銃皇無尽のIXA 作:アリエス
「一から説明するとしよう。ここはミッドガル。君も知っているだろう?」
「ミッドガル?確か北欧神話に出てくる地名だったな。」
すると遥は、はぁ、と溜息を付く。
「違う。多分まだ頭が追いついていないのだろう。ミッドガルとは、"D"を1箇所に集め管理、保護している施設だ。少しは思い出したか?」
「そんな生き物知らない。"D"とは、なんだ?」
そう言うと遥がいや、その場に同席していた全員がざわめきだした
「まさか"D"を知らないのか?25年前、一体のドラゴンが出現した。上位元素生成能力を持つヴリトラだ。奴は移動するだけで甚大な被害をもたらした。それ以来、ヴリトラと同様の能力を持つ子供が産まれるようになった。それがタイプ・ドラゴン。通称"D"だ。どうだ?思い出したか?」
私は、何が何だかさっぱり分からなかった。確かにドラゴンは見たことがあるが、その力を持つ子供だと?何の事なのだろうか…。
「まだらしいな。"D"は、ドラゴンを倒せる力がある。その為の"ここ"なのだからな。」
子供を戦わせる。その言葉に怒りを覚え、立ち上がる。
「…まさか子供達を戦士に育て上げる。それがこのミッドガルだというのか?ふざけるな!大人がそれを対処するのが…」
その時。角笛が部屋の中に響き渡る。すると隣の部屋から見知った顔が現れる。共に戦った仲間であり、私を高みへ連れて行ってくれた友人でもある。
その名は、紅渡。
「渡くん!急にどうしたんだ?どうやってここを?それより私を迎えに来てくれたのかな?」
「名護さん。その、ごめんなさい。貴方を返す訳には行きません。それから今から話すこととお願い、聞いてくれますか?」
その言葉に頷く。
「あぁ、君には恩がある。聞ける事ならなんでもしよう。」
「それでは、ここの責任者の人。どちらに居ますか?」
すると遥が立ち上がり「私が責任者だ」と答える。
「それでは、秘密の事なので3人でお話をしたいです。2人共、よろしいでしょうか?」
私も立ち上がり、2人で頷く。
「では、こちらへどうぞ」
そう招かれ向かった先は、満月が美しい場所だった。
「…で、話とは何かな?」
「名護さん。貴方がいた場所、あそこは異世界です。あそこには聞いた通り子供が戦っています。是非、貴方の力で助けてあげてくれませんか?」
今度は遥が話についていけず首をひねっていた為、渡が、
「遥さん…でしたね。私達は他の世界から来たいわゆる異世界人です。私達の世界では、ファンガイアと呼ばれ る怪物が人達の命を奪っていました。その戦いを終わらせたのが、僕達です。」
「はぁ、それなら私達には関係のない話でしょう?やはり"D"の生み出す資源が目的でしょうか?」
「いえ、正直、世界が破壊されるのが見てられなかったからです。」
そしてわたる渡くんは、こちらを見てこういった。
「貴方ならこの世界を更によく出来る。そう思い、お願いしたいと思っているんですが…」
私の答えはただ一つ。
「断る。私にも帰るべき場所が出来た。だからすまないが…」
すると渡くんは、クスッと笑い、
「そう言うと思ってました。名護さん。」
次の一言、で衝撃が走った。
「久しぶりに戦いましょう。僕が勝ったら僕のお願い、聞いてもらいます負けたら恵さんの所に返します。それで宜しいですか?」
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