Q.ひとは自分の同人誌が売られたい、という理由でヒーローになれるか答えよ   作:ピコッピコ

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タグにオリ主変態って、入れるべきか悩んでます。


5 医者は呆れてものも言えなかった

 

 

 

とある昼下がり。

 

チヨチヨ、小鳥のさえずりが、暖かな日と共にカーテンを揺らす。

机の椅子に座り、本を瀟洒に読む北条の足元に、日光が覆い被さっている。

 

題名は【幸せな恋愛をする方法】という、過去累計70万部を売り上げたベストセラーの…所謂自己啓発本だ。北条のバイブルでもある。

 

 

そんな優雅な昼下がり。

 

 

カタン、と部屋の扉が開いた。

 

 

「なぎさちゃーん、紅茶入れたの。がんばったよー!」

 

 

 

フヨフヨ浮きながら、入ってきたのは、ちょっと大きなぬいぐるみのような、ファンシーな生き物。ピンクっぽい色で、大きな耳。

少し舌足らずで、間延びした、子供よりも高く、それでいて幼稚さを感じさせる声。

 

器用にも、その小さな腕でトレイを持ってきた。

お盆には湯気たったティーカップと、小皿に四角い砂糖が盛られていた。

 

この小さな生物は、北条の実の父親の個性である。名前はポフレ。

 

 

「美味しそう!入れてくれたんだ!」

 

「ふふ、凄いでしょ!頑張ったんだよー!」

 

「……美味しい!すっごい美味しいよこれ!」

 

「やったー!!これで、おべんきょ、もーーっと頑張れるねっ!」

 

 

なんだかマスコットキャラみたいな愛くるしい見た目とは裏腹、実は元サイドキックの父とタッグを組んでヒーローをしていた。

ぶっちゃけ俺より強い、とは父の談。

 

 

「あ、そういえばねー、なぎさちゃんにお手紙きてたよ〜」

 

 

はいどーぞ〜、と渡されたのは白い封筒。赤い蝋で封されて、なんだか舞踏会からの招待状のような、特別感を醸し出していた。

 

 

「雄英から……か。」

 

 

溜息を漏らした。

洗練された動き、加減された吐く息の量、揺れる瞳。まるで妖狐が誰かを誑し込む策を練っているかのような、危なげな香りする。完璧に計算され尽くした所作であった。

 

マから始まりラで終わるモノを疼かせる為、何年も研究を重ねた北条が、辿り着いた技の一つだ。なにやってんだよ。

 

 

「わぁ!じゃあ合格通知だね〜。ポフレ、大介とリビングで待ってる〜!」

 

 

だが、目の前の人物(個性)に意味は無い。

 

気を効かせたポフレが、部屋から出ていくと、北条はゆっくりと封を切った。

 

中には案内通知と、押した爆発します、と言われても疑わない赤いスイッチ。

 

北条は何の躊躇無くボタンを押した。

 

 

「私が投影されたァ!」

「ほあ!?」

 

 

筋骨隆々を地で行く、剛勇な肉体が。

大昔に流行ったとされている、アメコミに登場しそうな大男が投影される。

 

 

「初めまして北条 なぎさ君!私はオールマイトだ!」

 

 

唖然とオールマイトを見上げた。

 

なぜ、雄英からの通知にオールマイトが映っているのだろうか。

 

 

「なぜ私が雄英の合格通知に投影されたのか、って?HAHA!!それは私が、この春から雄英に教師として勤めるからさ!」

 

 

ガンッと衝撃を受けた。

 

まさか、あの、あの平和の象徴が、まさか教師になるだなんて!!考えもしなかった!!!!

 

突然の登場に唖然とする北条を置いて、オールマイトは話を進める。

 

 

「さぁ!早速君の合否を発表しよう!」

 

 

ゴクリ、唾を飲み込む音が。

バライティなどでお約束のドラムロール、マジシャンが声援と共に受けるような、ライトアップがオールマイトに向けられた。

 

まるで、これからショーでも始まるかのような雰囲気のオールマイトを、北条は食い入るように見つめる。

 

 

「おめでとう!合格だ!!」

 

 

無言でガッツポーズをした。

 

いや、無言ではない。

ただ、出してる声が

「セイ”ッ!!しゃおらッセイ!!」

という、鳴き声みたいな物だったので……まぁ、実質無言だ。

 

 

「筆記は問題無く!実技試験は65ポイント!気がついていただろうが、先の実技入試!受験生に与えられるポイントは仮想敵ポイントだけに非ず!審査制の救助活動ポイントも存在していた!」

 

 

──え?そうなん?

 

 

「北条 なぎさ君、仮想敵ポイント45ポイント、救助活動点20点!!あのリボンに付いては不確かだと審議されたが……多数決により、ポイントとして加算された!文句無しの合格だよ。」

 

 

リボン、というのは試験終了後に届けた、あのリボンのことだろう。

 

やはりは最高峰のヒーロー育成学校か。

試験終了後は見せかけ、続いていたのだろう。

 

気を緩めず、ヒーローを志す精神よ強くあれ

 

ということか。人知れず北条は戦慄した。

 

──終わった後でも気を緩めるな、吟味はまだ続いているぞ……ってことか。…全く恐ろしい限りだわ。

 

 

「改めておめでとう、北条少女!雄英で待っているぞ!」

 

 

投影された映像が消えた。

 

 

 

 

 

 

北条は、扉を蹴破らんと勢いで部屋を飛び出し、ポフレに抱きついた。

 

近くで茶を啜ってた父は寂しそうであった。

 

ポフレは北条が合格したことに、いたく喜び、2人?で喜びを分かち合った。

 

混ぜてもらえぬ父は、いじけていた。

 

もちろん、北条は父の存在を忘れてはいない。

ただ、余りの喜びに失念していただけだ。

 

北条は抱きついた。約5年ぶりだった。

 

それに父は異常に喜び、北条を脇に手を入れて持ち上げる、赤ちゃんキャッキャ抱っこをした。

 

翌日、父親は腰痛で病院に駆け込んだ。

 

 

 

 

 

 

北条 なぎさ、15歳。

 

彼女が最ッ高のヒーローになる物語の幕が、今上がった!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

北条 大介

 

有名ヒーローの元サイドキック。

 

 

ポフレ

 

父親の個性。強い。

紅茶を入れるのを頑張った。MVP。

 

 

母親

 

大介とポフレの浮気を疑って離婚した。

どうして。

 

 

 





 大介<アッカーーン

 

 

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