一周した世界線   作:Achoo!

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エンドゲーム観に行った。
アイアンマンmk50ってカッコいいよね。あのナノマシンで装着される感じが好き。

もちろん今までのガッシャンガッシャン装着するのも好き。


会議(後編)

「はい、と言うわけで後半に入ります」

 

休憩時間を終えて周りを見渡せば、部屋を出ていたメンバーは既に元の席へと着席していた。

 

「議長、我々の協力体制について構想が纏まったのですが...」

「うーん...終わった後で報告してくれる?」

「わかりました」

 

初瀬所長はそう言って席へ座る。

 

「ではMr.ウィルソンによって追加させられた議題を始めましょうか。Mr.ウィルソン、報告を」

「はいはーい、うんとねー、やっと完成したわ!」

「...主語なければ何が言いたのかさっぱりなんだが?」

「鈍いねー柳瀬川くん。室戸研と我がアンダーソン・ロボティクスの総力を挙げ!ついに!完成したのだ!」

「いやだから何がだ?」

「現時点で最先端から数十歩先に進んでいる、最っ高のナノマシンだよ!」

 

アンダーソンが1人でエキサイトしているが、そんなもの作れと頼んだ覚えも、依頼した覚えもない。てことは自主開発だろう。

 

「いやー『アベンジャーズ』をぶっ通しで観た甲斐があったよ!」

「また古い映画を...」

「それでね、このナノマシンの凄いところは『無機物であれば、触れるだけでそれをナノマシンへと変換できる』ところなんだ!」

「おい待て」

 

そこまで行くともはやオブジェクトと同じなんだよ...いい加減にしやがれ。

 

「というわけで今回の開発の費用を...」

「出すわけねぇだろ...いい加減にしろよアンダーソン!」

「「「あっ...」」」

 

周りの人達は自分がキレている事に気付いた。あのアンダーソンですら顔が青くなっている。

流石に自主開発で作ったものに対して費用を捻出しろとか許可できるもんじゃない。

 

「開発を指示した覚えも依頼した覚えもねぇ、勝手にオブジェクトレベルの物を自主開発したくせに費用だけは捻出しろだと⁉︎お前何様のつもりだ!」

「いやそれは...」

「それに早瀬ェ!」

「はっはい!」

「お前もなんでこんな物を共同開発を許可したんだ⁉︎」

「私は知らなかったんです...」

「...は?」

「だってあの人達がぁ...」

 

初瀬さんは完全に涙目である。少しいいすぎただろうか...

「...とにかく!勝手に開発した物に費用は出さない!それと早瀬はイカれた連中を抑え込む方法考えとけ...あと勝手に開発に協力した連中は減俸だ」

「はい...」

「わ か っ た な ⁉︎」

「わかりましたぁ!」

「取り敢えずアンダーソンは後でいいから仕様書を持って来い。話はそこからだ」

 

流石にこの話を長引かせる必要はない。この議題を終わらせて最後の議題に移ろう...

 

「失礼しました...気を取り直して次の議題に移りましょう。では毎度恒例の【監視強化されるべき要注意団体】を決めます。1人ずつ言ってください」

「特事課は【防衛省 防衛陸軍 独立魔法科大隊】」

「NHTICDも特事課に同じく」

「EDCも同じく」

「室戸研も同じで...」

「...【きさらぎ工務店】」

 

柳瀬川さんよ、完全に私怨じゃないか...

 

「FBIUIUは【シカゴ・スペクター】」

「P部局は【オネイロイ・コレクティブ】」

「WWSは【シカゴ・スペクター】を」

「ARCは【ワンダーテインメント博士】でよろしくー」

「GOCは...【サーキック・カルト】を推します」

「安全保障局もGOCと同じで」

「特案室も同じく」

「では今回から【独立魔法科大隊】を新しく【要注意団体】へ設定、他の組織は継続して監視強化を行います。異議はありませんね?」

「「「異議なし」」」

「では【第2回世界異常現象安全保障会議】を終了します。各自解散してください」

 

そう締めくくると何人かは席を立ち部屋を後にする。

そして残ったのは、自分、特事課の響管理官、THIの柳瀬川部長、NHTICDの中嶋課長、室戸研の初瀬所長、ARCのウィルソン、EDCの有賀見(ありがみ)隊長、FBIUIUのフーヴァー局長、WWSのタリスカ情報官、P部局のスメルノフ局長の10人。

【GOC】と【公安調査庁 第三部 特異案件対策室】、【国家安全保障局 超常関連政策班】を除いたメンバーだ。

 

「さてと...じゃ、始めますか」

「そうだな」

「にしても良かったの?【サーキック・カルト】を要注意団体に入れ続けて...」

「連中には良い目眩しになるでしょうよ。『存在していないものを追わせる(カバーストーリーに齧り付かせる)』くらいはね。腹を探られる訳でもないし」

「確かにそうだねぇ。彼らが本当の事を知ったらどうなるかな?」

 

そうアンダーソンが疑問を提起すると、そこへスメルノフ局長が答える。

 

「さあな。そうならないように俺達が色々してるんだろう?」

「それもそっか」

「ともかく、いきなり決断を迫られる事態も起きなくて助かりましたね」

 

そう言ったのは有賀見隊長だ。確かにとんでもなくやばい事態に新年度早々に当たりたくない物だと思う。

 

「取り敢えずです。常に何が起こるかはわかりませんし、やはり何か起きた時に再び財団を設立する方法が必要だと思います」

「さんせー」

「そうね...私も賛成だわ」

 

そう意見を言ったのはタリスカ情報官だ。その意見にアンダーソンと響管理官が賛成を示す。

 

「確かにそうだが...今度は裏ではなく表の存在となるのか?」

「これまでみたいに裏でやっても、いつかどうにもならない時が来てしまうと思うんです。なら予め表の存在になれば、すぐに行動を起こせるはずです」

 

少し難色を示す柳瀬川部長に対してタリスカ情報官は自分の意見をぶつけていく。

 

確かに柳瀬川部長が難色を示すのも当然だ。財団が扱ってきたオブジェクトは安全な物もあれば、人類そのものの存続を脅かしかねない物もある。それを知らせてしまっては、世界中がパニックに陥るのは目に見えている。

 

「ともかく、有事の際における整備は必要ですね。最悪でも()()が根本から破壊されない限りは大丈夫でしょうけど」

「あー()()ね。場所動かしたんでしょ?」

「動かしましたよ。場所は機密ですが」

 

そう、最悪()()が残っていればなんとかなる。人類種の存続という観点で言えばなのだが。

 

「...ここまでにしましょう。

タリスカ情報官は再設立に関する草案を作成してください。作成後はこちらに報告をお願いします。

次回の集会は草案作成の報告後に追って連絡します」

「「「「了解」」」」

「ではこれにて解散」

「「「「お疲れ様でした!」」」」

 

さて明日からまた学校だ。

少し早めに家を出て、話をしてこようか...




連休終わったねぇ...

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