Q.ひとは自分の同人誌が売られたい、という理由でヒーローになれるか答えよ   作:ピコッピコ

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解釈違いが通ります!!!地雷原を駆け抜けます!!!!

あ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜轟焦凍isムズカシイ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜



23 「ポフレ!?ポフレどこ行った!?」

 

 

 

 

 

今日は雄英の体育祭当日。

何か失敗したら全国に放送されてデジタルタトゥーとして黒歴史が永遠に残るかもしれない日だ。

 

「なぎちゃんどこかな~」

 

そんな日に、「ポフレ」は北条を探して校内に侵入していた

なにをやっているんだ。

 

ポフレは元サイドキック北条大介の個性である。

つまり、ある程度の良識なんて持っていて当たり前なのだ。

 

そんなのが、こんな普通に大問題を起こしている理由。

 

それはただ一つ。

 

北条の母であり、ポフレの元恋人である北条みずきが「なぎさの電話が繋がらない」とポフレに連絡してきたからである。

 

この事について詳しく話したい所ではあるが、北条家の関係相関図は大変な事になっているため長くなるので端折らせてもらう。

ただ一つ言えるのは、深淵である。

 

話を戻そう。

 

今でも変わらず可愛い元恋人のため、ポフレ一皮向いて校内に不法侵入していた。

一皮剝いたので今のポフレはスモールサイズだ'。大きくはならない。

 

ふと、ポフレの目に人が写る。

ポフレは隠れようとして、足──ポフレは浮いているが────を止めた。

 

そして、()()()の青年を呼び止める。

 

「ねえねえ、ちょっとい~い?」

「・・・?」

 

轟は困惑した。

突如背後から呼びかけられ振り返れば、そこにいたのは明らかによくわからぬ生き物。

 

轟の脳裏に校長の姿がよぎる。

他の生徒か生徒の個性だろうと当たりをつけ、どうでもいいことだと持ち直した。

実際のところは不法侵入である。

 

他人にさして興味の無い轟だからこその考えだった。

 

「なぎちゃんどこか()らない?」

「知らねぇ」

 

轟はそもそも「なぎちゃん」が誰なのか分からない。

まあ、誰か分かってもどこに居るかなんて知らない。

 

それに加えて轟は北条のことを殆ど──USJのこと以外、覚えていないが。

 

轟はそれだけ答えるとそのまま進む。

 

「そっかぁ。じゃあ〜職員室(しょくいんしつ)ってどこかわかる?」

「…………」

 

着いてきた。

 

轟焦凍は苛立った。

何せ、余裕が無いのだ。

 

母親を苦しめ、ナンバーワンに固執する父親を見返す為にヒーローを目指し、生きる轟焦凍には、この可愛らしい生き物に優しくする程の余裕など無かった。

 

今日が体育祭という、今後のヒーロー生にも関わってくる行事で、父親が来ることを踏まえれば尚更だった。

 

「…知らねぇ」

「そっかぁ」

 

ポフレはそうだけ返し、轟焦凍は足早に歩を進める。

 

「きみって、エンデヴァーくんのとこの子だよね?」

「・・・だからなんだ。」

 

ポフレはド地雷を踏み抜いた。

地雷も良いところだった。

 

返ってきた声は中々のド低音。

 

だが、ポフレは妖精さん(個性)なので気にせず話を続けた。無敵か?

 

「君のお父さんとはよく知ってるよぉ〜。良いヒーローだよねぇ」

 

それを聞いて轟焦凍は腹の底が冷えるような、嘲笑う気持ちになる

 

何も知らないくせに、と。

普段の家族への行いを知る轟だからこその思いだった。

 

轟の腹の底に、胸の内に、父親への憎悪が煮えたぎる。

 

「そんな良いもんじゃねぇよ。」

「たしかに〜」

 

恨みの籠ったその声に、ポフレは軽い調子で、それでいて心底同感した。

 

「ひどいよねぇ」

 

轟は少しばかり面食らった

 

「良いヒーロー」と言うその口で、同じくその「良いヒーロー」を落とす言葉を口にしたのだから。

 

「ポフレねぇ、エンデヴァーくんとは「おともだち」なんだよっ」

「…くだんねぇな。」

「君に会いたかったんだよぉ。お話しよっ」

「いい加減にしろ。テメェと違って無駄話してる暇ねぇんだ。」

「まぁまぁ」

 

どっかへ行こうとしている轟焦凍の周りを、ポフレが飛ぶ

 

「しょうじき、さいてーでしょ?」

「当たりめぇだろ」

「だよねぇ」

 

ポフレはジィッ、と轟焦凍の顔を覗き込む。

 

何を考えているのか分からない雰囲気であった。

 

そして、ニパー可愛らしい笑顔で言った。

 

「エンデヴァーくんの言うこと聞かなくってもいいからね」

「…言われなくても、アイツの思いどおりにはならねぇ。」

 

轟焦凍は苛立った。

 

なんなんだコイツは、と。

 

轟焦凍はエンデヴァーの悲願を成し遂げるつもりは毛頭無い。

 

父親と同じ炎の個性を封じ、母親と同じ氷の個性でNO.1になる。

それは改めて言うほどのものでは無い。

 

魂に染み付ている、轟焦凍の全て。

それが生きる理由だった。

 

「ヒーローはね〜、たすけるんだから、つよいよわいを決めるためじゃないよ。」

「…………」

「少なくとも、なぎちゃんにはそう教えてるし。君もできるよぉ」

「…………くだんねぇ。」

 

轟焦凍の片眉が少しだけ痙攣する。

 

綺麗事だった。

しかし、少なくとも、少なからずとも、轟焦凍も「そう思っていた」。

 

それを自覚しているのかは、分からない。

 

「今日はもういいや〜。焦凍くん会えたし、なぎちゃんさがすのやめよぉ」

 

やめてやるな

 

ポフレは飽きたらとことん止めるタイプの個性だった。

 

「ばいばぁい」

 

轟焦凍はその言葉を無視して歩いていく。

 

ポフレも来た道を引き返した。

 

何がしたかったのか分からない

エンデヴァーの友人と名乗り、ただ自分の喋りたいことを喋った。

 

轟焦凍の時間をただ浪費し、苛立たせただけ。

本当に何がしたかったのだろうか

 

しかし、轟焦凍は何故か言葉の続きを待ってしまった。

 

無視して歩いた、でも話を止められなかった。

 

少しばかり、本当に少しばかり心情を話してしまった。

 

 

 

「エンデヴァーくんの言うこと聞かなくってもいいからね」

 

「ヒーローはね〜、たすけるんだから、つよいよわいを決めるためじゃないよ。」

 

「少なくとも、なぎちゃんにはそう教えてるし。君もできるよぉ」

 

 

 

言葉が脳裏に染み付いて離れなかった。

 

 

 

「エンデヴァーくんはねぇ、あせりすぎなのよぉ。ほんっと、やなことしちゃってね。」

 

ポプレがぼんやり言う。

 

誰もいない場所で、ぼんやり言った。

 

「ヒーローは、だれかをたすけるためにあるのにねぇ。なのにみんなわすれちゃう。」

 

ポフレは、自分たちがサイドキックになった理由を思い出す

 

ポフレは強い個性では無い。派手な個性ではない。

辛うじて吠えることが、飛ぶことが、自分の意思で話すことが出来る。

 

ヒーローとして活躍するには、2人に「とって」は足りなかった。

 

だからこそのサイドキック。

 

様々なヒーローの元で働き、手助けをする。

それだけで、助けられる数を増えた。

 

「すごくかなしいなぁ。まえは、あんな感じじゃなかったのになぁ」

 

それは、エンデヴァーへの言葉だった。

 

ポフレはエンデヴァーの行いを許すことは出来ない。

まぁ、ポフレが決めることでは無い。轟家の家族が決めることだった、

 

ポフレには叱らなくては、という意思がある。

 

友人として、かつて背中を預けた相手として。

 

「だれだって、だれかをたすけられるんだよ。

……がんばるのがぜんてーだけどねぇ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

男の人生はさして凄惨さも無く、悽愴でも無かった。

しかし、幸福であるかと言うなら…男は少々運が足りなかった。そしてプライドが高かった。

 

幼少で自信を失う出来事はあった。無闇な自信を付ける出来事もあった。

だが、それは致命傷にはならなかった。

 

男の人生に色などない。

 

花の色を答えることは出来きても、それは花が何色に染まっているかしか答えられない。

 

つまるところ、男にとって男の人生は、非常につまらない物だったのだ。

 

 

 

だったのだ

 

 

 

薄暗い部屋が蛍光灯の白に染っていた。

男は()()()()()()、テーブルに散らかるスナック菓子の袋をゴミ箱に詰める。

 

せいぜいニュースを見る程度だと買われた中古のテレビに色彩が映る。

 

フワフワのツインテールが、桃色のフリルのスカートが、白手袋が空に弧を描く。

ジュエリーボックスのようなパクトが太陽でキラリと輝いた。

 

桃色の瞳が細まる。ルージュの乗った桜色な唇が開いて弧を描く。

まるで、愛を知った微笑みであった。

 

男にとって、そこに映る世界は、まるで物語のようで。

 

目が逸らせなかった。口の乾きに気づけなかった。

視界が、を垂らした水彩画のようだった。

 

ただ、世界はこんな色をしていたのか、と

 

こんなに、穏やかなキラメキを持っていたのか、と

 

灰色などでは、無かった、と

 

そう、漠然に思っていた。

 

 

 

 





ごめん
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