東方妖狐伝〜雪空〜   作:鳶烏

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過去episode《空》きっかけのお茶

 

 

 

 

 

美鈴視点

 

 

いやーびっくりしたな

お嬢様ったらいきなりばらすんだもん

はずかしー

「美鈴!席を外してくれないか?」

「かしこまりました」

 

空さんとお嬢様が二人で何を話しているのかとても気になるが、私にはまだ仕事が残っている。

明日の朝食の下拵えだ。

メイド妖精に頼んだのだが、多分やっていないか、中途半端にしているか。

 

 

 

厨房を見ると、思った通りメイド妖精はいなくて、下拵えの準備もしていないし、食材を出してもいない。

 

「やっぱりかぁ」

 

私はため息をついて準備を始めた。

毎日やる事だが、毎日献立を考えるのはとてもきつい。

準備を終わらせるとお茶の時間になっていた。

準備の間、地下で何やらドタドタやっていたようで、振動がここらにも伝わってきていた。

私は大図書館にキッチンワゴンにお茶とお菓子の乗せて持って行った。

 

 

私が大図書館に着いてみなさんに声をかけるとお嬢様がニヤリと笑った。

しかも私を見て!

どんな無茶を言われるのかと思ったら雪さんに空さんが紅魔館に泊まる事を伝えてこいだそうだ。

 

紅魔館をでて人里の方に向かった。

 

 

 

 

 

◆◆◆

 

 

 

 

 

「遅い…まさか本当に?でも、空が死ぬわけないし」

 

雪は爪を噛み、深く考え込んでいる。

 

「僕のビジョンは外れない。今頃腹に…」

 

秋斗は自分が見えたビジョンを頭の中で何回もリピートして今後の対処と、空の心配をしている。

 

ドンドンドン

 

「こんばんわー」

 

扉を開けてみると美鈴さんが立っていた。

 

「美鈴さん空は?」

 

「それが……」

 

話を聞くと空が遊んで怪我をして、その傷を治すために2日かかるので泊まるそうだ。

一緒に遊んだのがその紅魔館の主の妹で、治すのが魔女だそうだ。

 

屋敷に魔女がいるなんてどんな所よ紅魔館って

それに、遊ぶって…主の妹…?

もう何が何だか訳わかんない

 

「やっぱり…じゃあこれ持ってってください。」

 

私は10センチくらいの長細い丸い木の筒を渡した。

 

「何ですか?これ」

 

「秘密です。これを少量空に飲ませて下さい。これをお湯に混ぜて飲ませればいいですから。」

 

「では、失礼します」

 

美鈴さんが帰った後秋斗が聞いてきた。

 

「さっきのってあれだよね?」

 

「そうよ。空が大っ嫌いのあれよ。これを飲んで『彼』が起きれば完全復活できるけど」

 

「後が怖いけど」

 

「だけど、長い間痛みで苦しんでほしくないの」

 

私はあれを飲んでバタバタしている『彼』を想像しながら眠りについた。

 

 

 

 

◆◆◆

 

 

 

 

 

(この部屋か…)

 

この紅魔館は外側も内側も真っ赤だったが、まさか部屋の中まで赤いとは、見ているだけで目がおかしくなりそうだ。

 

「ここを使ってください。」

 

「あっ、ありがとうございます」

 

「失礼します」

 

私は荷物を部屋の隅に置くとベッドに横になった。

思っていたよりもふかふかで心地が良かった。

少しの間横になっていると、パチュリーさんとレミリアさんが部屋に入ってきた。

 

「気に入ってくれたかな?」

 

「はい。これフカフカできもちいいですね」

 

「じゃあ始めるわね」

 

パチュリーさんが私の腕に注射針を刺そうとした瞬間、部屋の扉が開いて美鈴さんが入ってきた。

手には見た事あるような…無いような筒とポットを持っていた。

 

「失礼します。お嬢様、これを雪さんから預かってきました。これをお湯に入れた物を空さんに飲ませて下さいと」

 

「それは何?」

 

「さぁ?飲ませてっていうことは飲み物には間違いないです」

 

「じゃあ美鈴お湯いれて」

 

お湯にその筒に入っていた粉を溶かして私に渡してきた。

なんでも雪がこれを飲ませろと言ってきたそうな。

 

「いただきまーす……ブフーー!ゲホゲホ!」

 

私は思わず吹き出してしまった。

 

「ちょっと!何なのそれ!?」

 

「ちょっと貸して、これは……」

 

しばしの沈黙。

 

「昆布茶。」

 

「昆布茶だとー!?こんなものを飲ませてあいつは私を殺す気か!」

 

「何かの毒かと思ったじゃない」

 

「毒ですよ!私にとっては」

 

「毒じゃないならいいわ」

 

パチュリーさんがほっとした表情を見せ、私の腕に注射針を静かに刺した。

 

「イテッ」

 

「これで良し。この薬は体の自由を奪うけど」

 

「何て薬を打ったんですか!」

 

非難の声を上げるとパチュリーさんが私を制止する。

 

「その代わり!怪我や損傷を80%ぐらい再生させる事が出来るわ。あなたは薬の効果が消えるまで2日ぐらいおとなしく寝ていなさい。少ししたら歩けるぐらいにはなるわ」

 

「今から…2日?ずっとですか?暇!」

 

「私が話し相手になるわ。こうなったのも姉の私の責任だから」

 

「何…か、眠くなって」

 

私は異常な睡魔に襲われ眠ってしまった。

 

「眠ったかしら?」

 

「あの薬って眠くなるの?」

 

「多少はね。こんなに効くとは」

 

「私達もそろそろ行きましょう」

 

私はあの時のような悲劇を微塵も想像していなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「もう少し…もう少ししたら俺が支配してやるからな。空」

 

 

 





自分の中でパチュリーや永琳はこんなイメージです。

まぁ人の数だけ幻想郷とも言いますし、さらっと流してください。
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