする?
「ちょこまかと!死ねぇ!メルヘン野郎!」
「今は違うぞ」
移動する度バチバチ足元に電流が流れる。次に来るとしたらその音を頼りにしてるか、移動先を予測して爆破だろう。
「ハッハァ!そこだ!」
予想通り、電流が流れた先を次の着地点と予測して爆破してきた。その観察力をもっと他に向ければいいものを。
「惜しかったな」
「チィ!」
インターバルがある訳じゃない。爆破される前に着地点を通過点としてすぐに移動しただけだ。そろそろ向こうも温まってきた頃だろ。
「俺からも攻撃するぞ」
手を上に翳して電子を操作する。電流から雷に、雷がさらに形を変えて大きな槍へと固定された。
「個性は便利だな。万年二位は炎の個性を持つが、ただ燃えているだけじゃない。こんな風に炎を武器の形に変化させ、貫通力や破壊力を上げている」
個性は熟練させれば応用が広がる。
「その点、爆竹。お前の『爆破』はどんな経済効果がある?伸び代がある?一つ前の大爆発。あれが最大威力だろ。個性を鍛えれば威力は上がるが、工夫がないな」
「ペラペラうるせぇ!クソナードがあああ!!」
「ナードじゃないのは知ってるはずだが?それはさておき、威力に目を瞑ったとて個性の本質は破壊だ。そして派手さは同時に隠密行動を不得手にしている。今までそれで済む名ばかりの格下を相手にして来た奴の定型的な驕り。それが今お前を縛る焦りだ」
「うるせぇってのが聞こえねぇのか!!」
「お前の爆破の方がうるさいに決まってるだろ、バカか」
それよりいいのか?喋ってる間に雷槍はどんどん増えるぞ?
「行け」
10本まで増えた槍が舞台上を縦横無尽にかけ、爆豪へ全弾着弾する。雷速だしな、避けれるはずがない。
「ガアアアアアアア!!?」
「Aは下げておいた。死にはしないが痺れるだろ?」
「が……ぐぅ!」
「さっきはああ言ったが、伸び代が無いわけじゃない。その才能、独学でどこまでいけるか楽しみにしてる。じゃあな」
指を鳴らせば、今までの抵抗が嘘の様に大人しくなり、こてんっと意識を手放した。
最後爆豪を強制的に気絶させたのは『超電磁砲』ではなく、『心理掌握』なんだけど。同じ電子操作系だからいいよな?
自尊心の塊みたいな奴だから、特別にレベル6の能力を二つも使ってやったんだ。それを知る時は来ないだろうが感謝してほしいね。
ミッドナイトの声で、観客もハッと意識が戻り勝敗が決したことに歓声を上げる。
あとは表彰を残るのみ。色々とあったが、無事に雄英体育祭が終わった。
表彰式となり、全校生徒がグラウンドに出て並んでいる。
ベスト4に残った俺、爆豪、轟、八百万。くじ運もあるが入学当初からの推薦生と入試主席が顔を並べる結果となった。
俺に届かなかった爆豪が狂犬にする口輪と両手を拘束された状態で、本物の犬より吠えている。
三位の位置には轟と八百万が並んでこちらを見ていた。
「爆豪、お前は静かにしてろ」
再び指を鳴らせば抵抗虚しく気を失って静かになる。教師陣も生徒も苦笑いだ。
『では!メダル授与はこの人に行ってもらいましょう!』
天井が開けたドーナツ型のドームの屋根の上、太陽の光に紛れて誰かがそこから飛び降りた。
メダル授与にぃぃぃい」
「ワタシが『我らがヒーローオールマイト!!』たぁああああ!!」
スタッ!綺麗に着地を決めてポーズを取るオールマイトに、マイクで音量を上げていたミッドナイトの声が重なる。
「「か、被ったー……」」
それはもう盛大にやらかした。
気を取り直して、メダルを受け取ったオールマイトが三位から順番にオールマイトが首にメダルをかけていく。
「おめでとう八百万少女。君の機転や作戦には驚いたよ。篠ノ之君に鍛えてもらってるんだってね。頑張るんだよ」
「はい!」
「轟少年、随分と憑き物が落ちたような顔をしているが、彼との試合は得るものがあったかい?」
「はい、俺の原点……思い出せました」
「それは重畳。これからも家族仲良くね」
一段上がり、爆豪を起こす。
「宣言通りとはいかなかったが、自分を鼓舞するのは良かったぞ。爆豪少年」
「……俺はもう負けねぇ、アイツにもアンタにも」
「うむ、だからこれは傷として取っておきなさい」
手が塞がっている爆豪の首にそっとメダルをかけた。
さらに一段。2m級の巨漢が俺の前に立つ。
「さぁ、どうだ篠ノ之君。ここから見える景色は!」
「予想通り、と言っておきます。俺はここに立つべくして立った。それだけの経験と知識と実力を持っていると自覚しています」
「凄い自信だ。ヴィラン襲撃の時は、間に合わなくてすまなかったね。そして相澤君や生徒達を守ってくれて、ありがとう」
「俺はできることしたまで、それに結局主犯格を取り逃がしてしまった。それだけが悔やまれますね」
「そうだね。しんみりした話はこれで終わり!優勝おめでとう篠ノ之君!!彼に万雷の拍手を!」
「それでは最後に皆さんご一緒に!」
「「「Puls うる」」」
「お疲れ様でしたー!!!」
オールマイトが一人違う言葉を発して、全員から大ブーイング。言い訳をしている彼の後ろ姿が小さく見える。
最後に締まらないなぁ、まだ青い空を見上げてそう独りごちる。
何はともあれ、雄英体育祭、全工程終了。
今回の能力
今回は大量ですよ〜
『座標移動』
実質移動系最強格。視界にあるものないものを11次元から演算、観測して任意の場所に転移させる。能力の相性もあるがカメラなどを通せば認識外から分断させたり、体内に無理矢理異物を混入するのもお茶の子さいさいな万能能力。
転移させる制限は重量と距離。本来の使い手はトラウマにより自分を移動させれなかったから、最強には一歩届かなかった。
『電解取引』
原子のイオンを操作できる能力。シャワーでマイナスイオンを補給したりできるぞ〜。この能力についてはここまで!
『念動力』念能力ではないので注意
いわゆるサイコキネシス。テレキネシスと呼ばれる念じるだけで物体を浮かせたり、曲げたり引きちぎったりする能力の総称。
手品とかで見るスプーンやフォーク曲げを想像してくれ。詳しい原理は自分もわからん。
『
みんな大好きカミジョーさんの男女平等パンチが轟の顔面にシュー!
超☆エキサイティンッ!!!
詳しい説明は本編で話した通り。ほぼwiki丸写しだが許して。
ちなみに能力でも原石でもないが、当時は知らんかったんや……。
『超電磁砲』&『心理掌握』
まとめて登場。どちらも電子操作系最強に精神系最強の能力で同じ電子操作を特化させたもの。万能性が高過ぎて本来の使い手も精密性はあっても持て余していた節がある超能力。
前者だけでは殺意が高過ぎて爆竹君を滅殺してしまいかねないので、例外的に無力化しました。
使わないって言ってたじゃん!辞退しろ〜!意見は受け付けます。