東方妖狐伝〜雪空〜   作:鳶烏

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今回も…ってか、基本セリフ多めです。
ご了承下さい。


過去episode《空》誰?

 

 

起きるとまだ外は薄暗かった。

重い身体を起こし雪を見ると、バカみたいに幸せそうに寝ていた。

見てるとだんだんムカついてきたので、水で絞ったタオルを顔の上に置いておいた。

 

息苦しくなって死んでしまえ

「さてと、朝ごはん準備するか。」

私はまず味噌汁とおかずを作った。

 

今日も完璧な出来栄え!

誰かさんとは大違い!

 

作り終わった頃にはもう外は明るくなっていて、人間の声が微かに聞こえてきた。

最後、ご飯を机に置くと雪が起きて来た。

 

「おはよう寝坊助」

 

「おはよう…じゃないわよ。何これ!」

 

雪はそう言って起きた時に私がおいた布を投げつけてきた。

味噌汁の入った鍋に入りそうになったので、慌ててキャッチする。

 

「なんで投げるんだ?鍋に入ったらどうすんだよ!」

 

「死ぬわあんなことになってたら」

 

「まぁ良いから、落ち着け」

 

雪に二人を起こしてくるように言い、食事の準備を終わらせたので、秋の寺子屋に持ってくものを準備してあげた。

 

私、優しい!

 

「おはようございます」

 

「おはよう。いい匂いね雪のとは大違い」

 

「どうぞ先食べてて下さい。」

 

「母上それはどう言う…」

 

「いいから早く食え!秋今日は先行くぞ。ちゃんと来いよ」

 

「こんなに朝早くに行くの?」

 

「ああ。今日は早めにな」

 

「行ってら〜」

 

私は男の姿になって寺子屋に向かった。人里の人にもあったがとても優しそうな人が沢山いた。

 

「お早う。朝から早いのね。」

 

「おはようございます。」

 

「あなたって何をしていらっしゃるの?」

 

「寺子屋で教師をしています。」

 

「そうなの?でも、あの辺り妖怪が出るらしいのよ。何人も襲われたって」

 

「そうですか」

 

「頑張ってね」

 

都にいた時に思っていた人間は、争いを好んで起こす奴らだと思っていたが違った。

 

めっちゃいい人だったな

 

寺子屋に着くと慧音先生が準備をしていた。

 

「お早うございます。早いんですね」

 

「あぁ、君も早いじゃないか」

 

「最近、この辺りで妖怪が出ているらしいです」

 

「そうか、君も気をつけろよ」

 

来る間で忘れてしまっていた朝早く来た本来の目的を思い出す。

 

「そうだ!あの、藤原妹紅の居場所知りません?」

 

「知って何をするんだ?」

 

「いえちょっとだけ頼み事をしようと思いまして。でもそれは言えませんけど」

 

「なんの頼み事をするんだ?それを教えてくれれば、妹紅の居場所を教えよう」

 

「……背中と目を焼いてもらうんです。」

 

「背中と目?焼く?何でだ?」

 

私は背中の紋章を見せるために上の服を脱いだ。

 

「な、なな何をしてる!…何だ?その紋章」

 

「何かの術なのか何なのか分からないんですよね。これを妹紅さんに焼き消してもらうんです。」

 

「分かったから!…いや分かんないけど、早く服を着ろ!子供たちが来たら驚くだろ!」

 

慧音先生がなぜか頬を赤らめ焦ったように言うので私は服を着た。

 

「とにかく!教えてもいいが授業が終わって休み時間の時でいいか?」

 

「はい。」

 

二人で今日の準備をやっとこさ終わらせると、子供達が続々と入って来ていた。

 

「先生!おはようございます」

 

「おはよう」

 

子供たちが来たので慧音先生は教壇に立って授業を始めた。

私は教室の後ろで授業を聞いていた。

 

「〜〜〜〜〜〜で、〜〜〜であるから〜〜〜〜〜になります。ここまでいいか?」

 

「全然わかりません」

 

「しっかり聞けば分かります。」

 

確かに子供の言う通りだ。

算術の授業らしいのだが、子供達には子守唄にしか聞こえていないようだ。

何人かの子供は睡魔に負けてすうすうと眠っていた。

 

授業が終わり休み時間になると、意味不明な単語から解放された子供たちが楽しそうに遊んでいた。

 

「怪我するなよー」

 

「先生。藤原妹紅の居場所なんですけど」

 

「あぁ、そうだったな。あそこの道を真っ直ぐ行くと迷いの竹林があるだろ。そのあたりに住んでるんだ。」

 

「辺りですか?」

 

「分からないんだったら、今度の休みに案内してやろうか」

 

「ご迷惑でなければ」

 

「そうか、ならその変化は解いてきてくれよ」

 

「二人きりの時なら良いですけど。人間のところでは…」

 

「妹紅は私も信頼している。だからお前も信頼してやれ」

 

「会ってから決めます」

 

その時、子供達が遊んでいる方から叫び声が聞こえてきた。

 

「キャアァアァァァァァ」

 

「ウワァァァァ」

 

「みんなどうした?!」

 

「先生!妖怪が!!先生はみんなを!」

 

「空?!君は」

 

「私の術で何とか、秋!お前もみんなを避難させろ!」

 

見たこともない真っ白の毛むくじゃらで、体格の良い妖怪を前に、どんどんと間合いを詰めていく。

妖怪ががむしゃらに腕を振り上げ邪魔をするが、それを避けながら懐に入って私は右手で陣を展開させ、左手で妖怪の頭をつかみ、右手を妖怪にかざした。

すると妖怪がおぞましい声を上げ、私の腹の辺りを掴んできた。

 

「グォォァァアアァ!!」

 

「ッ…早く!!巻き込まれるぞ!」

 

クソッ、腹が…千切れる

 

「みんな避難したぞ!」

 

私は妖怪に術をかけ終えみんなの所に戻った。

 

「妖怪はどうなったんだ?」

 

「大丈夫ですよ。もう術をかけたので」

 

「術?」

 

「慧音先生。私の能力知りたかったんですよね。教えます」

 

慧音に向かい笑みを消し、真剣な顔を作る。

 

「この能力で私は過去に『殺し屋』と呼ばれてたんですよ」

 

心配そうな顔をしていたので、安心させようと私は慧音に笑顔を向け、妖怪に手をかざしてをクルクルと回した。

すると妖怪が声をあげながらクルクルと回りだした。

それを見た慧音はびっくりしていた。

 

「慧音先生。このまま殺して良いですか?」

 

「いや、子供達の前だから」

 

「じゃあ山に返します」

 

私が妖怪に向かって手を払うと、妖怪は奇声を発しながら山へと帰って行った。

それを見届けると、身体から一気に力が抜け地面に座り込む。

 

「ゲホッゲホッ」

 

「大丈夫か?」

 

「いえ、大丈夫です。この術を使うと、こうなってしまうんです。今日はもう切り上げたほうが」

 

「ああ、そうだな。一人一人送ってくるから、君も早く帰れよ。しっかり休め」

 

慧音は泣いている子供たちをなだめ里の方に行った。

残った私はその姿を見送ったあと、地面に倒れ込みそのまま意識を手放した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あの〜、大丈夫ですか?」

 






「誰だテメェ!」

??
「私か?私は…」
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