一周した世界線   作:Achoo!

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日間8位!?嘘やろ!?


機動部隊

「うっ、うわぁぁぁぁぁぁ‼︎」

「なにがどうなっているの!?」

「鳥がっ、鳥がぁ‼︎」

「いきなり苦しみ始めたぞ!?」

 

すこし遠くにそんな様子が見える。生徒達はテロリストがいきなり苦しみ卒倒したのに驚いているが、空が赤くなっているのに気づかない。いや、気づけない。

しかし朱がここまで喰らうのは久しぶりだ。喰われる奴はせいぜい朱の力になってくれ。

 

「【煌々たる紅々荒野に食みし御遣いの目に 病みし闇視たる矢見しけるを何となる

口角は降下し 功過をも砕きたる所業こそ何たるや 】」

 

朱の枷が更に外れ、朱はその力を強大な物へ変えていく。

 

「【其は言之葉に非ず 其は奇怪也

カシコミ カシコミ 敬い奉り 御気性穏やかなるを願いけれ 】」

 

祝詞は更に朱の力を引き出す。

くらい、クライ、食らい、そして喰らう。

朱は喰らった物を糧として、その力を更に高めていく。

もうこの位で良いだろう。

 

「【緋色の鳥よ 未だ発たぬ】」

 

《現実の空》と【意識の空】の繋がりが解除され、空は再び元の青さを取り戻す。

再び朱の力に枷がかけられていく。

そして全ての枷が再びかけられ、朱は元の姿へ戻っていった。

 

「お疲れ、久しぶりの狩りはどうだった?」

 

その質問に朱は嬉しそうに頷いた。よっぽど楽しかったのだろうか?

しかしここでぼーっとしている訳にもいかない。やらなければいけない事はまだ残っている。

そう思うと内ポケットから、おかしいレベルの耐久性を持つ【栓のされた試験管】を取り出すと、栓を外して中身をぶちまける。すると中に入っていた液体は一瞬で気化し、大気へと混ざっていった。

 

「これでよし...」

 

試験管を仕舞うと、今度は別のポケットからいつも使うのとは別の端末を出して連絡をする。

 

「Ω-001から【Ω-7】【Ω-11】並びに【EDC】各部隊員に通達。《箱を開け》」

『Ω-701、了解』

『Ω-1101、了解』

『EDC-01、了解』

「現時点から10分後に開始する」

 

そう言って連絡を切ると、朱の方へ振り返る。

 

「さて、すこし頼み事をしても良いかな?」

 

朱は首を傾げる。

 

「これから【Ω部隊】に合流するんだけど、朱にはここに残ってもらって、俺が《ここにいた》っていう【証明】を作って欲しい」

 

すると朱はすぐに現実を改変して、自分の虚像を作り出した。

 

「うん、これで良いかな。取り敢えずここにいるだけで良い。終わったら戻ってくるから、その間は頼む」

 

朱はしっかりと頷いた。

右腕に巻いた【ネクロミア】を使い、《光学迷彩》の魔法を起動する。

 

「じゃあ行ってくる!」

 

屋上の手摺りを乗り越え、【量子反作用空歩術】で空へ飛び出した。

 

 

ーーー

 

 

【機動部隊】

 

機動部隊(MTFs)は財団全体から選抜された精鋭部隊で、特定の脅威あるいは我々の制御能力や通常の現場エージェントの専門知識を超えた状況に対処すべく動員され、— 彼らの名が示す通り — 施設や現場を必要に応じて転々とします。

機動部隊の職員は財団にとって「最善の最善」を示します。

 

機動部隊は規模、構成、目的が非常に多岐にわたります。

非常に攻撃的な異常存在に対処する訓練を受けた大隊規模の戦闘部隊は、数百名の兵士と補助職員と、車両、装備で構成され、世界中で脅威のため全員あるいは一部が投入されます。

一方で小規模かつ情報収集専門あるいは調査目的の機動部隊も存在し、目的達成のために十分と考えられれば、十数名の職員にも満たないものになります。

 

現場にいる間、機動部隊の隊員は、現地で行動するべき地元または連邦の法執行機関あるいは軍人として振る舞います。

機動部隊指揮官は任務達成のために、現地付近の財団施設の職員や部隊に救援を要求することもあります。

 

ーSCP財団 【機動部隊】より抜粋

 

 

 

ーーー

 

 

『Ω-001が現着しました!』

 

オペレーターの声と共に、作戦開始区域上空を光学迷彩を起動して飛行していた輸送用ヘリコプターへ飛び込む。

作戦開始まで残り6分。どうにか間に合ったようだ。

 

「総隊長、これを!」

「すまない!」

 

近くにいた隊員から自分の戦闘服と装備を渡されると、即座に着替えて装備の状態を確認する。装備は機動戦用のジャンプパックとワイヤー、そして5.56mmショック弾専用のアサルトライフルだ。毎日手入れはされている様で、状態はすごぶる良好である。

装備を装着すると作戦開始まで残り5分となっていた。

ヘリのシートに腰掛けている隊員達に振り返る。向かって右側は【SCP-076 アベル】率いる【機動部隊 Ω-7(パンドラの箱)】、左側は最強の陸戦部隊と呼ばれる【機動部隊 Ω-11(イジェクションシート)】だ。

 

「さて諸君、久しぶりの戦闘行動だ。引鉄は錆びついていないだろうな?」

Quod sic.(ああ。)

「あたりまえです」

 

自分の問いにそれぞれの隊長が答える。やはり部隊最年少の自分が部隊を率いるというのも、どこか烏滸がましいと感じてしまった。

作戦開始まで残り4分。

 

「改めて今回の作戦を確認する。

今回の目標は2つ。

1つ目は公安の準要注意団体【ブランシュ日本支部】の制圧並びに構成員の捕縛。

2つ目は連中が所持している【SCP-609】並びに所持していると思われる【SCiP】の確保」

 

こちらを見つめる隊員達の目には真っ直ぐな意識が見える。

 

「1つ目の目標は【Ω-7】と俺が担当する。作戦終了後は速やかに【EDC】に任務を引き継ぎ撤退するぞ。いいな?」

「「了解ッ‼︎」」

「そして2つ目の目標は【Ω-11】に担当してもらう。撤収時は別のヘリに搭乗し、回収した【SCiP】輸送護衛のためにそのまま室戸へ飛んでくれ」

「「わかりましたッ‼︎」」

 

自分の指示に鋭い返答が飛ぶ。やる気は十分だ。作戦開始まで残り3分。

 

「オペレートは本部の【アイリス】と【神州】が担当する。【Ω-11】リーダーは現場状況を逐一写真に撮って向こうへ送ってくれ」

「了解です」

 

作戦開始まで残り2分。

 

「総員、ジャンプパックとワイヤー、そして無傘着地の準備はいいな?」

「「「「大丈夫です!」」」」

 

作戦開始まで残り1分。

機体後部のハッチが開き、300m程下には今回の作戦展開地点である廃工場が見えた。

 

「さーて、やるか...」

 

作戦開始までの残り時間が秒読み段階に入る。後はなるように、だ。

10...9...8...7...6...5...4...3...2...1...0。

 

「行くぞ‼︎」

 

ハッチを蹴り出して空中へ飛び出す。後ろからは隊員達も順番に飛び出している。

 

 

 

 

 

さあ、戦闘開始だ。




・【機動部隊】-SCP財団
http://ja.scp-wiki.net/task-forces

ーーー

すこし皆さんに聞きたいんだけど、
出したいオブジェクトの募集をすると感想欄で運対を食らったので、匿名投稿を辞めて活動報告欄で募集しようと思うんですけど...



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