インフィニット・ストラトス~天空を翔る白き花~   作:妖牙

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今回はクラス代表就任パーティーまで書くことになります。


「代表は一夏」

一夏side

 

クラス代表決定戦の翌朝、俺は教室に来ていた。

 

自分の席でくつろいでいると、ベルが鳴り、千冬姉と山田先生が教室に入ってくる。

 

千冬姉は教卓の上に立つと、皆に向かって

 

「クラス代表は瀬川に決まった。瀬川は一年間しっかり仕事に励むように。」

 

こう言ってきた。まあ、勝った以上こうなるのは仕方がないだろう。

 

すると、オルコットが立ち上がり、こちらを見てきた。

 

良く見ると、彼女の目が変わっていた。

 

「クラス代表、頑張ってくださいね。『一夏』さん。」

 

どうやら、彼女の中で大きな変化があったのは確かなようだ。

 

「オルコット、目が変わったな。以前のお前は嫌いだったけど、今のお前なら仲良くなれそうだ。」

 

俺がそう言うと、オルコットは

 

「そうですか。なら、私の事はセシリアと呼んで下さいな。」

 

そう言ってきたので

 

「ああ。宜しくな、セシリア。」

 

そんなやり取りの後、千冬姉はまだ何か言いたいのか咳払いをして周囲の視線を自分に向けさせる。

 

「さて、クラス代表が決まったところで、諸君達に知らせがある。瀬川のISのデータ収集と整備の為にこの学園にしばらく客人が留まる事になった。年は君達と変わりないが、ある企業の要人であるため、出会った場合はくれぐれも失礼のないようにな。」

 

ある企業の要人・・・、心当たりはあるが、敢えて考えないでおこう。

 

「これで、SHRを終了する。」

 

千冬姉がそう言って、朝のSHRは終了した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

朝のSHRが終わり、俺達は現在グラウンドに来ている。

 

なんでも、ISの実機を使った授業を行うためらしい。

 

今までは座学ばかりだったせいか、周りのクラスメイト達は興奮していた。

 

「それではこれより、ISの基本的な飛行操縦を実践してもらう。オルコット、試しに飛んでみせろ。」

 

「分かりましたわ。」

 

千冬姉にそう言われ、セシリアが前に出る。

 

俺はそんな様子をぼんやり眺めていると。

 

「瀬川、お前もだ。」

 

千冬姉にそう言われ、俺もセシリアの居る場所に行く。

 

「一夏さん、一緒に頑張りましょう。」

 

セシリアは嬉しそうな表情でそう言うと、

 

自分のISを展開し、先に飛び立っていった。

 

俺も白百合を展開し、後に続いた。

 

空を飛んでいる最中、セシリアが話しかけてくる。

 

「一夏さん、宜しければ今度一緒に特訓しませんか?幾ら一夏さんが私に勝ったとはいえ、訓練をしなければ対抗戦のときに万全の態勢で戦えないと思いますわ。」

 

「それもそうだな・・・、分かった。その時は宜しく頼むな。」

 

セシリアの誘いに承諾し、俺は再び飛行に専念する。

 

「よし。次は急降下からの急停止をやってみろ。」

 

千冬姉にそう言われ、先にセシリアが行き、次に俺が降下した。

 

グラウンドに穴をあける事無く着地に成功し、武装の展開等

 

の基本的な動作を行い、授業は終了した。

 

 

 

 

 

 

 

その日の放課後、俺のクラス代表就任パーティーをクラスの皆が開いてくれた。

 

俺の為にこんな会を開いてくれるとは思っていなかったので素直に嬉しかった。

 

「「瀬川君!!クラス代表就任おめでとう!!」」

 

皆がそう言って、一斉にクラッカーを鳴らす。

 

「いや~。まさか、瀬川君が勝っちゃうなんてね~。」

 

「うん。私一組で良かったよ~。」

 

そんなやり取りと共に、パーティーは進んでいく。

 

(しかし、疲れるなこりゃ・・・。)

 

クラスの女子達の質問攻めにあい、俺の精神は疲れ始めていた。

 

「ふん!!人気者だな!!一夏。」

 

箒がいきなりそう言ってきた。

 

「そうでもないさ・・・。かなり疲れるんだぜ?」

 

「ふーん、一夏君はこういうのは嫌いなんだ。」

 

俺がそう返すと、聞きなれた声が聞こえた。

 

「ああ、全く・・・、って優花!?」

 

「やっほ~。一夏君。」

 

そう言って優花は手を振りながら笑顔を向けてくる。

 

すると、箒が凄い形相で質問してくる。

 

「一夏!!この娘は一体誰だ!?」

 

「名前は山口優花っていうんだ。俺のISの開発者の一人で、整備も担当してくれてる。朝言ってたある企業の要人は彼女の事だぞ。」

 

俺の説明を聞き、箒は優花に向き直り

 

「私は一夏の『幼馴染』の篠ノ乃箒だ。」

 

「あっそ・・・、どうでもいいや。」

 

箒、何故幼馴染の部分を強調する?そして優花、そんな事言うな。

 

多分優花がどうでもいいと言ったのは、幼馴染の部分だけだろう。

 

「はいは~い、新聞部です。話題の新入生、瀬川一夏君にインタビューしに来ました~。」

 

その一声と共に、一人の女子が入ってきた。リボンの色から上級生だろう。

 

「新聞部ですか?」

 

「そ、私の名前は黛薫子。新聞部副部長、宜しくね。これ名刺。」

 

名刺の様なものを手渡され、それを受け取る。

 

「それでは、質問します。ずばり、クラス代表になった感想は?」

 

そう質問される。

 

「なった以上は、責任持ってやりきりたいと思います。」

 

俺はそう答えた。

 

「おお~、お手本どおりの回答だね。まっ、いいか。」

 

そう言うと、懐からカメラを取り出し始めた。

 

「それじゃ、イギリス代表候補生セシリア・オルコットと瀬川君のツーショットを撮らせてもらおうかな。」

 

なるほど、それはいい絵になるだろう。

 

「それじゃ、二人ともそこに並んでくれるかな。ついでに握手なんかもしちゃおうか。」

 

そう言われ、俺とセシリアは前に出て握手をする。

 

そして、シャッターが押される瞬間、クラスの女子達が一斉にカメラの前に出てきた。

 

結果として、ツーショットではなく集合写真になってしまった。

 

「ちょっと、貴方達!これはどういうつもりですの!?」

 

「セシリアだけずるいよ~。」

 

「そうそう、私だって瀬川君と写りたいし。」

 

不機嫌そうな表情で女子達を問い詰めるセシリアの姿がそこにあった。

 

その後は、優花も何故かクラスの女子達と打ち解け、パーティーはお開きとなった。

 

一夏sideend

 

 

優花side

 

私は一夏君達と別れた後、ISの整備室に来ていた。

 

何故かと言えば、落し物を探しに来たからだ。

 

(うーん・・・、ここの筈なんだけどなぁ・・・。)

 

そうして、探してようやく落し物を見つけ帰ろうとしていると、

 

部屋の一角から光が漏れている事に気付いた。

 

(何だろう・・・?)

 

そう思って、そこに近づいてみる。

 

すると、そこにはISらしき物を整備している人がいた。

 

いや、整備するというよりは組み立てているといったところだろう。

 

その人物は、青色の髪をしており、眼鏡の様なものを掛けていた。

 

一瞬声を掛けるか躊躇ったが、好奇心から声を掛けることにした。

 

「何してるの?」

 

私がそう言うと、相手は一瞬身体を震わした後こちらを向いた。

 

「だ、誰!?」

 

いきなり声を掛けられたせいなのか、かなり警戒されているようだった。

 

しかし、私はそれに構わず、ISと思しき物に近づく。

 

よく観察してみて、やはり未完成だと分かった。

 

恐らく彼女一人でここまで作り上げたのだろう。

 

「これは、貴方が?」

 

そう聞くと。

 

「・・・うん。」

 

とだけ返ってきた。

 

「一人でここまで、作るのは大変だったんじゃないかな?」

 

「本当なら、もう出来てたのに・・・。」

 

どうやら、何かしらの理由で作られなかったISを引き取り、

 

自分で作っているといったところだろう。

 

(こんな時、社長なら・・・、一夏君ならどうしてるかな?)

 

あの二人なら迷わず助けるだろう。

 

なら私も自分に出来る方法で彼女を救いたい。

 

何故だかわからないが、そうしなければならない気がした。

 

「もし良かったら、私も手伝うよ。」

 

「えっ・・・?」

 

私の申し出に彼女は唖然の表情を見せる。

 

「と言っても、ここにいる間しか手伝えないけどね。」

 

私がそう言うと。

 

「・・・何で、そうしてくれようと思ったの?」

 

彼女はそう聞いてきた。

 

「簡単だよ・・・。貴方が独りだから。」

 

「独り・・・?」

 

彼女の問いに私はそう答える。

 

「私ね、昔は両親に虐待された挙句に捨てられたんだよ。」

 

「えっ・・・!?」

 

彼女は私の言葉に、衝撃を受けているようだったが、それに構わず話を続ける。

 

「それからは、五年間ずっと施設で過ごしたんだけど・・・。本当に孤独だったよ・・・、家族も友達もいなかったから・・・。」

 

「・・・。」

 

彼女は私の言葉に黙って耳を傾けていた。

 

「まあ、それから色々あって今に至るんだけど・・・、その時に感じたんだ。人は結局一人じゃ何も出来ないんだって。だから、今の貴方を見てると無茶をしてるように見えちゃって・・・。貴方がどんな事情を抱えてるのかは知らないけど、私は貴方を助けたい。」

 

すると、今まで沈黙していた彼女が口を開いた。

 

「私は・・・自分には出来ない事をやってのけるお姉ちゃんに追い着きたかった・・・。だから・・・、私も一人でISを作って、お姉ちゃんを見返したかった・・・。」

 

どうやら、それが理由らしかった。

 

「多分だけど・・・、貴方のお姉さんも周りの人に頼ったと思うよ?結局一人の力じゃ何も出来ないからね。」

 

「・・・。」

 

彼女は再び沈黙する。

 

「だから、一人で抱え込まなくていいんだよ。これからは、出来る限り私も力になるから。私で無理なら、他の人も紹介するよ?」

 

私がそう言うと、彼女は

 

「・・・ありがとう。」

 

とだけ言った。

 

「今日はもう遅いから私は戻るね、そうだ。名前聞いとかないとね。私は山口優花だよ。貴方は?」

 

「私は・・・更識簪。簪でいい・・・。」

 

「分かったよ。じゃあね、簪ちゃん。」

 

(明日から忙しくなりそうだね。)

 

そんな事を思いながら、私は整備室を後にした。

 

優花sideend

 

 

 

 

 




今回はクラス代表就任パーティーまで書かせていただきました。最後の方に簪について触れましたがグダグダで何言ってるのかもう・・・。打鉄弐式はそのままにすべきか、パワーアップさせるかは迷っています。次回はやっと、あのキャラが登場します。
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