インフィニット・ストラトス~天空を翔る白き花~   作:妖牙

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最近忙しくて、やっと更新できました。ホント週一での更新になりそうです・・・。この話は前後編の構成で行きます。


「クラス代表戦 前編」

一夏side

 

今日はクラス代表戦の一回戦がある日だ。

 

俺は既にピットで準備を始めていた。

 

俺の相手は二組の代表である鈴だ。

 

因みに観覧席は既に満席状態で、人が溢れ返っていた。

 

「すごい人数だな。」

 

「一夏さんが出るのならば、これ位は当然でしょうね。」

 

外の様子を見て箒とセシリアがそんな会話をしていると。

 

「やっほ~、一夏君。」

 

優花がピットに入ってきた。恐らく白百合のデータ取りの為にここで見るのだろう。

 

「優花か。ここに来たのはやっぱりデータ採取か?」

 

「うん。毎回データは取れって言われてるからね~。」

 

やっぱりそういう事らしい。

 

因みに箒とセシリアは優花の事をクラス代表就任パーティーで知っているためか、

 

いきなり優花が現れた事に質問はしてこなかった。

 

優花とそんな会話をしていると

 

「一夏。そろそろ時間だ。」

 

箒にそう言われる。

 

「そうか、よし行くか!」

 

そして俺は白百合を展開しアリーナまで飛び立った。

 

 

 

「一夏、やっと来たわね。遅いわよ。」

 

「悪いな鈴。遅くなった。」

 

俺がアリーナに着くと、既に鈴が上空で待機していた。

 

俺は鈴に見下ろされる状態で鈴と対峙していた。

 

セシリアの時と言い、俺のこの構図はずっと変わらないのかもしれない・・・。

 

「一夏、アンタがどの位の強さか見せてもらうわよ。」

 

「それはこっちも同じだぜ鈴。」

 

そうやってお互いに戦意を高め合う。

 

そして、それと同時に身体の奥から闘志が湧き上がってくる。

 

やはり、この感覚はたまらない。

 

「ねぇ一夏、賭けしない?負けた方が勝った方の言う事を一つ聞くってのは?」

 

「良いぜ、それ位受けて立つ。」

 

鈴からの提案に俺は肯定の意思を見せる。

 

「そう来なくちゃね!!」

 

鈴はそう言って自分のISの武装を展開する。俺の言葉を聞き更に士気が上がったようだった。

 

鈴が呼び出した武装は青龍刀に近い形をした大型のブレードだった。

 

俺はその武装に合わせて、雪白を展開する。

 

「一夏、アンタに恨みは無いけど勝たせてもらうわ!優勝するためにね!」

 

「生憎とこっちも優勝しなきゃならないんでな、俺も全力で行くぜ!」

 

そして、アリーナに試合開始のアナウンスが鳴り響く。

 

『それでは、両者。試合開始!』

 

その宣言と共に、俺と鈴は激突した。

 

アリーナ中央で激しい鍔迫り合いになる。

 

「クッ!この『甲龍』と張り合うなんて、大したパワーね。」

 

鈴が鍔迫りをしながらそう言ってくる。

 

「そりゃどうも。お前の機体も中々のパワーだな。」

 

俺は鈴にそう返す。尤も俺は、機体のパワーだけでなく、

 

生身での剣術の経験をこの場で生かしている。

 

つまり、接近戦での技量は俺の方が上だ。

 

そう容易く鍔迫りで遅れは取らない。

 

実際のところ、鈴は押されていた。

 

「ハァ!!」

 

「クッ・・・!やるわね!」

 

俺は一気に鈴を突き放し、鍔迫りを解く。

 

そして、雪白を構えなおし鈴に突撃しようとするが

 

「グッ・・・!!」

 

腹部に凄まじい衝撃が走り、シールドエネルギーが減る。

 

(何が起こったんだ!?)

 

良く見ると、鈴のISの非固定砲台の形が変わっていた。

 

(多分アレだな、データにない切り札ってやつか・・・。)

 

俺はこの試合までの日を、鈴の情報を集めるために費やした。

 

その結果、彼女とその専用機についてのデータはほぼ手に入れる事が出来た。

 

尤も、専用機『甲龍』のデータは全ては得られなかったが・・・。

 

(射撃武器か?でも弾道が見えなかった・・・。)

 

俺がそんな事を考えていると

 

「へぇ、この『龍砲』を耐えるなんてやるじゃない。この『龍砲』は衝撃砲って言って衝撃を弾にして飛ばす兵器なの。だから砲身も砲弾も見えないってわけ。凄いでしょ」

 

鈴が自慢げにそう言ってきた。

 

なるほど。そりゃあ見える訳が無い・・・。

 

(だとすると、かなり厄介な武装だな。)

 

俺は攻略法を考えようと頭を回転させる。

 

そして、一つの策が浮かぶがそれは諸刃の剣ともいえる策だった。

 

下手をすれば、シールドエネルギーを全損しかねない。

 

だが、このままでは鈴にやられてしまう。

 

(止むをえないか・・・!)

 

覚悟を決めた俺は白百合に搭載されているバリアーを展開する。

 

そして、それと同時に鈴の龍砲が襲ってくるがバリアーの壁に阻まれ

 

俺に衝撃は届かなかった。

 

しかし、傍から見ればあたかも直撃したかのように見えた筈だ。

 

そこを、瞬時加速で一気に突き抜け、鈴に向けて突撃する。

 

鈴は直撃したと思ったのか、俺が無傷で現れたのを見て驚愕の表情を浮かべこっちを見る。

 

しかし、それは一瞬だけですぐに身体を向けてこちらに砲門を向けてくる。

 

元々鈴との距離はかなり離れていた。つまり鈴にはそれだけの事をする時間があった。

 

しかし俺は突撃しながらも、冷静に鈴の様子を窺っていた。

 

(俺の予想が正しければ、もうすぐ何かの動きが・・・。)

 

そして、鈴の目線がこちらをしっかりと捉え、表情が変わる。

 

(今だ!!)

 

表情が変わった瞬間、俺は横に移動する。

 

すると次の瞬間、龍砲の一撃が俺の真横を通過した。

 

「なっ・・・!?」

 

鈴から驚愕の声が聞こえた。

 

その後も数発放ってくるが、俺はその全てを回避する。

 

そして、とうとう鈴に肉薄し、俺は雪白を最大出力に移行する。

 

バリアを纏ったその刃で、鈴のISに切りかかろうとした瞬間。

 

『ズドォォン』

 

その轟音と共に、二人の間に割って入るように光が降ってきた。

 

「あ、あれは何なんだよ!?」

 

光りが収まると・・・そこには漆黒のISが立っていた。

 

一夏sideend

 

 

優花side

 

私は、白百合のデータを取りながらも、一夏君の試合を観戦していた。

 

機体の調子は極めて良好で、どこにも異常は無かった。

 

(これなら一夏君も、心配いらないね~。)

 

しかし、その考えも次の瞬間降ってきた光に掻き消される。

 

(な、何が起こったの!?)

 

そして光が収まり、気付くとそこには漆黒のISが立っていた。

 

私は一瞬そのISの存在感に圧倒されていたが、すぐに我に返り画面に向かう。

 

すると私はある事に気付いた。

 

アリーナを覆うシールドが破壊されていたのだ。

 

つまり、さっきの光は高出力のビームだということ。

 

それがあのISから放たれたという事は、相手はビーム兵器を持っている事になる。

 

アリーナのシールドを破ったという事は、ISの絶対防御すら破りかねない。

 

だとすれば、あのISと戦えば・・・。

 

どうなるかは明白だった。

 

「う、うそ・・・。」

 

一夏君は絶対にあのISと戦ってしまうだろう。

 

一夏君は自分よりも他人を優先してしまう人だから・・・。

 

一夏君は自分がどうなろうと構わずに誰かを護る人だから・・・。

 

私は、一夏君があのISと戦って負けてしまった時の事を考えてしまう。

 

もし一夏君が大怪我をしてしまったら・・・。

 

一夏君が・・・死んでしまったら。

 

「い、嫌ぁ・・・。」

 

それだけは嫌だった。

 

(嫌だよ・・・一夏君が死んじゃうのは絶対に嫌・・・!)

 

自分を救ってくれたからこそ、一夏君には幸せになってほしい。

 

例えその幸せの中に私が居なくてもそれで良い・・・。

 

一夏君が幸せだと思うなら、その隣にいるのが私でなくとも構わない・・・。

 

だから・・・一夏君には生きていてほしかった。

 

私は、身体を震わせながら今自分に出来る事を探す。

 

すると、この施設にハッキングが掛けられている事が分かり、それを解くために

 

私は端末のケーブルをピットにある機械に接続し、キーボードを操作する。

 

このハッキングを解けば援軍を送ることが出来るようになる。

 

何としても、このハッキングは解除しなければならない。

 

(私も戦う・・・一夏君と一緒に!)

 

そんな事を思いながら、私は一心不乱にキーボードに指を走らせた。

 

優花sideend

 

 

 

 

 




今回は無人機の乱入までを書きました。きりが良かったので、今回は鈴との戦闘だけを書きました。白百合の武装全然使えてないですね・・・。今回使ったの雪白とバリアだけですし。次はちゃんと活躍させるようにします。最後の方の優花が関係ないような、出さなくても良かったような・・・。次回は無人機との戦闘を書きます。はぁ・・・、連続での戦闘描写はキツイです。


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