インフィニット・ストラトス~天空を翔る白き花~   作:妖牙

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やっと投稿出来ました。最近リアルで忙しくてかなり遅い更新となってしまいました・・・。


「第二の幼馴染」

「ねぇねぇ、二組に転校生が来るって噂聞いた?」

 

教室に着くなりそんな事を聞かれる。

 

「この時期に?珍しいな。」

 

今は入試も終わってそんなに経っていない時期だ。

 

そんな時期に転入してくるのはよっぽどの事があるのだろう。

 

「なんでも、中国の代表候補生らしいよ?」

 

その言葉を聞き、俺は頭をフル回転させる。

 

俺は世界各国の国家代表や代表候補生の情報をほぼ把握している。

 

その情報からこの学園に来る人物を探していた。

 

(来るとしたらあいつか?それとも・・・。)

 

俺が頭の中でそんな事を考えているうちに話は進んでいく。

 

「今年は専用機持ちが一組と四組だけだから、十分優勝狙えるよ。」

 

その一言と共に、教室のドアが開かれる。

 

「その情報、古いよ!」

 

俺はその声がした方に目を向ける。

 

「二組の代表も専用機持ちになったの!そう簡単に優勝できると思わないことね!」

 

そこには髪をツインテールに纏めた小柄な少女が居た。

 

「お前、鈴か!?久しぶりだなぁ!・・・でもその格好つけ方似合わないぞ。」

 

「あ、アンタねぇ!?久しぶりに再会した幼馴染への最初の言葉がそれ!?」

 

鈴は俺の言葉を聞き、憤慨した。

 

彼女の名は凰鈴音。中国の代表候補生にして箒と同じ俺の幼馴染でもある。

 

昔はよく遊んでいて、いじめられていた所を助けたことだってある。

 

(転入生は鈴か。これは、想定外だな・・・。)

 

俺は鈴が代表候補生である事を知らなかった。彼女の情報が無かったのだ。

 

(だとすると・・・、対策も立て辛いな。)

 

俺は、代表候補生クラスと戦う際には頭の中にある情報を基に対策を構築する。

 

だが、彼女についての予備知識が無い以上、付け焼き刃の対策になるだろう。

 

(やるしかないか・・・。)

 

「ちょっと!聞いてるの一夏!」

 

鈴のその一言で俺の思考は中断される。

 

「ん?ああ、悪い考え事してた。」

 

俺がそう言うと鈴はまた何か言ってくる。

 

「それより、早く戻った方がいいぞ。」

 

「はぁ?何言って・・・。」

 

すると鈴の頭に後ろから出席簿が振り下ろされた。

 

(あ・・・、痛そうだな。)

 

「ち、千冬さん・・・。」

 

「学校では織斑先生だ。それと、もうすぐSHRの時間だ。早く教室に戻れ鳳。」

 

痛そうな表情で頭を押さえる鈴にそう言う千冬姉。

 

「また後で来るからね!逃げないでよ一夏!」

 

そう言って教室に戻っていく鈴。

 

(やれやれ、少し面倒なことになったな。)

 

その後、箒とセシリアに鈴の事で詰め寄られ、二人が出席簿を食らったのは言うまでもないだろう。

 

 

 

 

 

 

 

昼休みになり、昼食を取る為に食堂へ向かっていた。

 

因みに箒とセシリアも一緒である。

 

「待ってたわよ!一夏!」

 

食堂に着くと、ラーメンを持って仁王立ちをした鈴にそう言われる。

 

「鈴、そこ邪魔になるぞ?取り敢えず食券買わせてくれ。」

 

俺はそう言って、券売機に向かう。

 

そして、各々の昼食を受け取って俺達は席に着く。

 

「そういえば一夏!この娘は何者なんだ?」

 

「そうです!説明してください一夏さん!」

 

食事を取ろうとしていると、箒とセシリアの二人からそう聞かれる。

 

「ん?こいつは凰鈴音。俺の幼馴染で、箒とは入れ違いに転校してきた謂わばセカンド幼馴染ってところだな。」

 

「ていうか一夏。この二人は?」

 

鈴がそう聞いてくる。

 

「ああ、こっちは篠ノ乃箒。お前が来る前からの幼馴染だ。んでもってこっちはイギリスの代表候補生のセシリア・オルコットだ。」

 

「改めて、篠ノ乃箒だ。」

 

そう言う箒を鈴はジロジロと見ていたが

 

「ま、よろしくね。」

 

「うむ。よろしく。」

 

お互いにそう挨拶を交わしていた。

 

「そして私はセシリア・オルコット、一夏さんの紹介にもあった通りイギリス代表候補生です。よろしくおねがいしますわ、中国代表候補生さん?」

 

「代表候補生?あっそ、よろしくね。」

 

セシリアともそんな挨拶を交わしていた。

 

「ねぇ、一夏。アンタ対抗戦に出るんでしょ?だったら私がISの訓練してあげよっか?」

 

鈴にそう言われるが

 

「悪いが、今回は遠慮させてもらう。俺はISの訓練は受けてるし、知識もそれなりにあるんだ。それに、お前は二組だろ?なら敵である俺に訓練なんてマズいんじゃないのか?」

 

俺はそう言って、鈴の誘いを断る。

 

「そう、じゃあ時間みたいだから私は戻るわね。」

 

そう言って、鈴は食堂から立ち去っていく。

 

「んじゃ、俺達も戻るか。」

 

そう言って、俺達は教室に戻った。

 

 

 

 

放課後、全ての授業を終えてセシリアと箒とで訓練を行った。

 

俺はこの訓練で、今まで使えなかった武装の試運転も兼ねてまずセシリアと対峙した。

 

追加されていた武装は、どれも使いやすい物ばかりだった。ただ一つを除いて・・・。

 

その一つとは、特殊装備である『無双花月』だった。

 

『無双花月』はセシリアのビット兵器に近い代物で、

 

ウイングスラスターの中に計八基収納されている。

 

しかし、全ての制御を脳波でコントロールするため、操作の複雑さも相まって扱いが難しい。

 

だが、セシリアとの訓練で何とか『無双花月』を展開しながらの戦闘も出来るようになった。

 

セシリアにはその事を驚かれ、自分なりの並列思考のコツを教えた。

 

続く箒との訓練だったが。剣の太刀筋は流石と言えるもので、かなり参考になった。

 

お互いに有意義な訓練となり、その日はこれで解散となった。

 

ピットに戻ると鈴が待っていた。

 

「お疲れ、一夏。」

 

はいと言ってスポーツドリンクとタオルを差し出してくる鈴。

 

「おお、サンキュ。」

 

俺はそれを受け取り、スポーツドリンクに口をつける。

 

「にしても、何でここに?偵察にでも来たのか?」

 

「何で私がそんなことしなきゃいけないのよ!?差し入れに来ただけよ!」

 

俺の言葉に鈴は憤慨した様子でそう答える。

 

「そうか。そりゃありがとな。」

 

「用はそれだけよ。じゃあね。」

 

そう言って鈴はピットから去っていった。

 

その後、俺はシャワーを浴びて自分の部屋に戻った。

 

 

 

 

 

部屋に戻り、くつろいでいると携帯が鳴った。

 

俺は携帯を持って人気のない所に行き、通話ボタンを押した。

 

「もしもし。」

 

『おお、一夏。元気か~?』

 

洋一さんの陽気な声が聞こえてきた。

 

「ええ、ついでに『白百合』の調子も良いですよ。」

 

『そりゃそうだろうな。何て言ったってウチの技術の全てを注ぎ込んで作ったからな。』

 

俺の言葉にそう返す洋一さん。

 

『あ、そうそう。お前があの時乗るかも知れなかったISを覚えてるか?』

 

あの時・・・。恐らくセシリアとの決闘のときだろう。

 

あの時のIS、確か名前は『白式』だった筈だ。

 

「ええ、『白式』でしたっけ?」

 

『ああ、実はなそいつを倉持から頂いてな。』

 

「多分アレ第三世代機ですよ!?それをどうやって?」

 

第三世代機は各国の企業がこぞって開発している物だ。

 

ラファールや打鉄を取り寄せるのとは訳が違う。

 

『ん?ちょっとした交渉をしたんだよ。あの機体は正式にこちらに譲る代わりに、あの機体を改造並びに解析した結果で得られたデータは倉持にも流すように条件を課された。まぁ、これは倉持の開発したIS全般を弄ってもそうしなきゃならないみたいだがな。』

 

「それってかなりマズいんじゃ・・・。」

 

下手をすれば、こちらの技術が流出しかねない。

 

しかし、洋一さんは気にしないといった口調だった。

 

『あくまでも、倉持の機体を弄ったら向こうにデータを渡さなきゃならんが、その他の企業は介入できん。それに改造するときにウチの技術を使わなければ良いってだけの事だ。』

 

「はぁ・・・。そんなんで本当に大丈夫なんですか?」

 

俺は不安の籠った声でそう言う。

 

『ん?もしもの時は、色んな手を尽くして買収なりしてやる。』

 

かなり強引なやり口に少し口を引き攣らせる。

 

『んで調べてみたらこれがまた・・・。』

 

「まさか凄い機体だったとか!?」

 

俺は興奮しながらも聞いてみる。

 

しかし返ってきた答えはかなり酷いものだった。

 

『いや、武装は近接ブレード一本だけ、しかもそのブレードだけで拡張領域食ってるから武装の追加ができねぇ。それと何故か知らないが、第一形態で単一仕様能力が完全な状態で使えるみたいだ。だがその能力のせいでかなり燃費が悪い。はっきり言って欠陥機だな。』

 

「そ、そうですか・・・。」

 

洋一さんの説明を聞き、『白式』に乗らずに済んだ事を素直に喜んだ。

 

『まあ、その事についてはもう終わりにして・・・。』

 

まだ話があるようで洋一さんが話題を切り換える。

 

「まだ何かあるんですか?」

 

『優花の事なんだが・・・。今朝早く、知り合ったばかりの奴のISの組み立てを手伝いたいから許可が欲しいとか言ってきやがってな。』

 

「優花がそんな事を!?」

 

『ああ、俺も驚いたが話を聞いてすぐに却下した。』

 

洋一さんが却下するなんて一体何があったのだろう。

 

『なんでも、そのISを作ったのが倉持らしくてな・・・。』

 

なるほど、流石に二機も倉持から手に入れるのは無理があるだろう。

 

「それで、優花は引き下がったんですか?」

 

『いや、しつこく食い下がってきてな。それで仕方なく、改造はせずに組み上げるだけかウチで作った実験機を使うなら良いという条件を出した。』

 

洋一さんも倉持に技術が流出するリスクを減らしたいのか、極力改造はさせたくはないようだった。

 

『それで何とか引き下がったんだよ・・・。たく疲れるもんだ。』

 

その声からかなりの疲労感が伝わってくる。

 

「あの、用はこれだけですか?そろそろ戻らないといけないんですよ。」

 

俺は今部屋の外で話している、早く部屋に戻らないと千冬姉に何を言われるか分からない。

 

『ん?ああ、用はこれだけだ。すまんなこんな時間に。』

 

「いえ、洋一さんも体には気を付けてください。」

 

『分かってるよ。じゃあな。』

 

そう言って電話が切れる。

 

俺は携帯をしまうと、自分の部屋に向かって走り出したのだった。

 

 

 

 




今回は鈴の登場までを書きました。なんていうか、会話が滅茶苦茶になってしった・・・。『白式』に関する交渉内容ですが、正直思いつきでかなり穴が有ると思います。簪についてもまだ決まっていませんし・・・、先が思いやられますね。次回はクラス対抗戦まで書きたいと思います。はぁ・・・、戦闘描写は苦手です・・・。

後これからしばらくはリアルで多忙になる為、かなりの間隔を開けての投稿になりそうです。まあ、待っている人はいないでしょうが・・・。



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