仮面ライダーネルヴ -鏑木憐は仮面ライダーである- 作:紅乃暁
迷う必要なんて、どこにもなかった。でも、それを手に取るという事を、身体中のほぼすべての機関が拒否していた。
だけど、一つだけ拒否してないところはあった。
それを頼って、憐は地面に落ちたスマートフォンを手に取り、構えた。
「!?」
「ごめん、犬吠埼。でも俺は、きっとここで何もしなかったら、一生後悔すると思う」
アプリを起動すると、画面の真ん中に玉のようなアイコンが浮かんできた。同時に、腰が締め付けられる感覚が憐を襲う。
視線を落とすと、下腹部には大きなバックルがあり、腰を覆うようにベルトが巻かれていた。また、バックルにはスマートフォンを横に刺し込めそうな場所があった。
俺は無意識で、そこに手に持ったスマートフォンを差し込み、顔を上げて、風の前にいるバーテックスを見つめ、叫んだ。
「……変身ッ!!!」
『ヘンシンアプリ起動。モード【ネルヴ】ーーフラワーブロッサム』
気づけば、俺の全身は薄いピンク色の装甲に覆われ、花びらを散らしながら、そこに立っていた。
「憐……」
「これが、俺の……」
『仮面ライダーネルヴ』が、今ここに返り咲いた。
神世紀300年。
この世界には、勇者がいた。
そして、仮面ライダーがいた。
これは、少年少女たちの戦いの記録。
汗と涙の、成長の物語。
『仮面ライダーネルヴ -鏑木憐は仮面ライダーである-』
ーー勇者部に入らない?
このセリフを俺ーー
隣の席の犬吠埼風は、毎日、そして毎時間授業後の休憩時間にそれを口にしてきた。もしくは、それに似ている言葉。
俺は部活に所属していなかった。というより、興味がなかった。スポーツに情熱を傾けるような性格でもないし、文化的趣味を持っているわけではない。彼女を始めとした部活に青春を注ぐ少年少女たちには申し訳ないが、そんな俺にとって部活とはまさに無駄な時間であった。
「いや、ほんと興味ないんだって。ボランティアとかする気もないし」
「そう言わないでさー。お試しでもいいからさ」
「一度入ったらお前絶対帰してくれないだろ」
「なぜわかった!?」
「……帰るわ」
時間の無駄だよ、と言って鞄に教科書を詰めて教室を出ようとした。が、鞄に引っかかりを感じ、見てみると風が鞄を必死な顔で引っ張っていた。
「いいじゃんか!見学くらいしてよ!」
「嫌だっつったら嫌だ!ぜってえ入らねえ!!」
「入らないとアンタの秘密バラすわよ!?アタシにあんな事やこんな事をしようとーー」
「してねえ!!つか教室でそんなこと言うんじゃねえ!!」
教室の後ろで騒いでいるが、クラスメイトたちは特に気に留めていなかった。このやりとりが毎日起こっている証拠であった。
「じゃあ、アタシは部活があるから」
「もう一生部室から出てくるな」
何事もなかったかのような顔で彼女は笑いながら部室へと向かっていった。
安堵のため息をついた俺はこの静けさを噛み締めながら靴箱へ向かい、靴を履き替え家路に着いた。
それにしても、だ。
「……なんで、俺なんだろう」
暇を持て余していそうな人間は、いくらでも心当たりはあった。自分たちのクラスにだっている。
だが風は迷わずに俺のところに来た。勧誘の誘い文句を毎日口走っていた。憐にはそれがわからなかった。
モヤモヤしていても仕方ない、と俺は髪を掻き毟り気持ちを切り替え、帰り道の代わり映えのしない風景には特に目もくれず歩いていた。
「なんでここにいんの」
「部活って言ったじゃん?」
「部活じゃねーだろ」
「困ってる人を助けるのが、勇者部の活動内容だから問題ないわよ」
家の前には、扉の前でしゃかんでぼんやりとしていた少女がいた。先ほど部活と言って学校内で別れたはずの犬吠埼風だった。彼女は憐の姿を見た瞬間、俺の方を見て手を振り横に置いていた買い物袋を手に取り駆け寄ってきた。何となく、犬という言葉が思い浮かんだ。
「どうせ適当に夕飯済まそうとしたんでしょ?良かったら、色々持ってきたから食べなさいよ」
そう言って、袋の中を見せてきた。中には保存容器に入れられた種類色々、色とりどりのおかずが何品か入っていた。父親が家を空けがちで、食事はここ最近コンビニ弁当で済ましていた憐にとって、久しぶりの手作り料理であり、思わずごくりと唾を飲み込んだ。
「……いいの?」
「別にいいわよ。アタシとあんたの仲でしょ?」
手作りの夕飯を持ってきてくれるなんてどんな仲だ、と思った。
俺と彼女は小学1年生から今まで同じクラスだった。当時比較的人付き合いが苦手な俺にとって何かと話しかけてきたり気にかけたりしてくれる彼女は、友達というには少し距離が遠い、そんな気がした。が、頭を切り替えそれは自惚れだろうとそれを一蹴した。
ーー俺たちは腐れ縁だ。
きっとそうだ、と。自分に言い聞かせた。
「……じゃあ、いただきます。容器は明日返すから」
「りょーかい。成長期なんだから、しっかり食べなきゃ」
ーーお前はお母さんか。
母親がいたらこんな感じなんだろうか、と少し重いビニール袋を受け取りながらそう思った。
「……なあ、犬吠埼」
「ん?」
「勇者部、次の活動いつ?」
「んーとねー。次は来週の幼稚園で読み聞かせをするんだけど……なんで?」
「まあ、こんだけされたらなんかしなきゃなーなんて思って」
そう言うと、風は目を開けたり閉じたりしただけでしばらく他の動作をしなかった。
が、次の瞬間。
「ま、マジで!?入ってくれるの!?」
「まだそう言ってないだろ!……一回、どんなもんなのかなーって。自分の目で見たかったから」
なーんだ、と最初こそつまらなさそうに言う風だったが、すぐにニコッと笑って、
「まあ、見てなさいよ。きっと1度見たら、勇者部の凄さに腰を抜かすと思うわ」
そう言った。
絶対抜いてやるもんかと、心から決意した。
その後、詳しい日程は明日説明するから部室についてきて、と俺に言い残したのち、彼女は自分の家路についた。
残された俺は右手の重みを感じながら、家に入った。
その日の夕飯は非常に豪勢だった。そして、美味すぎるその味に腰を抜かしてしまいかけたのだった。
次の日の放課後。日直の仕事を片付けなければならないので先に部室に行っておいて、と風に言われた俺は少し重い足取りで勇者部部室へ向かった。昨日は勢いでそう言ってしまったものの、よくよく考えれば面倒な事をしようとしているのではないか、と昨日寝る前に思ってしまい、その気持ちのまま今を迎えていた。
部室の扉を開けてみると、流石部長が彼女という事もあるのか、きっちり片付いていた。と言うよりも、『そうではない』ものを感じた。
入ってすぐの手前にはパソコンが置かれており、その机の上を何となく、憐は擦ってみた。
と、それと同時に風が部室に駆け込んできた。
「ど、どうしたんだよ。そんな慌てて」
「あっ、いやー。待たせたら悪いかなって」
「さっき来たばっかだよ」
「そ、そっか。……まあ、座りなよ。何にもないけど」
「そのようで」
部屋の奥にあるパイプ椅子に座り、彼女はその向かい側の小さな黒板の前に資料片手に立った。黒板の横には、部員の名簿があり犬吠埼風という名前だけがそこにあった。
「じゃあ、始めよっか。今回の依頼は、近所の幼稚園からなの。ここだけじゃないけど、近くの保育園や幼稚園からは、よく依頼が来るのよ」
「へー。んで、今回も?」
「そそ。今回は朗読会をすることにしたんだけど、読み聞かせはアタシがするから、あんたは効果音やBGMを流す担当して欲しいの」
「わりと簡単そうだな」
「ふふん、ところが大変よー?なんせアドリブに合わせないといけないこともあるんだからねー」
「台本通りでお願いします」
しょうがないなあ、と言う風。本当に大丈夫なんだろうか、と俺は少し不安を覚えた。
「何を読むんだよ?絵本かなんか?」
「アタシが書いたオリジナル」
「えっ、シナリオとか書けんの?」
「ふふん、アタシの2000の技のひとつよ」
「お、おうそうか。……んで、どんな話?」
「あー。えっとね、まあ簡単に言うと勇者が悪者を倒す話」
なるほど、ヒーローものか。わかりやすい勧善懲悪は子供の受けがいい。
3年もこの活動をしているからか、やはりその辺りは手馴れているように感じた。
「ところで、なんで勇者部なんだ?他にもあったんじゃないの?」
あー、と。少しバツが悪そうな顔をしながら頰を掻いていた風。やがて諦めたような顔をして、口を開いた。
「……友達が、つけてくれたんだよ」
溜める必要あったんだろうか。
そして時は吹っ飛び本番当日。
子供達が体操座りをして集まっている視線の先に、風が自作の本を持って片手に読み聞かせてをしていた。
彼女の演技力は凄かった。時には優しく、時には激しく。そのシーンによって感情を変えていく。彼女は良い役者になれそうだ、なんてそんな気がした。
そしてクライマックスシーン。魔王と勇者が対峙するところで、彼女の感情も頂点に達していた。
『なんでこんな事をするんだ!もう悪い事はやめるんだ!』
『私を怖がって悪者扱いしたのは人間だろう!』
『話し合えばわかりあえる!だから!』
『話し合ったって、どうせ悪者にされる!』
『君を悪者になんかしない!だから、一緒に行こう!僕たちがーー』
台詞が途切れた。読み聞かせなので忘れると言う事はないはずだが。
風な顔を見ると、なぜか目を細めて、何かを思い出しているような、そんな感じに見えた。
だがすぐに彼女は本に向き直した。
『ーーいるから!』
その台詞は、迫真の演技に相応しい物だった。
だけどどこか、それを言う彼女は寂しそうに見えた。
「お疲れ、犬吠埼」
読み聞かせが終わり、後片付けをしている時。
子供たちはスタンディングオベーションをし、先生たちからも大好評でこの日の活動は幕を閉じた。
機材をしまって、本を鞄に入れていた風に声をかけると一瞬少し疲れたような表情をしていたがすぐに笑顔に戻った。
「あ、お疲れ。燐もよかったよ、裏方として完璧」
「よせよ、照れる」
「本当のこと。……そうだ、よかったら帰りにーー」
その時。
時は止まった。
何かの比喩ではない。そのままの表現であり、文字通りのことが起きた。それと同時に、懐に入れていたスマートフォンが、大きなアラーム音を鳴り響かせていた。
「な、なんだよ……?」
脳の処理が追いつかなかった。手に取ったスマートフォンに書かれていたのはーー。
「『バーテックス警報』……?」
何が起こっているのか、俺には何一つわからなかった。だが、目の前にいる風は違っていた。
その顔は、まるで親の仇を見るような、憎悪が含まれた表情だった。
「い、犬吠埼?なんなんだ、これ」
「……あいつらが、来るんだ……」
「あ、あいつら……?」
風はバッグを置いて、幼稚園の外に駆け出した。それに続くように、俺もグラウンドに出た。
そして目の前の光景に、俺はさらに混乱した。目の前にいたのは奇妙な形をした、正しく『怪物』。異形の存在がそこにいた。
「な、なんだよあいつ!?」
「バーテックス……」
「バー……テックス……?」
その名前を聞いた瞬間。異形の怪物は雄叫びをあげてこちらへ駆け出してきた。
「鏑木!アンタは幼稚園の中に逃げて!」
「ま、待て!お前は!?」
「……これは、アタシのお役目だから」
風はそう言うと、スマートフォンを取り出してメニュー画面のアイコンの一つをタップした。
そのあと画面に現れた大きなスイッチのようなものをタップした瞬間、風の身体は光に包まれる。
俺はその光に視界を奪われるが、しばらくして光が弱まり、恐る恐る目を開くと、その目の前の光景に再び驚きを隠せなかった。
目の前にいたのは、髪色が金色に変わり、黄色を基調とした衣装に身を包み、その手に彼女の身の丈と同じぐらいの大剣を持った風の姿があった。
「い、犬吠埼?」
「逃げて!早く!!」
普段のおちゃらけた彼女からは考えられないドスの利いた声を聞いて、何か只ならぬものを察した。言われるがまま後ろを向いて、俺は幼稚園の中に戻った。
入口付近で再び風の方を見ると、彼女はその剣を軽々と振り、バーテックスと呼ばれた怪物と戦っていた。
非常に手慣れている、何となくその動きを見て感じた。
彼女の動きは明らかに戦い慣れていた。それは、何度も奴らーーバーテックスたちと戦ってきた経験があるということだ。
何故彼女が、と言う疑問もあればバーテックスとはそもそも何なのか、と言う疑問もある。今の状況を視認することはできても、その意味を理解する事はできなかった。
その時、風の背後に突如黒い影が現れた。
「犬吠埼!後ろ!!」
「もう一体いたの!?」
もう一体現れたバーテックスは、風を背後から襲う。
風の身体を持ち上げ、背後に投げ飛ばし、2体のバーテックスは並んで臨戦態勢を取っていた。
「2対1とか……卑怯でしょ!」
そう叫びながら、風は2体のバーテックスに突撃した。
剣を振り下ろし、1体にダメージを与える事はできたものの、もう1体の持つ爪が風の肩をかすめる。数の力は、やはり強かった。
そんな姿を見て俺は気が気ではなかった。
このままでは、彼女が目の前で死ぬ。それだけは、絶対にあってはならない。
それに気づいた時、身体は動いていた。
「やめろおおおおお!」
「か、鏑木!危ないわよ下がって!!」
聞こえない。聞きたくない。身体が彼女の言葉を聞くことを否定していた。
だが目の前の敵に丸腰で突撃は、やはり無謀だったかもしれない、と後で憐は思った。
予想通り、バーテックスに傷一つつける事はできないまま、バーテックスの振り回した手で吹き飛ばされた。
「いってぇ……」
「鏑木!よくも……!」
剣を構え直し、バーテックスに再び立ち向かう風。しかし2体の連携に翻弄され、返り討ちにあってしまった。
ーーこのままでは、殺される。
この状況では、そう考えざるを得なかった。
その時、目の前に先ほどまで持っていたスマートフォンが地面に落ちていたことに気づく。ホーム画面のままだったのだが、俺はそのホーム画面に違和感を覚えた。見覚えのないアイコンが幾つかあったからだ。
ただその中の一つは、つい先ほど見たものだった。横目で見た、変身する前に風がタップしたアイコンに似ていた。
……まさか、と。ある考えが思い浮かんだ。自然と頭の中に、それが出てきた。イメージは容易かった。
迷う必要なんて、どこにもなかった。でも、それを手に取るという事を、身体中のほぼすべての機関が拒否していた。
だけど、一つだけ拒否してないところはあった。
それを頼って、俺は地面に落ちたスマートフォンを手に取り、構えた。
「鏑木!?」
アプリを起動すると、画面の真ん中に玉のようなアイコンが浮かんできた。同時に、腰が締め付けられる感覚が憐を襲う。
視線を落とすと、下腹部には大きなバックルがあり、腰を覆うようにベルトが巻かれていた。また、バックルにはスマートフォンを横に刺し込めそうな場所があった。
俺は無意識で、そこに手に持ったスマートフォンを差し込み、顔を上げて、風の前にいるバーテックスを見つめ、叫んだ。
「……変身ッ!!!」
『ヘンシンアプリ起動。モード【ネルヴ】ーーフラワーブロッサム』
気づけば、憐の全身は薄いピンク色の装甲に覆われ、花びらを散らしながら、彼はそこに立っていた。
「これが、俺の……」
『仮面ライダーネルヴ』が、そこにいた。
「鏑木……あんた……」
「……変身、できた……」
俺のその姿に、その場にいたバーテックスを含めた誰もが驚いていた。
しかし、その空気に痺れを切らしたのか、バーテックスの1体が襲いかかってきた。
「鏑木!」
「オラァ!」
前に突き出した拳が、バーテックスにめり込み、その体を吹き飛ばした。
その光景に誰よりも驚いたのは、紛れもなく俺自身だった。
「……これなら!」
勢いづいた俺は、そのままもう1体のバーテックスに駆け出し、その勢いのまま真っ直ぐ拳を突き出す。続いて横からもう片方の腕でボディを狙い、よろめいたところに、回し蹴りを食らわせ、そのバーテックスも吹き飛ばした。
「今だ、犬吠埼!そいつで叩っ斬れ!」
「お、おっしゃあ!でやぁぁぁぁ!!」
急なリクエストに戸惑いながらも、剣を更に巨大にして、そのまま2体ごと切断し、そのまま半分になったバーテックスは爆散した。
「や、やった……」
「まだ!御霊が残ってる!」
炎の中から、三角錐の物体が現れた。
「こいつを壊さないと、あいつらがまた復活する!」
「じゃあ、とっとと壊そう」
「生半可なパワーじゃ、ヒビがつけられないのよ。……ねえ、そのスマホに細長い小さな穴がない?」
ベルトのスマホを見てみると、たしかに横の部分に細長い何かが入りそうな穴があった。
「SDカードの挿入口か……?」
「ベルトの横の箱に、赤いチップがあるはずよ。それをその中に入れて、アプリをインストールして」
「お、おう……」
風がなぜそれを知ってるのかはわからないが、俺はひとまず言われるがまま、ベルトの横に備え付けられた箱の蓋を開けると、中に幾つかのチップが並べられていた。その中には、風が言った赤いチップの存在もあった。
それを手に取り、バックルに取り付けられたスマホを一旦抜いて、挿入口に差し込む。すると、スマホの画面が光り、メニュー画面に新しいアイコンが浮かんできた。
『アプリインストール中…完了。【ヒッサツアプリ】起動』
「ひ、必殺アプリ……?」
「それを御霊に叩き込んで!!」
何をだよ、と言いかけた時右足から膝下までがピンク色の光に包まれ、そこから光でできた花びらが散っていた。
なんとなく、やらなきゃいけないことがわかった。
「……そういう事かよ!」
御霊から距離を取り、構える。
一呼吸したのち、御霊に向かって一気に駆け出し、車1台分のところで飛び上がり、そのまま右脚を突き出し御霊に飛び蹴りを浴びせた。
その後着地したのちに、トドメと言わんばかりの回し蹴りをし、背後の粉々になった御霊が消えていった。
「……」
バーテックスは倒したが、俺には分からないことがたくさんあった。
バーテックスとは何か。
風のあの姿はなんなのか。
そもそも、自分は何に変身したのか。
「……犬吠埼」
その答えはきっと、目の前の少女が知っている。
彼女は安心したような、悲しむような。
いろんな感情が渦巻いた表情をしてそこにいた。
バーテックスやスマホなどの設定が本編と違う理由は後々明かします。