二重人格ぅ?!
ウワァ
◆◆◆
「さぁー寝よ」
私は布団に入った。
異変に気がつく。
それは布団に入って目を瞑ると異常な眠気に襲われたからだ。
「何?」
布団から出ようと思っても体が動かない。
これは空の術の特徴だ。
術にかかる瞬間は何も感じないが、かかった後少しすると異常が出て、身動きや声などを出すことができなくなるのだ
(ちょ、そ………ら)
空を呼んだが、強力な睡魔に押され、ついに眠りについてしまった。
ここは?
私は真っ赤な空間に出た。
これは『彼』の術と一つ
『罪恐過幻影』
これをかけられると厄介だ!
名前の通り相手の恐怖や罪悪感に漬け込み、幻影として映し出し相手の恐怖を煽る技だ。
「私の罪」
周りを見渡すと赤黒い筋が見える。
それを覗くと私と空の初陣での光景があった。
私の思い出したくもない過去。
空の運命を変えた戦い。
ーー
「雪!そっち右から来てる!」
「え?キャアア」
足元に広がっている血の海に足を滑らせ、その衝撃で狐神器を手放してしまった。
「こんな雑魚に負けるとは、妖怪は妖怪らしく人間様の世界の裏側で生きていればいいんだよ!」
その人間は勢いよく刀を雪の首めがけて振り下ろした。
「っ!………え?」
雪は来る衝撃に耐えるため目を瞑る、恐る恐る上げると、
「ーーーーーー」
空が声にならない悲鳴をあげていた。
「空!!」
空が私と人間の間に立っていた。
私に向けられるはずだった刀は空の背中に吸い込まれるように入っていった。
「雪には!………雪ニハ指一本触レサセナイ」
空は背中を切られて腕に痙攣が走っていた。
空はその手を高速に動かし陣を展開した。
一瞬空がこちらを振り向いた。
空の目は紺碧色になって、空は狂った笑顔を顔に貼り付けていた。
「『狂操斬死』」
空が告げるとその人間は勢いよく走り出し、仲間を自らの刀で斬り殺していった。
その表情は自分の仲間を切っていることと、操られていることの悔しさで涙を流していた。
その時初めて空の事を怖く感じた。
「キャハハハッ!あははは!!」
空の狂った笑い声が戦場に響き渡っていた。
「空」
「俺は空じゃない。『駿』だ」
「駿」
ーー
「もうやめて!あれは私のせいで…私のせいで空は!!!」
私は顔を手で覆って狂ったように叫んだ
「駿!謝るからだからもうやめて!」
布団から勢いよく飛び起きた。
空はすうすうと眠っているようだった。
「空!ねぇ!」
「ん〜?何〜。雪?どした?」
雪が動揺したような表情で私を見ていた。
雪の身体は汗びっしょりで桶の水でも被ったかと思うほどだった。
「どうしたんだよ一体」
「だって空『罪恐過幻影』を」
「『罪恐過幻影』?そんな物かけてないよ?」
「え?じゃあ何いまの?」
キョトンとした顔で見られる。
「私は『恐忌相哀』だぞ?かけたの」
まだ雪はキョトンとした顔を崩さない。
「でも術をかける瞬間一瞬意識が飛んだような………まさか」
私は『恐忌相哀』をかけた、するとすーっと意識が遠のいていき完全に意識を失って倒れた。
◆◆◆
倒れていた空が起き上がると目が紺碧色になっていた。
「雪〜?お前何をしたかわかっているのか? 俺が昆布茶嫌いだってしってたよなー」
「えぇ」
「な〜んでそ〜んな事す〜る〜の〜か〜な〜?雪」
駿は雪の首もとに爪を突き付けた。
突き付けられた喉からは血が流れて来た
「そ、それは!あなたに少しの間戻れば怪我も再生するかと」
「まぁいっか。次やったら…」
駿は雪の頭に手を置き下を向かせ耳元で囁いた。
「そんな」
「…うるさいな空!」
駿は頭を抑え苦しそうに唸り出した。
「駿もう出てこないで………雪!駿に何もされなかったか?!これは…その喉、」
空は私の肩を抑え真剣な眼差しで見てきて、空の手には力が込められていて指先が肩に食い込んで痛い
空はハンカチで私の喉を優しく抑えた
「う…ん。何も………ぁ」
「何だ!?」
「何でも」
「そ、そうか」
空は紙に何かを書き、黒い炎で幻獣を創り出した。
「紅魔館に手紙を出したんだ。明日決闘をする。雪も狐神器準備しろ。ついでにわたしのも」
「でもあれは封印したって」
過去に狐神器を使わないように空が封印したのだ。
「いいんだよ。これで最後にするから」
私には空の言っていることは意味がわからなかった。