戦場を駆る歌姫と記憶を無くした鍵使い   作:ネヘモス

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彼らはソラを探し、ロクサスは彼の痕跡を見つける。


閑話 They seek Sora,Roxas finds his trace

ソラがいる世界から遥か離れた場所にあるとある世界。運命の島、ディスティニーアイランド。そこに8人の男女が集まっていた。

まず、キーブレードマスターのアクア、リク。同じくマスターには及ばないが、熟練のキーブレード使いのテラ、ヴェントゥス(以下ヴェン)、ロクサス、シオン。

最後に、キーブレード使いの卵のリアとカイリ(カイリに関しては同時に純粋な光の心を宿すセブンプリンセスの1人でもある)。

そんな彼らが集まった理由は他でもない。昨今のゼアノート戦で世界を救い、カイリを救うための代償としてこの世界から姿を消したソラの痕跡を見つけたからである。それを見つけたのは、ロクサス。ソラのノーバディであり、キーブレードを二振り操るイレギュラーの少年だった。

事の発端は、別の世界でロクサスがハートレスの討伐の際にアイテムを切らしてとあるモーグリの合成屋に行ったことに始まる。

 

「いらっしゃいクポ。何を探してるクポ?」

 

「この材料でポーションを作れるだけ頼む」

 

「はいクポー。それにしても、お客さん『ソラ』にそっくりクポね?兄弟か何かがクポ?」

 

ロクサス、ここで電流走る。

 

「おい!お前、ソラを知ってるのか!?」

 

「知ってるも何も、ソラには何度も極限の力(アルテマウェポン)のキーブレードを合成してるクポ」

 

「…まさか、ベテラン合成屋のモグさん?」

 

彼がまだXIII機関だった頃、噂に聞いたことがある。キーブレードはいくつもの種類が存在する。例えば物理攻撃に特化したもの、魔法攻撃に特化したもの、リーチが長く少しクセがあるものなど多種多様に存在する。

だが、中には合成でしか作れない最強のキーブレードが存在すると聞いたことがあった。名をアルテマウェポン。物理攻撃、魔法攻撃ともにずば抜けて強力で、かなりのリーチがありながらも扱いにくさを感じない最強の武器。

ただ、合成するには世界に散らばるオリハルコンと呼ばれる希少鉱石が必要で、その希少さ故にそれを作るのは不可能と思われていた。

 

ソラとモグが出会うまでは。

 

ソラとは最初の旅の時に最初に訪れた旅人の街(トラヴァースタウン)で合成屋をしていた時に出会ったらしい。その後、幾度となく色々なアイテムを合成するうちに、オリハルコンの必要数を半減した上で最初のアルテマウェポンを完成させたそうだ。

その後の旅の時も、最後の決戦の前にはアルテマウェポンを合成しており、モグはいつしか『ベテラン合成屋』として名を連ねる様になる。

 

「それで、ソラはどこにいるか分かるか?」

 

「教えてもいいけど、いいクポ?その世界にはハートレスの他にノイズとかいう別の化け物がいるクポ。しかも、困ったことにキミのキーブレードでは傷一つつけられない。アレを倒せるのは、その世界の『奏者』と呼ばれる存在だけクポ」

 

「それは俺で何とかする。結論を言ってくれ。ソラは、その世界にいるんだな?」

 

「でも久しぶりに会ったら、ソラ…モグの事忘れてたクポ…」

 

突然泣き出したモグ。まさかと思い、確認してみる。

 

「まさか、記憶を…!?」

 

「多分そうクポ…。ソラは、カイリって女の子を助けた代償に記憶を失った上で恐らくこの世界から消されたクポ…」

 

そんな…。ロクサスはその場に崩れ落ちる。この場にカイリが居なかったのが幸いだっただろう。だが、あまりにも酷すぎる!

 

(ナミネに聞いてみる…、いや…ここは)

 

「モグ、俺をその世界に連れて行ってくれ。今すぐとは言わない」

 

「じゃあ明日その世界に連れていくクポ。ただ、帰れる保証は無いクポよ?」

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そして、今に至る。カイリは想像通り泣き崩れ、それをアクア、シオンが宥めていた。

 

「本当にその世界にソラがいるんだな?」

 

少し疑いの目をしたテラ。

 

「色んな世界を回ってるモグさんの言うことだし、間違いないと思うけど?」

 

「いやモグには俺も世話になってるし、何でかモーグリって色んな世界にいるし…」

 

戸惑いを隠せないロクサスをマスターのリクがフォローした。そして、リアがチャクラムの形のキーホルダーをロクサスに渡した。

 

「持ってけ。俺との繋がり、『炎の絆(ボンドオブフレイム)』だ」

 

次にシオンから交錯する白と黒を表したようなキーホルダーを渡された。

 

「私の繋がりに名前は無い。だからこれの名前は『めぐりあう二人』」

 

最後に、マスターを代表してリクから銀色の狼のエンブレムのキーホルダーを渡された。

 

「これはソラが持ってたキーブレードの1つ、名を『神を喰らう狼(フェンリル)』と言う」

 

三つのキーホルダーを託され、ロクサスの目の前に見慣れた白いぬいぐるみのような生物・モーグリが現れた。今回のソラを探す旅は、ロクサスが1人で行くことになる。

まず、キーブレードマスターであるアクア、リクはおいそれと動く訳にはいかなかった。言ってしまえば、二人のキーブレード使い見習いのリアとカイリに修行をつける為。そして、万が一ロクサスに何かあった時のために、モグを通じて助けに行けるようにだ。リアとカイリは言わずもがなである。

残ったテラ、ヴェン、シオンはソラの繋がりを探すために世界を駆け回ることにした。

 

「じゃあ、行ってくる」

 

ロクサスはそう言い残すと、機関の時に着ていた黒コートに身を包み、モグと共に闇の回廊(若干名モーグリが闇の回廊を使えることに驚いていたが)に消えていった。

 

そして、闇の中から歌が聞こえる。どうやらこの先は音楽に関わる何かしらが行われてる場所のようだ。闇が徐々に晴れていき、そこに現れたのは、

 

所謂ライブ会場と呼ばれる歌を歌うためのステージだった。ロクサスはステージからかなり離れた場所にいたが、幸い目的の人物を見つけるのは簡単だった。そう、外見年齢が自分よりも下である事を除けば。

 

「言い忘れてたけど、ソラ出会った時よりも幼い感じがしたクポ」

 

「先に言ってくれ…」

 

そして、モグはソラに頼まれたエリクサーとハイポーションのセットを持って行くために飛び去った。

 

「ソラ…、そこにいたのか」

 

後ろから懐かしい寒気がする。出来れば二度と味わいたくなかった悪寒が。

 

「来い、ハートレス。俺がお前らの相手だ」

 

右手に「過ぎ去りし思い出」、左手に「約束のお守り」を出現させて、ロクサスはシャドウの軍勢・デビルズウェーブに突っ込んで行った。




ざっくり説明
・アクア、リク、リア、カイリ
ディスティニーアイランドで待機。
・テラ、ヴェン、シオン
世界を回り、ソラの繋がりのあるキーホルダーを探し出す。
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