Q.ひとは自分の同人誌が売られたい、という理由でヒーローになれるか答えよ 作:ピコッピコ
ヤオモモが書けたので……もう…未練はありません……(淡い光となって消えていく)
八百万百は、人混みに流されていた。
食堂の近くを通った際にサイレンが鳴り、あっという間にギュウギュウ詰めになってしまう。
それに加えて
──ッむ、胸を……!
人混みに紛れて胸に人の手や腕を感じていた。
得も言えぬ不快感を感じながら、八百万百は耐え忍ぶ。
八百万百にはこの様なことは何度もあった。
整った顔立ちに、高校生離れしたグラマラスな肉体。
八百万百は、良く【そういう目】で見られていた。
それを不快に思いながら、どこか諦めていた。
男性からは不躾な目を。
女性からは嫉妬の目を。
八百万百は、お嬢様である事も相まり、関わってくる人大概の人は金目当てか、八百万百の容姿からの物だった。
勿論、違う人も居る。だが…割合的には、そちらの方が多かった。
北条なぎさ、という同級生に睨まれた時、八百万百は改めてそう思った。
皆と仲良くはなれない。
そんな事、聡明な八百万百は解っていた。
でも…仲良くなりたかった。
でも、向けられる目は、友好的でないものばかり。
──彼女も、きっと……そうなのね。
そう思っていた。
「いッきなり、ご、めんね!大丈夫ッ?…百ちゃん。」
──どうして。
「たぶん、もうッすぐだと思うから!いってぇ…」
ドンドン、北条なぎさの背中を人混みは殴っていく。足を踏付ける。髪を引っ張る。
だというのに、笑って私を安心させようとしていた。
──どうして、私を…
「どうして、私を助けて下さったのですか…?」
気づけば、八百万百は喋っていた。
八百万百は先程から嫌なことばかりだった。
それによって思考は酷くネガティブになってしまう。
「え、ど、どうしてって……………」
「貴方は……私のことを快く思っていないようでしたわ。なのに、何故私を助けてくださるのですか。」
──あぁ、私、何を言っているのかしら。
そう思っても…言葉は溢れるばかりで、気づけば八百万百は、泣きそうになっていた。
「…私ッ、百ちゃんのこと、睨んじゃってたか……私、百ちゃんと友達になりたくって…」
「……え?」
サラリと嘘偽りを感じさせない言葉が、北条なぎさから零れた。
八百万百は目を見開く。
その拍子に八百万百の瞳から1粒の雫が流れた。
それを見て、北条なぎさは酷く申し訳なさそうに、優しく微笑んだ。
「庇ったのはね、ッ百ちゃんが、何だか困ってたから。……ヒーローに、助ける理由なんて要らないでしょ?」
北条 なぎさは人混みに揉まれてボロボロだった。
でも、決して八百万百から離れない。
「………そうですわね。ヒーローに、助ける理由など要りませんわ。」
「大丈ーー夫!!」
「えっ、飯田くん…!?」
出口の上で、張り付いているのは飯田天哉。
非常口マークにピッタリ張り付き、大声を上げた飯田天哉は、言うまでもなく視線を集めた。
「ただのマスコミです!なにもパニックになることはありません。大丈ーー夫!!ここは雄英!最高峰の人間に相応しい行動をとりましょう!!」
その言葉に、人混みは落ち着いていく。
すごいね、と北条なぎさは八百万百に笑いかけた。
「ねぇ、百ちゃん。私と、友達に…なってくれない?」
「………えぇ、勿論ですわ……!」
八百万百は今日、嫌なことばかりで、昔の嫌なことを思い出してネガティブになっていた。
嫉妬の目。不躾な目。心無い言葉。
今日、八百万百は、それらが少し、軽くなったような…そんな気がした。
北条は心が傷んでいた。
女の子1人を泣かせてしまったのだ。
死刑ものである。
八百万百。
彼女の胸が触られているのを見た時、北条は思わず彼女の手を引いた。
助けたいという気持ちと、そしてもう1つ。
嫉妬したのだ。
北条は
エッチな目で見られたいが為、死に物狂いで行動しているような人間だ。
まぁ、触られたら下着がダメになっていただろうからされなくて正解だろう。
──後で、もう1回謝ろう。百ちゃんとは、もっと友達でいたいもんね。キチンと謝ろう。
友達増えちゃったな〜、なんて考えると、北条の心はポカポカと暖かく、不思議と幸せな気持ちになっていった。
──…さっきの状況が羨ましかったとは……うん、絶対にバレないようにしよう。
北条は、委員長が飯田天哉に代わる瞬間へ拍手を送りながら、そんなことを決意した。
エッチな人だ!!
的なことを書かれていたので、そういう関係で嫌なことは多かっただろうなと思ったので……
つまりは作者の趣味です。