本人だと信じてくれないおばさん。
かたくなに会おうとしないおばさん。
それでも信じてもらおうと電話をかけ続ける。
その事が悲劇を生む。
そう、おばさんがオレオレ詐欺と勘違いしてしまうのだ!!
って話になる予定だったのに炎の従騎士何処で絡めようって思ったら無事に迷走したよ
懐かしいなこの街並み。あそこが博士の家であっちが友達の家。
そして、この通りを進んであそこにあるのが……そう、おばさんの家だ。
「あそこが私の家だよ白薔薇。まあ正確に言えば私のおばさんの家なんだけどね」
「あのーアセルス様」
「いやー久しぶりだな。おばさんは今家に居るのかな?」
「いえ、アセルス様。あれを無視するのはさすがに無理があるかと」
全く白薔薇は何を言ってるんだい?
ああそうか。オウミであったあの魚類の事を言ってるんだな。
「あの魚なら言葉巧みにスクラップに捨ててきたじゃないか」
「言葉巧み? 何も言わずに首筋に手刀を当てて意識を刈り取るのがですか?」
「だってあれとしゃべるのは嫌だったんだよ」
「まあ、それはこの際良いとしますけど。何で一緒に居たはずのジーナが居なくなっていて代わりにセアトの所の従騎士が居るんでしょうか? しかもなんか大きな鳥連れてませんか?」
なんだそっちの事か。
あの魚類のことがインパクト大きすぎてすっかり忘れていたよ。
何でも仮にも一国の王女らしい私の身を守るための物らしい。
まあ興味はないから詳しくは聞いてないけど。
「良かったやっとこっちを向いてくれましたねアセルス様。こちらやっと完成いたしましたアセルス様の剣になります。お受け取り下さい」
「剣? 剣ならこの幻魔があるからいらないんだが。って言うかそれどう見ても剣じゃなくて鳥だろう」
「いえいえ、その『超幻魔スペシャルバージョン48、483真打』のことは勿論存じておりますが。それとは別の物でございますよ。言うなれば水〇黄門の印籠のような妖魔の身分証明書のようなものですね」
み……水〇黄門。もしかして妖魔の世界にもあるのあの番組。
っていうか幻魔ってそんなださい名前だったの?
「はい、まずはこう白薔薇様を横抱きにして『気高き白の薔薇よ、私に眠る妖魔の力よ、主に応えて今こそ示せ。妖魔を革命する力を』と唱えて下さい」
ん? それどっかで聞いたことあるんだが。
もしかしてオルロワージュとかセアトとかラスタバンとかが皆で半裸になって車を運転したりしてるのか?
いやいやまさかそんな事。
まあ一応やってみようか。
まずは白薔薇を横抱きにするんだったか?
「さ、レイディお手を拝借。ふふ、白薔薇はいつも可愛いねその綺麗な手に口づけを許してくれないだろうか?」
「アセルス様も何だかんだ妖魔に大分染まってますよね。はいはいそういうの良いですから早くなさってください恥ずかしいんですから」
「はっ!! すまない白薔薇。なんか最近ついスイッチが入ってしまって」
「えーと、気高き白の薔薇よ、私に眠る妖魔の力よ……」
おお、凄い。
私達の周りを囲むようにバラの花びらがどこからともなく舞い上がって。
神秘的な光を放って白薔薇の胸から綺麗な剣が出てくる……ってこれ別に白薔薇から出てるわけじゃないんじゃないか?
っていうかセリフも白薔薇も必要ないだろこれ。何故か感覚的にわかるぞ。
カラン
ん、今何かが落ちる音が。
「ア、アセルス……アセルスなのかい?」
「あれおばさんじゃないか。ただいま」
「ああおかえり。じゃないよこの12年間何処に行ってたんだい全くこのどら娘が!! しかも家の前でそんな明らかに貴族的な娘さんを刺し殺してるとか。おまわりさーん」
「はい、どうしましたか!! って、本部支給応援を頼む。ファシナトゥールの白薔薇姫様とみられるお方が刺殺されているんだ。しかも住宅街でモンスターを連れている」
ふむ、そう言えば私は今白薔薇の胸から剣を出している途中だったな。
これって傍目から見たら刺殺現場に見えなくもないような。
っていうか、冷静になって考えると私家の前で何てことしてたんだろう。
「はあ、堪能させていただきました。邪魔が入ってしまったようなのが残念ですが、ファンとしてこのシーンは外せないと思ったんですよね。さあ、その剣でこのグリフォンを刺して下さい」
「いや、この状況に少しは動じてくれよ。まあいいやなんかもうどうにでもなれ!!」
キュッポン
白薔薇の胸からエフェクトたっぷりに剣を抜くとそのまま『無月散水』をグリフォンに放つ。
するとその巨体が私の剣に吸い込まれて……そこから現れたのは意識を失ったジーナ。
「お前は完全に包囲されている。他国の王族を含む女性2名を惨殺した凶悪犯。田舎のおばさんも泣いてるぞ」
「そうよアセルス。っていうか貴女はアセルスじゃないわ。だって私の姪のアセルスは12年前に死んだんだから。だから私達は無関係だから私には犯罪者の身内なんていないのOK?」
あっさり捨てられた―。
ってそうだ。この剣が私の身分を証明してくれるとかさっき言ってたはず。
「いやいや誤解です。ほらこの剣を見て下さい」
「犯人は巨大なモンスターを一撃で殺すような凶器を振り回しています。おい、こんな数じゃあ足りない至急軍を呼べ」
「アセルス様。帰りに粉ミルクを買って行きたいんですけどこれって経費で落ちますかね? 一応領収書は貰ってきた方がいいっすよね」
知るかボケ。
っていうか白薔薇、ジーナ早く起きて。
早く私の無実を証明してくれ。
「はい、14時27分凶悪犯確保」
「んじゃおつかれっしたーアセルス様。あんまり遊びすぎてないでさっさとファシナトゥールに帰ってきてくださいね。オルロワージュ様がめんどくさいんで」
おい、お前にはこれが遊んでるように見えるのか?
「ん、違うんすか?」
ちがわい。っていうか心の声に返事してんじゃねえよ。
「セアト様で相手の内心を読むのは慣れました。あの人ツンデレなんで。んじゃおつかれさんっす」
おい消えるな。説明してけ。
おばさんも良い笑顔で見送るんじゃないよ。
「助けて白薔薇―ジーナ―」
「こっちは私が介抱しておくから安心してお勤めを果たしてきなアセルス」
「絶対に私だってわかってるよねおばさん」
まあいいや、直ぐに冤罪だってわかるだろ。なんかさっきから力が湧いてくるし(具体的には魅力以外が25上がったかのような)いざとなったら剣力にものを言わせて。
……あれ、権力だったかな?
次回ぼつ設定の一つらしい
生命科学研究所編へ
エイプリルフールなら原作準拠のこの作品がぼつ設定に寄り道しても怒られないはず
まあ、問題があるとすれば。今忙しくてエイプリルフールに書いてる余裕があるか全くわからないことくらいだけど
4月になったらウンディーネ引けますように。
っていうわけで先生っぽい立場の人を出しやすい話にするように研究所に寄り道します。
学校っぽいイベントのあるマジックキングダムはアセルス関係ないし。
以上シナリオを変えた
本当の理由でした。
どう考えてもオレオレ詐欺の冤罪位で生命科学研究所送りはおかしいし
アセルス様一応権力者だし