東方妖狐伝〜雪空〜   作:鳶烏

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今回から空視点の話です。

暖かい目でご覧下さい。(セリフ多めです)


過去episode《空》寺子屋の先生

 

 

 

 

 

◆◆◆

 

 

 

 

人里に下りてまず家を建てた。

立てたと言っても術で作っただけ、見た目は周りの家よりは少し大きいぐらいだが、中は空間をいじってかなり大きく広げた。

大きさでいうと、有名な稗田家のお屋敷ぐらいだろう。

四人で暮らすには大きすぎたかな?

 

数年ぐらいたった頃、雪の弟が産まれた。名前は秋斗。

少しビビリで心配になったが寺子屋では良い感じだったので安心した。

でもおばさんは秋斗を産んだ時に、何だかの病にかかったそうだ。

「じゃあ雪、おばさん行ってきます。秋行くぞ!」

 

「はい」

 

「行ってらっしゃい」

 

私と秋斗は寺子屋に向かった。

今日は入学式だそうだ。入学式がなんなのか知らないが、六歳ぐらいの子供が寺子屋に入ってくる式らしい。

私は新任の先生として上白沢慧音先生の助手をする事になった。

助手と言っても、暇なときに手伝うくらいの簡単な仕事で、毎日あるわけでもないのでとてもラク。

 

「これからよろしくお願いします」

 

「あぁよろしく。あと、寺子屋の子供たちは襲わないでくれよ。」

 

「え?」

 

「君と秋斗くんだっけ?狐の種だろ」

 

なぜ分かった?

こいつ何者?

 

「なぜ?貴様も妖獣……いや、半人半獣ってところか」

 

「なぜ分かった?」

 

「俺の能力で少しあなたの事を見たらすぐ分かりましたよ。」

 

「君の能力って?」

 

「それはまた今度。さぁ、時間じゃないですか?行きましょう」

 

「君達は悪い狐か?」

 

狐だって事も分かられたのか

こいつは敵に回すと面倒くさそうだな

私が未熟なだけかな?

 

「そもそも私達は人は食べません。なので私達を信じてください。あなたの事も信じますので」

 

「分かった。」

 

そうして、わた……俺は慧音先生と教室に向かった。

教室に着くと、人間の子供たちが目をキラキラさせて待っていた。

慧音先生が黒板の前に立つと子供達が静かになった。

 

「今日から君たちの担任をする。上白沢慧音だよろしく。こっちは、空だ」

 

「よろしくお願いします」

 

「では早速先生達に質問とかあるか?」

 

「はい。先生の好きな食べ物は何ですか?」

 

「何でも好きだぞ!」

 

「好きな食べ物は、お菓子とか甘いものなら好きだ」

 

そこからは好きな花だとか、いろんな事を聞かれた。そんなに気になることなのか?と思いながらも笑顔で答えていった。

ある子供が好きな人のことを質問すると慧音先生の表情が一変して顔が真っ赤に、

 

「そ、それは…せ、先生はいないぞ!」

 

「付き合ってる人も好きな人もいないかな、今のところは」

 

慧音先生は3分くらい顔を手で覆ってぴょこぴょこしていた。

 

「そろそろ終わるぞ。じゃあ明日からここで勉強してもらう。忘れ物のないようにな」

 

「さようなら」

 

「空さん、帰ろー」

 

「ごめん秋。先帰ってくれるか?雪にも少し遅れるかもって伝えといてくれ」

 

「はい。早く帰ってきてくださいね。」

 

私と慧音先生は明日の授業の準備を進めていた。

 

「慧音先生はいつ帰るんですか?」

 

「ん?もうすぐ帰るぞ!それがどうかしたか?」

 

「俺先生とかやったこと無いので何か教えてくれないかなと思いまして。」

 

「そうだな、でその変化を解いて本当のお前を見せてくれないか?」

 

「なんで?」

 

「君は自分のことは『俺』と言っていたが、君と秋斗くんの事を『私達』と言っていた。私達の時はスッと言っていたが俺と言っている時は、慣れていないような感じだったからおかしいと思って」

 

すっげー観察眼

 

「よくわかりましたね。色々理由がありまして、男に化けておりました。見せても良いんですけど、人間が来る前ではちょっと、」

 

「にんげん?」

 

慧音が窓の方を見ると、白い長髪の人間が歩いて来るのが見えた。

 

「どうした妹紅。ここに来るなんて珍しいな、何か用か?」

 

「あぁもうすぐ暗くなってくるし、近くに来たから迎えにな」

 

「慧音先生。それでは私そろそろ帰りますね。秋が待ってますので」

 

「じゃあ明日からよろしく」

 

「はい」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ただいまー」

 

「おかえりなさい。遅かったね、ご飯出来てるよ」

 

「おかえりなさい、母さんにも言ってね」

 

「そうだな」

 

そう言って私はおばさんのところに向かった。

ただいま!と部屋に入ると布団の上で横になっているが、おかえりと迎えてくれる。

私はおばさんが大好きだ。

そこで今日の事などいろんなことを話す。

 

「大変だった?」

 

「簡単ですよ。何かあったら力でねじ伏せますよ。」

 

「そんな物騒な事しないの」

 

「分かってますよ。では、失礼します」

 

自分の部屋に戻り着替えてから私は雪達のところに戻った。

 

「なぁ雪。相変わらずお前料理へったくそだな。」

 

「そうですね〜」

 

「二人とも!言われなくてもわかってるよ」

 

「明日は私が作るよ」

 

「空が?でも寺子屋は?」

 

「早めに切り上げてくる。だから寺子屋終わったら秋お使い頼んで良いか?」

 

「分かりました。何を買ってくれば良いんですか?」

 

「そうだなぁ、今日が肉料理だから、魚にしよう。」

 

「分かりました。」

 

食べ終わって雪が「一緒にお風呂入ろ〜」とか、ふざけた事を笑顔で言ってきた。

嫌だと言ったんだが、結局入る事になった。私は片付けをするからと言って先に入っていてもらい、片付けを終わらせて嫌々浴室向かった。

 

「イヤ〜久しぶりだなぁ、一緒に入るの。」

 

「そうだな」

 

タオルを巻いて扉を開ける。

先に湯船に浸かっていた雪がこちらを振り向きアホみたいなことを口にする。

 

「何でそんなムスッとしてんのよ、喜びなさい。あれ?空」

 

「何?」

 

「あなた以外に良い身体してるわね」

 

「お前、真顔で何言ってんの?とうとう頭いかれたか?」

 

「そんな事ないよ。とにかく、早く空も入ってよ」

 

「バカ言うなよ。そんな狭いところに二人も入んねぇよ。私先身体洗ってるから、ゆっくり入ってろよ。」

 

「そんな〜 一緒に入るの楽しみにしてたのに。」

 

「お前は何をしようとした?あ〜怖!」

 

私は身体を洗うため雪に背を向けると、雪がびっくりしたような声を上げた。

 

「空!?その背中のやつ何?」

 

「今度は何だ?」

 

「えぇ。それ…何かの紋章?」

 

「紋章?」

 

「ちょっと後ろ向いて」

 

私は言われるがまま後ろを向くと、雪がいきなり背中を長〜い爪で引っ掻いてきた

 

「痛っ!何すんだよ雪!」

 

「消えない、紋章が消えない何で?」

 

「そうか……あの時。分かった。今それは置いといて、」

 

「置いとかないでよ」

 

「妹紅ってやつ、知ってるか?」

 

「まぁ少しだけどね。商店街の人達の話だと火を操るらしいの。人里から離れてる迷いの竹林っていう所に住んでて、噂によると不老不死らしいのよ」

 

「そうか。じゃあ先上がってるな。のぼせる前に上がれよ」

 

「ちょ、ちょっと」

 

妹紅か、少し話をしとかないとな。

でも、話した事ないしな無理やりいっても…

噂では不老不死だろ。

絶対負けるだろ!どうしよ…

まぁ後で考えるか。

 

服も着替えたことだし、前買った氷菓子でも食べるかな〜

一人分しか買ってないけど大丈夫か

 

バタン!

 

なにやら音がして浴室の扉を開ける。

 

「雪?」

 

「ハァ…ごめん空」

 

「嘘でしょ?!言ったそばからのぼせやがって!立てるか?秋!!水!」

 

「水って?なにしてんの姉貴?!」

 

「ごめん空、服濡れたでしょ?」

 

「そんなこと気にするな!とにかく身体拭いて服着ろ!」

 

「うん」

 

「何したの?」

 

バタバタしていたのが奥の部屋まで聞こえたのか、寝ていたはずのおばさんがお風呂まで来ていた。

 

「おばさん?!いや、何もないですよ。ただ雪がのぼせただけです。部屋に戻って寝ていて下さい。秋ついてってやれ。」

 

秋におばさんを運ぶよう言った。

少ししたら雪に袖を引かれた。

 

「着替え終わったけど…ちょ、立てない」

 

「何で立てないんだよ。よく服着れたな、ほら背中乗れ!秋、部屋に布団敷いといて!」

 

「はーい」

 

雪の方に背を向け、雪が乗るとあまりにも軽かった。

私は一瞬心配してしまい、そのまま思った事を言うと雪が嫌な気持ちになると思い、逆の事を言う。

 

「雪お前太った?」

 

「うっさい!」

 

部屋まで運び終わると、私は雪を布団におろし服を着替えるために襖を開け服を脱いだ。

 

「乗ってる時も思ったけどやっぱり良い身体してるのよね〜」

 

「何言ってんの?お前本当に頭のネジとんでんじゃね。何でこんな奴と同じ部屋なんだろ。最悪。死ね。」

 

「死ねとか言わない。冗談だよ。相変わらず冗談通じないわね」

 

「ちょっと待ってろ、なんか冷たいの持ってくっから」

 

私は調理場に向かい氷菓子と氷囊を持って部屋に戻る。

 

「お!氷菓子!それを私におくれ」

 

「お前はこっち」

 

雪の頭に氷囊を置く。

 

「冷た!えーそっちが良い」

 

「ダメ、これは私が食べるの。いただきまーす。うま!」

 

「ゔーずるい。一口!一口だけで良いから」

 

「ダメ」

 

「お願い!」

 

「ダメ」

 

「おーねーがーいー!」

 

「んー…しょうがないな。一口だけね」

 

「うん。あーん」

 

「は?」

 

「だから、あーん」

 

「氷囊食わせるぞ」

 

「え、やめて。美味しくないから」

(素の声)

 

「ん」

 

雪の口元に氷菓子を持っていく。

 

「ありがとう。うんおいしい。全部食べるね」

 

「えー?あーもう良いよって、早っ!食べんの早いな。」

 

「もう十分、じゃあ空おやすみ」

 

「おやすみ。」

 

 

 

 

 





百合ではないです。
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